ハロ～諸君、ヒッキー七鉄であります！
PCを唯一のオトモダチにして引き籠ってからそろそろ三ヶ月。10月になると知人たちがバンコクに続々とやって来るのでヒッキー状態ももうすぐ終了じゃ。運動不足から少し太った気もするが、諸君の方は食欲の秋を満喫されておりますかあ～。アラフォーからのダイエットは却って不健康になるので気を付けておくんなせえ！

先日某メディアからの飲食店取材の依頼を断ってしまった。だってそのお店、全然美味しくないんだもん・・・。これでお断りした取材依頼は何件目じゃろうか。こんな生意気なことを続けておると、そのうちすっかんぴんになりそうじゃが、こんな時期もわしには必要なんじゃないかと自分に言い聞かせておる。
そんなある日、またまた“よいしょ記事？”をネットで見つけてしまった。「ノンアルコールビールが美味しくて仕方がない！」「酔わないからいくらでも飲める！！ってヤツ。結構大手のサイトだから、製造元か販売代理業者からの依頼なのかもしれないが、ちょっと褒め過ぎ。「この電子タバコでヤニ中から脱出出来た」ってのも然り。
わしなんかノンアルや電子タバコをやっちまったら逆効果で、モノホンが欲しくなってイライラが止まんない！「それはジイサマが中毒だからだよ」ってご指摘は当たっておるかもしれんが、そう言えば先日知人から頂いた医療用？の禁煙ガムは効いた！って今はソコじゃないな。

おかしなもので、疑惑の念を抱えてネットチェックしておると、次々と「ほんまかいな」って呆れてしまうような提灯記事ばかり目についてしまう。バンコク関連情報では「大手チェーン店を越えたフライドチキン」「おもてなしの心をもって宿泊者を迎えている宿」「丁寧に淹れたコーヒーと店員さんの笑顔が素敵なカフェ」とか。
Googleマップの“つり”のレビューならまだしも、事実を知っておる者が読んだら「冗談だろ、これっ」って腹を立てるどころか、もう笑っちゃうような記事が多過ぎる気がする。

まだ日本におった頃だから10年近く前じゃが、ライター仲間に同じような疑問をぶつけた時があった。彼はわしよりスルドイ感性の持ち主なんで即答された。
「下手くそが書けば書くほどウソっぽくなるから、みんな動画製作に走るんじゃねーのか」
「ウソは書きたくないなら、自分でメディアを持つしかないだろう」
「大衆は騙されたがっているんだよ。人を騙す権利を持っていると思わないと取材屋なんてやってらんないよ」
ヤロウ、今は何をしておるんじゃろうか？自分のメディアを持って真実を発信しておるんじゃろうか？

先日、著名なビートルズ評論家だった故松村雄策さんのごく初期のコラムを読み返したら、こんな事が書かれてあってわしは唸ってしまった！
「ビートルズ、特にその後期において彼らは表現したいことの70％ぐらいしか表現していなかった。“ビートルズは一体何が言いたかったのだろう？”と、残りの30％を必死に探すことでファンとビートルズはより強く繋がっていたような気がする」
まあこんなスゴイ芸当はビートルズだから許されていた特権的表現じゃろうし、わしみたいなボンクラ・ライターは300％出し切らないと3％も読者に伝わらない！？でも仕事に対して、もう少しの間は正直でいようと気持ちを鎮静させてくれた名文であった。
以上、2023年秋悩める七鉄の心情でありました！諸君におかれましては、欲しい物は欲しい！と、The-Kingの新作に対して正直になってお買い物を楽しむようにな！