昨年から“超頑固七鉄コーナー”で連載中の「バーチャル・ロックンロールツアー」の2022年第一弾は、「エルヴィスゆかりの地～フロリダ州前編」じゃ。この連載をまだご存知ない方は是非下の七鉄バナーをクリックして～って宣伝じゃなくてだな、「エルヴィスとフロリダの関係」をネットで調査中に、思いもよらぬファッションページがヒットしたのでお知らせしておこう。たまにはタイトル通り何かお教えせんとな！チョットだけじゃがな（笑）

　フロリダ州といえばマイアミ。マイアミはハバナの首都ナッソーまで北アメリカ大陸からはもっとも近い距離にある都市（直線で結んで約260キロ）。そしてナッソーといえば、泣く子も黙るナッソー・ジャケット！「ナッソージャケット」と名付けたのは日本の古着マニアであり、アメリカでは「ハリウッド・ジャケット」とか呼ばれておるらしいので、ダメモトで「マイアミ」「ナッソー・ジャケット」「エルヴィス」の3つが繋がる痕跡を探していた最中、日本のとあるビンテージ・スーツ店の紹介記事を見つけた。それは東京・銀座にある1920～30年代のイギリス伝統スーツ・スタイルを追求する高級テーラーじゃった。
　まあネットサーフィン中によくある脱線であり、「カンケーネーな、こりゃ」ってなるかもしれんが、かつてThe-Kingのサイトで「ナッソージャケットの起源は18～19世紀頃のイギリスのスポーツジャケット云々」と紹介されておったんで、ちょっとその銀座のテーラーを紹介するサイトへバーチャル寄り道をしてみた。

　一見したところ、ランスキー・ブラザースとの共通の香りももちろん感じなかったし、ナッソージャケットやスポーツ・ジャケットとは縁もゆかりもなさそうな作品がズラリと並んでおった。しかしわしは店主さんのひと言が“ひっかかった。”「これからスーツはどういう未来を辿っていくと思いますか」というインタビューに対してじゃ。

　「これまでの“制服としてのスーツ”の時代は終了して、“趣味として自発的にスーツやジャケットを着る”という風に変わっていくでしょう」

このスーツやジャケットの在り方こそ、60年以上も前にエルヴィスがナッソージャケットでやっていたことなのじゃ！そしてThe-Kingはソイツを継承しておるのじゃ！！

　わしは思考回路が単純だから、オーナーのこの一言で「イギリスのスポーツジャケットは金持ち連中が着たのが最初じゃし、それが1920年代のイギリス紳士たちのスーツに何らかの影響を与えていたっておかしくない！」ってなったわい。こういう発想の展開は殆どの場合がただのアホの勘違い！しかし誰も気が付かなかった大発見に繋がる可能性もなきにしもあらずじゃ（笑）
　記事を更によく読むとこのテーラーは、オーナーのコレクションした古着販売とオーダーメイドの二本立て。更に服飾や映画関係の古い資料もたくさん用意してあるらしく、ファッション好きならば何時間いても退屈しないという。
「この店に行けば、ナッソーの起源とか歴史がより明らかになるかもしれない！」　
帰国した際には「ナッソージャケットの源流、歴史」をあらためて探るべく訪れてみたい。寄り道してよかった！