2年8ヶ月に及んだゲストハウス管理人代理業務が終了し、この5月から新しいアパートメントに移って一人暮らしに戻った七鉄でございます。先日のThe-Kingの解放デーの方は盛り上がったようで何よりじゃな。ここ1ヶ月ほど酷い体調不良、虚脱状態に陥っていたわしも、引っ越しを終えてからはコロッと回復したわい。
　旅をしていた期間を含めれば、賃貸とはいえ自分専用の空間に身を置けるのは3年半ぶりであり、人目を気にする必要のない生活環境がわしに元気を取り戻させてくれたんじゃろうか。
　昨年5月にタイが旅行者の入国時隔離を撤廃してからはゲストハウスに続々とお客様が戻ってきて、人と接することの有難みをひしひしと感じながら管理人代理業務に勤しんでおったが、やがて“人疲れ”に陥ってしまい、解放された途端にこの有様！人間なんて本当に勝手なものじゃな。

　管理人代理業務期間に連絡先を交換したお客様全員に簡単な「退職のご挨拶」メッセを一斉送信したところ、意外なことに宿泊期間も短くてあまりお顔も覚えていない多くの方までご丁寧な返信を下さった。一期一会とはよくいうが、他人様との出会いは大切にせんといかんなあってまたまた痛感した次第であります。

　ゲストハウスは駅近、繁華街のど真ん中という賑やかな（ある時は騒々しい）立地で、人間のみならず野良猫もうじゃうじゃいたし、深夜1時過ぎまで周囲は明るかった。
　一方、転居先はその真逆じゃ。周囲は建設途中のビルや民家、空地しかないし、夜は小さな電灯がぽつぽつ見えるだけで、野良猫一匹いない文字通り“し～ん”としておる。“人疲れ”を癒し、在宅業務に没頭するには悪くない環境ではあるが、コンビニだけは徒歩2分の距離にあるので、酒やたばこの調達には不自由しない！「まったくどこが在宅業務に没頭だよ。その前に寂しくなってアル中になるぞ」ってツッコミが入りそうじゃな。
　嬉しいことに、バンコクの知人やゲストハウスのお客様の何人かがさっそく新居に手土産持参で遊びにきてくれよった。頂いた品々の中で、美味くてギョーテンしたのが北海道産新巻鮭！じゃなくて塩こんぶ！いやあ～ビールがすすむ、すすむ！ビールとツマミがこんなに美味いって、どうやら体調回復は間違いないようじゃ(笑)塩こんぶでこんなに喜んでしまうって、わしはなんて清貧な人間なんじゃろう！いやいや、ただの安上がり、貧乏性なジジイか！？

　しかしまあ、いつまでも新居で寛いでビール飲んでばかりってわけにはいかん。来月予定している一時帰国の準備もあるし、このところ少々マンネリ気味の「バーチャル・ロックンロールツアー」のテコ入れもしなければならんし、何よりももう一度タイ語を勉強し直さんといかん。
　というのも、アパートの管理人であるオネエサンにわしのタイ語があんまり通用せんのじゃ。この方、お育ちが良さそうでまともな教育を受けてきたように見えたが、英語も日本語もまったくダメ。外国人の話す拙いタイ語を理解しようとする姿勢もない。賃貸契約前の部屋チェックの際も、詳細の確認に苦労したんじゃ。
　要するにバンコクの繁華街にいるタイ人たちは、外国人の話すタイ語に対して内容を推察する習慣が身についておるが、転居したアパートのある地域はバンコクの郊外なので、そこに携わるタイ人たちは外国人を相手にする機会が少ないから、わしのようななんちゃってタイ語が通用せんのじゃ。外国に住むことの基本にもう一度立ち返って現地語を学ばんといかん必要性に迫られておるってわけじゃ。

　「革命を起こしたいって？そりゃ結構なオハナシだ。でもその前にアンタのおつむの中を変えろよ」
　色んな意味での変化が求められておるので、ジョン・レノンのこの有名な歌詞をもう一度噛みしめながら、2023年サマーシーズンを迎えようとしている七鉄でありました。それでは諸君、ご機嫌ヨロシュー！