ROCK FIREBALL COLUM by NANATETSU Vol.41


 早いもので、この大コーナーも二度目の年末を迎えたのお。 わしもTHE-KINGのヒストリーに貢献、はしておらんが、関わってきたっつう小さな足跡ができてきたということじゃな。 小さな足跡ついでにTHE-KINGのヒストリーを考えてみると、何と言ってもナッソー・ジャケット&スーツの製作の歴史であることは諸君もよくご存知のことじゃろう! 不滅のロックスピリッツと究極のリラクゼーション、そしてモダンフィーリングとの様々な接点の追求によって誕生した多彩なナッソー。 07年七鉄ラストイシューは、そんなTHE-KING製ナッソーの歴史に敬意を表して、一度はナッソーを着せてみたかった(着てもらいたかった)と感じておるビッグ・ロッカーたちに、思い切ってナッソーをあてがってみよう!
 強烈な個性派ロッカーにご登場いただき、彼らにふさわしいナッソーをピックアップするので、諸君のナッソーセレクトの参考にしてほしい。 あくまでもわしの独断であり、異論があるかもしれんが、少なくとも諸君よりは長〜くロックシーンを観察してきたこのわしじゃ。 諸君の輝かしい2008年における、ナッソーの新しい着こなしっつうもんが見つかることを祈ってセレクトするぞ!



〜THE KING製「ナッソー」の着こなし講座 ?!〜

一度は「ナッソー」を着てもらいたいビッグ・ロッカーたち


●トム・ぺティ (トム・ぺティ&ハートブレイカーズのシンガー兼ギタリスト)
 ハンサムでもマッチョでもなく、そんじょそこいらのヤサ男のようなロッカーじゃが、この男は80年代のアメリカでは女性に絶大な人気を博しておった。 わしは当時のライブを体験したことがあるが、あまりのカッコよさにノックアウトされてしもうた。
 顔の大きさ、肩幅、腕の長さ、腰の位置、膝下の長さ等、ギターを持つために生まれてきたような素晴らしボディバランスであり、まさにギターマンとしては理想的な体型じゃった。 ギターがトムの上半身の中にすっぽりと収まって優雅に飛行しているように観えるんじゃよ。
 さらに計算し尽くされた無駄のないステージアクションに、「こーいうロッカーをセクシーというんじゃな〜」と感動にこの身が震えたことを昨日のことにように覚えておる。 トムと同系のスタイルの持ち主というと・・・いたいた、あのスリム・ジム・ファントムじゃ。
 こういう美しいスレンダー体型のロッカーには、ファッションそのものが生き物のようなタイプのナッソーがいい。 となると明るいカラーで、生地そのものにアクションがあるもの、つうことで
SP-115じゃな。



ジム・モリスン (ドアーズのシンガー)
 お次は60年代末期のロックシーンを代表するセックス・シンボルの登場じゃ。 ジム・モリスンのトレードファッションは、下半身にピッタリと貼りついたレザーパンツ。 シャツはメキシコの労働者に愛用されていた麻系のスタンドカラーもの。 髪の毛は櫛を入れていないボサボサの長髪と、およそ一般的なダンディとかセクシー感覚なんかとは程遠いセンスじゃ。
 じゃが、黒いレザーパンツに包まれた蛇のようにうねる官能的な下半身、深い知性に裏打ちされた自作の詩の朗読、そして悪魔的なステージ・パフォーマンスのトリプル・パンチで全米中の女性のハートに火を付けたんじゃ! 酒の神バッカスの化身、聖なる酔いどれ詩人、ロック界のアラスター(半分人間、半分妖精の知性美の神)など、数多くのキャッチフレーズでジムの存在は飾り立てられておった。
 こういう超人的なキャラの持ち主に似合う衣装なんぞこの世に存在せんのかもしれんが、そこはさすがはTHE-KINGのナッソー・ラインナップ。 厳かながらも、そのフィーリングの根底にロックスピリッツが宿る礼服タイプのナッソー
SP-083ならいけるぞ! そう言えばジムはドアーズのライブを「観客が真に覚醒するための儀式」と呼んでいた。 そんな神聖な場所の正装着としてSP-083は誠に相応しいのお。


リック・ダンコ (ザ・バンドのべーシスト兼シンガー)
 キャラが立ち過ぎるロッカーが続いたので、ここらで人間臭くて兄貴分のようなロッカーを お一人いこう。 
 楽器を持たせりゃ縦横無尽にフレットレスベースを操り、歌わせれば類まれなハイトーン・ヴォイスで大熱唱。 ペンを握らせれば人間味溢れるカントリーロックを書き上げる多才なロッカーのリック・ダンコ。 そのファッションは、首が埋もれるようなデカ襟シャツ、フツーのヤツならズッコケそうな幅広のパンタロン、極太ストライプを強調したシャツなんかのオオブリもんを愛用しておったな。
 しかし、マスクはいたって柔和なカントリーボーイって感じで、性格もお人よし。 目立ちたがり屋なようで素朴な兄貴分のようなリックには、全体のトーンはシックながら、派手なワンポイントをかましたナッソーがええじゃろう。 ということで、リックの愛した南部のシンボル、レベルフラッグがあしらわれた
SP-080じゃな。


●ドン・ヘンリー (イーグルスのシンガー兼ドラマー)
 兄貴キャラのお次は、シブいレディキラータイプといこうか。 名曲「ホテル・カリフォルニア」の見事な歌いっぷりでロック史にその名を刻したドン・ヘンリーじゃ。
 神経質そうな視線と哀愁を帯びた歌い方で「この人ホントにアメリカ人?」と思わせるほどストイックな印象を強くしておるものの、実は“飲む打つ買う”の三拍子そろった立派な道楽モンというハナシじゃ。 女性を口説く時「オレは夢を見ることしかやることのなかった少年だった」なんてキザなセリフをしゃあしゃあとヌカシテいたそうじゃが、今で言う“ちょいワルおやじ”をもうちょっとダンディーしたような男じゃ。
 こういう隅に置けない愛すべき男には、見れば見るほど生地に深〜い味わいのある
SP-095なんかどうじゃろう。 穏やかな躍動感が光るブルーネップのSP-093もええ。 いずれも一発で相手の目を釘付けにする魔力があるが、なにい〜? 両品とも現在は売り切れだとお〜? 諸君も分かってるねえ〜。 まあ「オレの人生、一筋縄ではいかねーぞ」と言いたげな男にはピッタリなナッソーじゃ。



ロジャー・テイラー (クイーンのドラマー兼シンガー)
 ラストは、オトコもお肌の艶やお化粧に気を配るっつう現代の風潮に敬意を表して(?)、美男子キャラといくか。 となれば、「ロック界の貴公子」と呼ばれて、70〜80年代は日本で大人気じゃったクイーンのメンバーが妥当かのう。 ロジャーはクイーンの中でもとびきりの美青年であり、少女漫画から飛び出してきた王子様みたいで、いつも周囲は女性ファンの黄色い声でいっぱい!
 ところがこのお方、見た目とは裏腹にドラムは超攻撃的なハードロック・ドラムミングで、歌を唄わせればロッド・スチュワート真っ青の驚異のパワー・ハスキー・ヴォーカル! そうかと思えば歯科衛生士の免許を取得しているインテリさんでもあった。
 この華麗なる歯医者ドラマー王子!(ハニカミ王子よりスゲーな)に似合うナッソーとなるとSP-098かのう。 襟のハンドステッチ、独特のボタン留め、バックサイドのボックスプリーツなど、THE-KING製ナッソーの小粋なアイディアの結集はロジャーの華麗かつダイナミックなキャラにピッタリじゃ。


 う〜ん、フィフティーズ・ロッカーで一人ほしいとこじゃのお〜。 バ、バディ・・・いや止めておこう。 似合わん・・・。
 わしのお気に入りのロッカーっつうか、男っちゅうもんは、やはり多彩なキャラの持ち主のようじゃ。 キャラのひとつひとつに光が当たってダイヤモンドのような多角的な輝きを放っておるのじゃ! こ〜いうロッカーにナッソーが似合うってことじゃ。
 諸君、人生っちゅうのは単純な道のりではないので、ロックだけではなく、いろんな“男の武器”を磨いておった方が戦い抜けるっちゅうもんじゃ。 ナッソーはそんな男たちの華麗な戦闘服でもあるのじゃ! 新年は必ずお気に入りのナッソーでキ・メ・る・よ・う・に。
 08年もクールなナッソーの新作が飛び出すよう、わしからTHE-KINGのボスにお願いすることを約束して、本年の締めとしよう。 一年間のご精読、心から感謝いたす!どうか良い新年を迎えて下され!!




七鉄の酔眼雑記   

 今年の年の瀬は、気のせいか夜の繁華街が例年よりおとなしいようじゃ。 飲食業界に勤める友人に聞くと、忘年会の数自体は例年通りじゃが、なんか皆さん覇気がないそうじゃ。 石油価格が暴騰し、毎日の生活に欠かせない食品や日用品の価格がジワリジワリとアップしておることが、庶民の気持ちをどこか暗くしているのかもしれんな。
 そんな時こそロックン・ロールじゃ!なんてカマしたら、事態が結構深刻なだけに「バカか、オメーは。 引っ込んでろ」とお叱りを受けそうじゃ。  しかしながら、一緒になって落ち込むのはわしのガラじゃないんで、元気のないロッカーのためになんかいいロック・ネタはないもんかと探しておったが、 チョイトばかりいい歌詞を見つけたのでご紹介しよう。

〜川は幾重にも蛇行しながら、やがて大海へと流れ込むものだ
   行き先が見えない今こそ、オレとオマエのために夢を描こう〜 (「ノークォーター/レッド・ツェッペリン」)

 この歌詞は、どんなに悪戦苦闘したって、最後は大いなる結果が待っている。 落ち込むことなく夢を語ろう!って意味じゃよ。 ロッカー諸君!落ち込みは愚か者の思考じゃ。 08年は先が見えづらいかもしれんが、こんな時こそ夢を見よう、夢を語ろう! 大きな海、大いなる結果が必ずまっとるぞ。 わしはアルコールの海に流れ着いたら本望じゃ! そこで溺れても悔いはなしじゃ!!



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