わはははは！元気か諸君！またひとつ新しいアプリを習得して文明開化を迎えたように喜んでおる愚かなジジイ、七鉄じゃ。
先日、タイの北都チェンマイで開催された「コムローイ」という大規模な仏教のお祭りに、日本人7人をお連れした。コムローイとは、大きなランタン（天燈）を一斉に夜空へ解き放ち、恒久の平和をお祈りするアジア屈指の美しいお祭り。お祭り自体は会場まで7人をお連れすれば済むハナシであり、わしが奔走したのは参加者7人をその他の観光やお買い物へ案内する方じゃ。
なんせ7人のスケジュールは3泊4日の弾丸ツアーであり、皆さんは時間のゆとりがない中で「アレもしたいコレもしたい」状態じゃ。難敵は無駄が生じやすい移動時間。しかもチェンマイには流しのタクシーってもんがない。そこでやむなく初めて歯医者、じゃなくて配車アプリっつうもんをスマホにインストールして使いまくった！
いやあ～便利、便利！我々がどこにいようが、わしら8人全員が乗れる大型車も含めて、近くを流しておる登録済の乗用車（日本流で言えば白タク）に申込が出来て、移動が極めてスムーズに出来た。こんなに便利なアプリとは知らなんだ！
配車要請を出した乗用車の現在地まで確認も出来て、更にこちらのおる地点まで移動中のドライバーと直のやりとりも出来る。使い始めの頃は感動のあまりドライバーと少々話し込んだりしておったんで、7人からは「意味ワカンナイけどタイ語で話してる」って感心されちゃったりしたしな(笑)「配車アプリってすごいですねえー」とか「チェンマイはあんまり知らないんで、オモロイ所教えて下さい」とか程度の話しかしてないんじゃけどな(笑)

配車アプリもさることながら、更に有難かったのは宿泊先のホテルの従業員さんたちのホスピタリティー。事前予約は7人の代表の方がネットで済ませておったが、これがレトロを通り越した単なるひなびたオールド・ホテル。到着した時は「あっちゃあ～やべえホテルだな」って心配したが、とにかく従業員さんたちが親切。
予約条件には朝食は含まれていなかったらしいが、「8人も予約してくれて有難いです」って特別無料朝食サービスが！しかもホテル自体のグレードを凌ぐボリューム満点過ぎるブレックファースト！
更に格安で観光用大型車を手配してくれたり、おススメの食事処を惜しみなく紹介して下さったり、ガイド役のわしとしては感謝の極み。チェックアウト時には七重の膝を八重に折るがごとく御礼を述べ尽くしたわい。

「7人が7人、みんな大酒飲みですよ」って報告が事前にあっただけに覚悟しておったが、ほとんどの方がタイ初体験という興奮と期待が勝って酒量の方は大したことがなかったのも救いでごぜえました(笑)
「象に乗りたい」「虎を抱っこしたい」「インスタ映えサイコーというお寺に行きたい」「バックパッカーの聖地ってトコでご飯食べたい」わしみたいなタイ体現者の成れの果てからすれば、とっくの昔に通り過ぎてきた過去の事例にはしゃいでおる彼らの姿に触れて、わしらの時代も最初は同じだったことを思い出した。
時代も価値観も違うのに、両者が同じことに魅力を感じ、同じことを求めていることは奇妙に感じたが、それはタイだからなのか？タイという国の観光の魅力が、今も昔も変わっていないということなのだろうか。考えてみれば観光ポイントってもんは、何処の国においても過去も現在も大した変わりないはずじゃ。変わったのは、SNSの普及による情報にたどり着くスピードと拡散力だけなんじゃろう。

ちなみに女性3人はいずれも二十歳そこそこで同じ職場の仲良しグループだという。思わず笑ってしまったのは、夕食時にほろ酔い加減になってくると同行していた上司さんも交えて彼女たちは“あっち向いてホイ”をやり始めること！そのお姿は小学生みたい！タイって国は日本人を童心に回帰させる魅力があるんじゃろうか！すっかりタイずれしておるわしも、タイという国にもう一度正面から向かい合ってみようかなんて気分になったわい。チェンマイの方々のホスピタリティとご案内した7人様のお蔭で、わしにとってもこの上ないステキな気分転換になりやした。
The-Kingの2023年度ミステリートレインの旅もあますところ一ヶ月。今回は超絶クール・ビューティなロックンロール・パンツが発表になり、諸君を師走の街へと駆り出すような魅力に溢れておるな。皆様、どうか無病息災でロックンロール・スピリットを忘れずに年末を軽やかに駆け抜けてくれ！