NANATETSU ROCK FIREBALL COLUMN Vol.350 |
やっぱりちょっと立ち止まっておこう。 「頑固七鉄コーナー」350回到達じゃ。何事もなかったようにスルーすることも考えたが、あと10回やると360回になって、月2回年24回としてジャスト15年じゃ。「七鉄コーナー」が長期連載になっておるというよりも、The-Kingのサイトが長い間皆様に愛されて続けておる「小さな証拠のひとつ」と言った方が相応しいな!わしの方はいつくたばるか分からんが、The-Kingのサイトは不滅なので今後ともよろしゅう頼みます! それから8鉄センセーの連載もこの度200回に到達されたので、わしの方よりも8鉄センセーの方へエールを送ってくれたら嬉しいゾ!The-Kingサイトの良心ともいうべきコーナーなので、末永いご活躍をわしも祈っておる次第じゃ。 「8鉄さんが良心ならば、七鉄のジイサマは何だ?邪心かい?」って、まあ何とでも言うてくれ! さてと、250回目の時に「一度はやってみたかった~自作自演インタビュー」ってのをやっちまったが、アレを“もう一度やってみたい”ので(笑)今回も再び自作自演インタビューで自分の過去を振り返りながら未来を見据えてみたい!って「未来なんかジイサマにあるのかよ」ってツッコミが入るじゃろうな!そんなツッコミ野郎をインたビュワーに設定してやらせて頂きやす!お暇だったら読んでくれえ~♪ もう一度やってみたかった(笑) 超頑固七鉄コーナー350回記念~自作自演インタビュー 「原宿ロックンロールドリーム」について: あの時の戦友たちが再び集結したら、時代をひっくり返せるだろうか? ●よくぞ今までクビにならずに350回もやりましたね! だあ~れも言ってくれんから自分で言うわい。「七鉄よ、お疲れさん!」 ●いつになったら引退するんですか? まだなぁ~んとなく体力が続いておるんでなあ~。プロ野球の世界ならば、あの山本昌(元中日)投手のように自分を大事にしながらコツコツ29年間も現役であり続けるような生き方もええんじゃないかと。 ●いやいや、この辺りでなぁ~んとなく自然死した方がよろしいのでは? 確かに自然死ってええなあ~ ●なんか、今日は反応が頑固七鉄じゃなくて好々爺風ですねえ~。 つまらんツッコミに体力を使ってしまうのは勿体ないだけじゃ!限りある体力は、只今連載中の「原宿ロックンロールドリーム」に使いたい! ●「原宿ロックンロールドリーム」って、あそこに書かれているヒッチャカメッチャカなロックンロール・エンタープライズ社の内情は全て真実ですか?中にはとても現実に起こったことと思えないような事件もありますが。 あれでもだいぶ事実をオブラートに包んで書いておるぞ。あの会社でわしと一緒に働いた社員たち、今ではThe-Kingのボスとしか連絡を取り合っておらんけど、彼らのことは今でも戦友だと思っておるから表現の仕方や事実の描写には気を使っておるわい。 ●読む方としては、よりダイレクトに書いてくれた方がおもしろいのでは? それをやると書いているうちに自分が興奮し過ぎてしまって、ついつい“事実以上”のことを書いてしまう!今では原宿のお店は全部無くなってしまったが、会社自体は存続しておるので、やっぱり気を使って書く事は最低限のエチケットじゃろうな。「衝撃のドキュメント!」みたいなノリで徹底的に書くならば、また事実を元にした小説を書くならば、帰国してボスをはじめとするかつての戦友たちに再会、インタビューが必要になってくるけど、今はあのノリでいいと思っておる。まずは記憶を正確にあぶり出すための備忘録じゃな。 ●もう30年あまり前の出来事なのに、よく覚えてますね。 The-Kingのボスにも同じことを言われたけれど、覚えておることしか書いてないだけじゃ(笑)思い出せないことは山ほどある。例えば原宿のお店に立ち寄ってくれたロック・アーティストたちの記憶なんかは重要なんじゃが、わしの場合はここの記憶が結構イーカゲン!ボスなんか、ストレイ・キャッツ、ブライアン・セッツァーとかなり親しくなっていったし、わしのやっておったオークション・ギャラリーにもたくさんの来日アーティストがやって来たが、その記憶がなあ(笑) ●普通は社内の出来事なんかよりも、そっちの方の記憶が強烈なんじゃないですか? わしもそう思う(笑)でも実際にそうじゃないのは、それだけ仕事に追いまくられていたってことなんだと思うわい。勿体ない話じゃがな。 ●お給料、随分安かったんですね(笑) それでも、わしなんかまだマシな方だったんじゃないか(笑)二十歳そこそこの社員なんか「ロック関連の仕事が出来れば幸せ」ってな連中ばっかりだったんで、薄給でもあまり文句は出なかったな。今だから言えることじゃが、若い連中の純粋な情熱を利用して人件費を抑えるのもひとつの会社経営。仮にどんなにこき使われても商材がロックだから文句が出にくい、ブラックになりにくい。店舗で取り扱っておるミュージックソフトや書籍、グッズは社員割引(確か3割引き)で買えるしな(笑)バブル期だったこともあって、経営者側も雇用される側も世の中のイケイケの風潮に飲み込まれてまともな判断能力が足りなかったんじゃ。みんな、ロックンロールドリームという、実態のないワケワカンナイ夢を見て働いておった。 ●七鉄さんは最初は社内で先輩社員たちに嫌われていたみたいですね(笑) 一般企業から転職してきたサラリーマン上がりだったのでバカにされていたわい(笑)「サラリーマン野郎に何が出来るんだよ」ってトコじゃ。わしはわしで、「オマエラだって給料形態はサラリーマンじゃねえか」って思っておったがな。 ●何かにつけて七鉄さんを目の敵にしていた人もいたみたいですね。 オマエ、さっきから喧嘩売っとんのか!もっといい話を引き合いに出さんかい(笑)まあ、わしが配属されたオークション事業部は新規事業部だったし、突然売り上げが爆発したから、既存の部署や店舗連中から「アイツ、気に入らねーよな。オモシロクネー」ってやっかみが入っても仕方がないわな。でもわしはあまりにも忙しかったので、反抗勢力と喧嘩するパワーも時間も無かったってのが実態じゃ。でも、そんな社内の実情こそ、まさにロックンロールだったと言えるな。普段はメンバーの仲は良くないけど、一度全員で集まってプレイするとスゲーパワーを発揮するバンドみたいな! ●この先の「原宿ロックンロールドリーム」の連載に関して、何か意気込みをどうぞ。 「ラブテン」の正木店長をはじめ、あの時一緒にバブル期を戦った優秀なメンバーたちが、もしもう一度集まってロックンロール・エンタープライズをやったらどうなるだろう?大人になった俺たちはどうやってビジネスを展開するだろう?洋楽が下火になってしまった現代の風潮をひっくり返すことが出来るだろうか?そんなことを思い浮かべる機会が多くなってきたことが「原宿ロックンロール・ドリーム」を書き始めたきっかけじゃった。だから自己検証というか反省気分が先行しながら書いておるので、読み方によっては当時のわしらの若さゆえの弱点がやたらと目立ってしまっておる。それでもわしらは「行けるところまで行け!」ってやっておった。そんなわしらの特攻精神、ロックンロールイズムみたいなもんを感じてくれたら幸いじゃ。 東南アジア生活について: 何処にいてもロックンロール・スピリッツは死なない! ●ずばり聞きますが、どうしてロックンロールと関連性の薄い東南アジアと長らく関わっているのですか?何故イギリスやアメリカではないのですか? ええ質問じゃ!東南アジアと関わるきっかけは、1998年に「全然知らない所に行ってみよう」と思い立ってバンコクにやってきたことじゃ。その深層心理は、「全然知らない所」というよりも「ロックが無い所」だったのじゃ。 その数年前に体験したあるバンドのコンサートがあまりにも素晴らしくてチョー感激!じゃなくて、どういうわけか自分の中で燃え盛っていたロックンロール・ファイヤーがゆっくりと消えていく気分になったんじゃ。アンコールも終わってバンドメンバーたちがバックステージへ去って行く姿が、まるで波が水平線の向こうに引いていくように見えたんじゃ。引いていく音まで聞こえのじゃ。それ以来、「ここらで一度、ロックの無い世界を探してみよう」と思い始めて、それが東南アジアへの旅というアクションに繋がったのじゃ。 ●要するに、ロックンロールの神様に見捨てられたってことになりますね(笑) その通り。当時のわしはリアル・ロックンロール・アソシエーションから除名になったんじゃ。 ●まさか、今更ロックンロールの本場に戻って来るつもりなんかないですよね? オマエ、やっぱりわしに喧嘩売っとるな!その喧嘩、買ってもええけど、その前にオマエの間違いを正しておこう。ロックンロールは地域密着型音楽じゃなくて、スピリチュアル・ミュージックじゃ。聞いておる場所がアジアだろうがアフリカだろうが、北極/南極だろうがカンケーネー!「俺は俺のやりたいように生きてやる!」そんな無茶苦茶なスピリットを焚きつけ励まし、時には慰める音楽がロックンロールじゃ。そんな当たり前のことを、「ロックの無い場所」で再認識したもんじゃ。 でもロックンロールのファーザーである黒人ブルースやカントリーミュージックは地域密着型音楽の極致だから、日本に帰らなくても黒人ブルース発祥の地ミシシッピーリバーデルタや、アーバンブルースの聖地シカゴには一度は住んでみたい。その願望が実現するまで、わしゃ~クタバランぞ! ●はあ、さいでっか・・・んで、東南アジア在住の外国人にロック好きっていますか?マニアとかもいるんですか? は~い、お陰さんでロック好きとは少なからず知り合っておりますぞ!ただし、レコードマニアとかバンドマニアとか、一種カルト的な知識を追求するタイプは少ないな。その代わり、「俺のロックンロールの聞き方が正しい」とか「あのバンドはロックンロールじゃねえ、ただのポップスだ」とか、俺様イズムに熱情的に固執しているタイプは多いな。 ●だったら、七鉄さんと口論になる機会は多そうですね! 口論なんかにならんわい! ●えっ?どうして?? だって、彼らはロックミュージック、ロッカーとコミュニケーションを続けておる。わしはそれを随分前に終了させていて、今はロックの神様と会話しておる(笑)かつての自分を見るような感覚で彼らと接しておるからな。でも、ロックの神様と会話しとるなんて言っとるヤツの方が断然頑固なんじゃろうな!そう言えば、一度だけ口論になったことがあったな。 ●やっぱり! わしが某バンドの良さがワカランっつったら、それはわしがドラッグやハッパをやらないから分からないのだと言いやがった。ロック・イコール・ドラッグミュージック、ハッパもやらないヤツはロックファンじゃないみたいな言い方に聞こえたので、その時はバトったわい(笑)そいつは長い間仕事もせずにいい歳こいて親の仕送りで東南アジア沈没生活を続けていたので、生活観からしてヤツとわしとは合わないことが分って途中で引いてやったけどな。 ●ヒッピーみたいな人ですね。 その通り(笑)ヒッピーとロッカーは全然違うわい。仕事の種類や報酬の額は問題ではなく、最低でも自分の食い扶持だけはどんなことをしてでも自分の手で稼ぐ。これをやろうとしない者にはロックの神様は降りてこない!そういう意味ではロックって、基本的にプロレタリア・ミュージック(労働者のための音楽)だと思うわい。 ●これからもタイ、東南アジアに居るんですか? 実は先日(11月6日)仲間内で立ち上げたタイ生活情報サイト「リアルタイ情報館」を立ち上げたばかり。今はコイツに賭けておるが、ぽしゃったりわしが息切れして離脱してしまったら東南アジア生活も考え直すかもしれない(笑) 今後のロックについて:本物の時代が来る可能性はある! ●ご高齢の七鉄さんに聞くようなことでもないですが(笑)、今後のロック、コロナ禍明けのロックはどうなりますかね? なんじゃ、その前置きは(笑)正直に言うと、もっとも恐れていた質問が来たわい(苦笑)音楽的な展開はさっぱりワカラン!ひとつ言えることは、世の中が映像主流の時代になり、アマチュアの映像撮影者が急増しておるってことは、腕のいいストリート系ロックが注目される確率がぐんと上がったってことじゃ。ちょっとルックスが良くてメロディが綺麗だからCD作れて売り出される時代は終わったって仮定した場合、隠れた実力派に光が当てられるチャンスが広がったと思いたい。テレビやラジオで取り上げられなくても、you tubeとかで熱狂的なファンが勝手にアップして自然と拡散されるからのお。 ●七鉄さんがよく言う、ライブ・サーキット、ツアー・サーキットを生き抜いてきたバンドこそ本物ってことに通じますね。 その通り。そんなブームになったとしても最終的には大資本の力に吸収されていくんだろうけど、少なくとも「粗野だけど本物」のバンドが続々と出てくればオモシロイ!このわしも、自分の青春時代に聞いたロッカーだけではなくて、新しいバンドに注目できる最後の機会になるかもしれない。 ●今アメリカとかヨーロッパは、コロナ問題が日本よりも深刻なので、そんな状況をぶち破る勇ましい若手のストリート系バンドって出てきますかね? もう少し時間がかかるかもしれんけど、例えば全人口の若者比率が高くて、元々ストリートミュージシャンのレベルが世界一高いと言われるアイルランドとか、クラシック黄金狂時代(テクニック賞賛全盛時代)のDNAが濃い国民が多いとされるハンガリーとかの東欧諸国からスゴイヤツが出てきてほしい! ●どうせ世界のどっかをほっつき歩くのが好きであれば、そういうバンドを探し続けてネットにアップし続ける旅ってのもいいんじゃないですか? ほほぉ~やっとまともな受け答えをしてくれたな(笑)それが出来て、最後の最後はブルースの聖地で暮らす!自分で考えられる限り、もっとも自分らしい人生の最終楽章の送り方じゃ!そんな夢がみられるように、早くコロナが終息して以前のように自由に旅が出来る時がやってくるのを待っておるんじゃ。 ●その前にもっと最新のオンラインソフトなんかを勉強して、いい加減お酒とタバコを控えた方がいいんじゃないですか? お勉強に関しては重々承知しております。酒とタバコに関しては、前向きに検討致しやす(笑) |
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