NANATETSU ROCK FIREBALL COLUMN Vol.334

 


時代が狂っていたのか、俺たちが狂っていたのか!?
バブル狂騒時代に原宿に咲き乱れたロック・アーティスト専門ショップたち!
「Love Me Tender」「Get Back」「Gimmie Shelter」「Yardbirds/World Tour」
「Gun's Shop」「Keibuy Gallery」etc

遅刻したって残業すりゃ文句ねえだろう!
血を吐くまで酒飲んだこともないヤツなんて信用できるか!
バックルームで居眠りしてようが、酒飲もうが、売上げ良けりゃ問題ねえ!
俺たちはメンフィス・マフィア直系だ、アップルレコードの社員だ、ストーンズファミリーだ!俺たちの情熱こそが会社の理念だ!!

青春の残り火を激しく燃やし尽くした、愛すべきスタッフたちのあの異常な熱量は何だったのか。


原宿ロックンロール・ドリーム/ロックアーティスト専門店激闘記
第3回~さらば企業戦士たちよ、そして、ウェルカム!?トゥ・ロックンロール・エンタープライズ

父親のコネによって得ることが出来た「一流企業勤務」、その人も羨む幸運をあっさりと捨てた俺。
「アメリカ大陸放浪」の壮大は計画はお袋の不治の病により断念したが、
代わりに運命の神様は
「原宿ロックアーティスト専門店」を経営するA社勤務という仕事をすぐにお与え下さった。

どんなに言い訳を考えても、
心の底では消えることのなかった「大企業に付いて行けなかった」というコンプレックス。
そいつを振り払うためにも、
今度のロックンロール・エンタープライズでは絶対にへこたれるわけにはいかない!
しかし一般企業上がりの俺には到底アリエナイ様な事態、光景、習慣がAA社で待ち受けていた。


■俺は阿倍仲麻呂(遣唐使)かよ!■


 有難いことに前職の同期入社の仲間たちからは何度も送別会を開いて頂いた。 彼らにとって俺の退職は当たり前の事態だったようだ。
「オマエ、交友関係は広かった様だけど、やっぱりウチでは異色だったもんな」
「いつかトンデモナイ事しそうな気がしていたけど、こうあっさり辞められるとやっぱりなって思うよ」
「俺はオマエみたいな(一流企業を辞めるなんて)度胸はないよ。でもオマエらしいよ、そういうトコ」
「(辞めたって)不思議じゃないわ。だってアナタは全然サラリーマンっぽくならなかったもの」
「ロングコート着ている姿が会社員じゃなくて新聞記者みたいだったワ。この会社にも変な人がいるんだなあって思ってた」

 10日ぐらいぶっ続けで続いた送別会だったが、これから何をやるのか?どうやって生きていくのか?と聞かれることはなかった。俺を送り出す彼らの目がその理由を物語っていた様な気がする。
「オマエは、俺たちとはまったく別世界に行ってしまう人間なんだな」
「もう逢うことはないかもね。どうかお元気で」
 大企業を辞めるって、そんな大層な事なのか。たかだが退職するだけなのに、「遣隋使/遣唐使」にでもなって今生の別れを告げられている気分になったものだ。


■ 大企業のロックンロール・アクシデント:その1~ストーンズファンクラブ会長I氏との出会い ■

 ロックンロールの神様が用意して下さった縁といったら大袈裟だが、実は前職では後に「ギミーシェルター」関連の仕事で連絡を取り合うことになるローリング・ストーンズ・ファンクラブのI会長と知り合っている。I氏は出向社員として俺の隣の部署に勤めており、ある日社内の喫茶室で話しかけられて驚いたことがあった。
「君はロックが好きだろう?」
「ぇえ!どうして分ったんですか?」
「そんなこと、見れば分かるよ」

 それからI氏とはオフィス内ですれ違う度にほんの少しだけ音楽談義をするようになったが、その様子は異様だったと社内恋愛中だった俺の彼女から聞いたことがある(笑)
 I氏は女性社員たちから「まるでお侍さんみたい」と言われるほど眼光スルドイ独特の風貌であり、俺はサラリーマンとして許されるギリギリの長髪野郎であり、そんな二人が絵に描いた様な大企業のオフィス内でストーンズや黒人ブルースをネタにして立ち話をしてりゃあ、周囲からすれば異星人たちに見えたに違いない。

 I氏は賢明な人物だった。決して「俺はストーンズファンクラブの~」とは明かさず、彼の正体を俺は退職間際に人づてに聞いたのだ。しかしミック・ジャガーやボ・ディドリー&ロン・ウッドの日本公演のチケットをI氏から直接購入の際、I氏が無造作にスラックスのポケットからチケットの束を出した時は仰天したものだ。
 勤務最終日に社内で退職の挨拶周りをしていた時、もっとも強い力で握手して下さったのもI氏だった。
「もっとロックのお話をさせて頂きたかったです。お世話になりました」
頭を下げた俺に向けたI氏の返答はシンプルでクールだった。
「また逢おう!」

 I氏とはA社入社後に再会することになるのだが、I氏は俺のA社での立場を密かに支えてくれる存在になった。I氏は既知のA社の代表や「ギミーシェルター」のスタッフたちに対して、「彼はマトモな会社に勤めたことのあるマトモなヤツだ」と助言して下さっていたことを随分後になってから知った。


大企業のロックンロール・アクシデント:その2~アタシはエアロスミスのグルーピー■


 I氏と知り合いになったことで、前職の社内で思いがけない事態を招いたこともあった。大企業なので何千人という社員がおり、俺以外にもロック好きがいても不思議はないが、こともあろうに当時のOLブームを全身で謳歌しているような社内で有名な化粧の濃いOL軍団がロック好きであり、彼女たちはI氏と交流があった。
 ある日、お化粧ケバケバ軍団に属する3人の女性が業務時間内にデスクワーク中の俺を訪ねて来たことがあった。
「Iさんから聞いたんだけど、貿易部の〇〇君ってあなたよね?スゴイストーンズファンなんでしょっ!」
 悪名高い(?)ケバケバ軍団の突然の参上に、貿易部全体が色めき立った!誰もが仕事の手を止めて見入ってしまうほど、3人の存在感は異様だったのである。他の女性社員と同じ地味な制服を着ているのに、彼女たちの全身からは場違いな女の色気が立ち昇っているのである。しかも一人はグラビアモデルなみの美人であり、両手を腰に当てて女王様かスケ番の様に俺を見下ろしている! そしてスケ番美人の開口一番の自己紹介には恐れ入った。
「アタシね、エアロスミスのメンバーと親しいのよ」
すかさず別のケバケバ嬢が、場をわきまえない強烈な追い打ちを入れた。
「グルーピーといったら言い過ぎかしら!キャハハハハ~」

 後ほど貿易部の先輩たちから、それはもうこっぴどく怒られた。
「社内交流といったって限度ってもんがあるだろうがっ!」
「仕事中に女と音楽の話なんかしてんじゃねえよ!」
「オマエ、あんな(ケバイ)連中と付き合いがあるのかよ。何しに会社に来てんだ!」
 先輩たちの怒号の言外には、自分たちは社内の花形部署である貿易部の所属なのだというプライドがアリアリだった。彼らの本音は「貿易部の聖域を汚すんじゃねーよ、この大馬鹿野郎」だったに違いない。ひょっとしたら、社内の男性たちが一種畏怖の念をもって遠巻きに見るしかなかった彼女たちから訪問を受けた俺への嫉妬も少しはあったのかもしれない。もっとも俺は既に辞表を提出する覚悟を決めていたので、反省することもなかった。
「本当に今が辞め時なんだな」


■ さらば大手町 ■

 前職場の最寄り駅は4つの地下鉄路線が乗り入れている大手町駅だったが、原宿のA社へは地下鉄・千代田線で更に約15分移動した先の明治神宮前。地上に出た大手町とJR原宿駅に隣接した明治神宮前とは、僅かな地下鉄移動にもかかわらず別世界だ。片や日本経済を支える企業戦士たちの大オフィス街。片や様々な若者文化が集結するエンターテイメント・プレイス。天と地ほどの差があるといって差し支えないだろう。

「こんな極端な転職をするヤツも珍しいだろうな」
転職直後は自分の身分の激変ぶりに苦笑しながら大手町駅を通過したものだが、大勢の企業戦士たちの後ろ姿を見送っていても後悔も懐かしさもなく、彼らに付いていけなかった劣等感が湧き上ることもなかった。何度も楽しく飲ませてもらった垢ぬけたOLさんたちのお色気への未練もなかった。

「彼らと俺とは所詮違う人種なのだ」
「日本経済よりも、ロックンロールの方が俺には大事だ」

 俺は地下鉄のドアの窓に映し出された、転職に際して新調したダーク・グリーンのスーツに身を包んだ自分自身の姿が愛おしかった。新入社員時代にベージュのスーツで出社して先輩から「生意気だ」と説教を受けたものだが、これからは服装も自由だ。思い思いのロックンロール・ファッションで仕事をする新しい仲間たちが集結するA社の方が、自分にははるかに相応しい職場環境だと素直に思えたものだ。



■ 新天地?A社の概要と新設オークション事業部の意義 ■


 5つのロックアーティスト専門店(1店舗は映画スター専門店)を経営する原宿のA社。原宿に全店舗を構えてからはまだ数年らしいが、原宿以前にはあちこちで試験的に小規模な店舗を構えていた経緯があり、また不定期に地方の大都市で物販イベントを繰り返しており、原宿という店舗経営の超一等地に全店舗を集結させた。
 俺が入社した時点で既に相当の会社資産があり、、「バブル景気」時代の超円高ブームに乗ることで正規ルートでの輸入品の大量に揃えて一気に顧客拡大を計画していた。
「原宿というエンターテイメントの一等地で、正々堂々とビジネスをしよう!」
代表の雄々しきスローガンを早朝会議で何度も聞かされたものだ。

 俺が配属されたオークション事業部は、利幅の大きいアイテムを取り扱う新設部署といったところだろうか。各店舗でフレッシュ&コアなファンを地道に満足させ続けていくことも重要だが、会社の利益増大や更なる成長の潤滑油として、単価が極端に高くなるオークション事業部への期待は大きかった。
 考えてみれば、規模は違うが前職での俺の配属先だった貿易部も同じ状況下にあった。会社創設以来長年にわたって莫大な利益を生み出してきた商材が時の国際情勢により取り扱い不可となり、新しい利益を生む一番手と目されていた商材を貿易部で担っていたのだ。心の底では消えていない「俺は大企業では負けたのだ」といった劣等感を払拭するには、新しく着任したオークション事業部は格好の部署でもあったのだ。


■ウェルカム・トゥ・ロックンロール・エンタープライズ!?■

 しかしながらA社で俺を待ち受けていたのは、一般企業では到底在り得ない、許されない社風、習慣の数々だった。 仕事を覚える以前に、俺は前職場との職場環境のギャップにうろたえるばかりだった。
 まず俺を採用して下さった直属の上司のT部長が、正午前にしか事務所に出社してこない。フレックス制なんてまだ日本では影も形もない時代だ。T部長は「ゲットバック」の発展に多大な貢献をした社内屈指の優秀な人物らしく、温厚な人柄で人望も厚いだけに彼の自由出勤ぶりには誰も文句を言わないのだ!
 店舗勤務のスタッフが毎日全員出勤することも稀であり、日によっては誰も出勤して来ない店舗もあり、全スタッフの出勤管理をしていた経理兼総務の女性社員Aさんはその度に別店舗や事務所のスタッフを手配する等、店を開ける手はずを整えなければならなかった。
 海外からの仕入れを管理する貿易部のスペースは輸入商品が詰め込まれた段ボールで溢れ返り、隣りの出版部にも納品済みの書籍が山積みされており、そこら中に抜き取られた製品や書籍が散乱している。どう見てもまともに数量チェックがされている様には見えないし、誰かがこっそり持ち帰っても誰も気にしないような状態だ。
 オシャレなスタッフが多かった半面、下着同然の薄汚れたTシャツでボーと時間潰しをしている様にしか見えないスタッフもいる。
 さすがに勤務中に飲酒する者はいなかったが、明らかに前夜の飲み過ぎと睡眠不足で丸一日仕事にならず、事務所の休憩室や店舗のバックルームで仮眠をとっているスタッフを見かけることも珍しくない。
 毎週月曜日には午前8時から社内ミーティングがあるが、午前8時の会議出席はロックンローラー紛いのA社の社員にとっては地獄だったようだ。会議出席者のほとんどは半分おねむ状態なのでまともな会議にならないし、代表もナンバー2的存在の人物もおねむの出席者たちを咎めることもない。

 俺があてがわれたデスクの引き出しの中は、前任者か誰かの私物なのか商品なのか判別の付かない物品でいっぱいだった。
「あっ、それはお客さんから委託品として預かってる物だ。こんなトコにあったのか!」
デスクの中にほったらかしの色鮮やかな某アイテムを俺に問い正されたT部長の反応にも呆れたが、それが当時5万円ほどの値の付く超高級なレアCDであることを知った時はデスクに付くことが恐ろしくなったものだ。もし無くなってしまったら、俺の責任にされてしまうではないか!

 会議室兼、事務所勤めの連中の休憩室には、各店舗のショッピングバッグや飲みかけのドリンクのペットボトルが散らかり、カタログ製作用のゴムマット、カッター、スプレーのり、ピンセットが放置されまま。誰が作業していたのか、そして誰もそんな事は気にも留めていない乱雑振りだ。

「とんでもない無秩序な会社に入っちまったもんだ」
「とても会社組織の体を成していないではないか」
既に大企業ズレしていた俺にとってA社の日常は、ロックンロールの名のもとに自由奔放にして支離滅裂!社員の殆どが根っからのロック好きであり、社員の共通した趣味嗜好がかろうじて会社の生命線を維持しているとしか見えなかった!
 だからこそ!なのか、事務所も店舗も活気に溢れ、特に店舗スタッフの目の輝きは眩しかった。俺が気になって仕方のない在庫管理とか仕事場の整理整頓とか会議内容とか、そんなものはA社においてはヤワなサラリーマン上がりのヤロウの杞憂に過ぎないようだった。


■“ライブ打ち上げの如き”凄まじき忘年会■


 入社僅か二ヶ月目で参加することになった忘年会もまた凄まじく、A社を包み込んでいた当時の熱気を象徴するパーティーだった。
 俺は新入社員だったので忘年会会場への酒の運搬係を命じられて、貿易部のK部長と共に酒屋に行った。段ボールいっぱいにジャックダニエルやらワイルドターキーやらバーボンばかりを買い込んだK部長は、俺に重たい段ボールを持たせるといきなりボトル1本を抜き取ってラッパ飲み!
「どうせ後で皆んな飲むんだからわかりゃしねーよ!」
レッド・ベルベットのド派手なスーツを着て竹下通りでバーボンボトルをあおるK部長は、まるで駆け出しのグラムロッカーみたいだ!

 忘年会の会場にはピアノやアンプが用意されていて、いつでも即興セッションが出来る状態だったことは「さすがはA社の忘年会だ」と感心したが、まずは段ボールいっぱい買い込んできたバーボンウイスキーの消費スピードの速さに驚いた。開始30分ほどで忘年会はレッドゾーンに突入だ!料理の皿やグラスが割れる音があちこちでするし、K部長にフラレタとかで女子社員のHさんは号泣し出すし、早くも酔いつぶれるヤツはいるし、セッションに至ってはメッチャクチャ!「ヤードバーズ」のI店長ががなったジミ・ヘンドリックスの「ワイルド・シング」は、聞きようによってはジミヘンよりもワイルド!

 お客がお店に長居していたとかで遅れて会場にやって来た「ラブミーテンダー」の正木店長は、この日無断欠勤したスタッフに対して怒り心頭のご様子。喧しいことこの上ない酒席にひときは響き渡るような大声で「アイツ、ぶっ飛ばしもんだあ」と怒りをぶちまけているかと思えば、ウッドベースの好演を披露して拍手喝采!
 俺のとなりで正木店長の演奏を聞いていたI店長は「アイツ(正木店長)、フンイキある演奏するよなあ~」と感心しながら空になっていた俺のグラスいっぱいにジャックダニエルをドボドボと注ぎ込み、俺が口を付ける前になんと自分で一気飲みしてしまった!
 トイレに行くと、俺と同期入社した「ヤードバーズ」のスタッフであるI君が「俺、この会社に付いていけねえよ」と泣きながらゲーゲー吐いている!
 トイレから戻る途中にすれ違った「ギミーシェルター」のM店長は、バーボンボトルを小脇に抱えて千鳥足でそのまま女の子と一緒に会場の外に消えて行った。この女の子は社員ではなく、M店長の彼女さんか店の常連さんみたいだ。そう言えば、社員以外の女性も何人か忘年会に参加していて、当たり前の顔をして騒いでいる・・・ったくなんつう会社だ!
 上機嫌のI店長がまたまた俺に親し気に囁く。
「気にしない、気にしない。アイツ(M店長)は酔っぱらうと、いつも酒抱えてどっかに消えちゃうんだ!いいからもっと飲もうよ、飲まないとこの会社はやってらんないよ!!」
さっきトイレで吐いていたI店長の部下I君の「付いて行けねえよ」の悲鳴を思い出して大笑いしてしまった。

■ A社の首領(ドン)、本領を発揮! ■

 歓声なのか怒号なのか悲鳴なのか、異様なボリュームのワケノワカラナイ音声が轟き渡り、バーボンウイスキーと野郎どもの汗とスケどもの化粧の匂いが交錯し、更に唐突にスタートする社員たちによるセッション効果もあって、忘年会会場はミラーボールもないのにサイケデリックカラーが凄まじい勢いで瞬き続けている様な錯覚に陥るほどのどんちゃん騒ぎが続いた。
 そんな狂騒状態を一気に収集してお開きを告げる“出し物”がスタートした。代表のギタープレイだ。 メッチャクチャ上手い! サウンドの存在感がシロウト離れ、いやプロフェッショナルなギタリストそのものだ。 エレクトリックギターとアンプの構造を知り尽くした上でロックギターを追求したみたいな見事なトーンである。憧れのスターロッカーを気取った社員たちのセッションを吹っ飛ばしてしまうような問答無用のプレイだ。
T部長がため息をつきながら苦笑した。
「代表はさあ、いっつも一番最後に出て来て一発でキメちゃうんだよ。こっちは立場ないよなあ~」

 代表はまだ30歳後半の若さであり、小柄ながらもオールバックが似合うセクシーなオジサマ風情が漂っており、A社の代表ではなくて俺の前職場だった大企業に在籍していたらさぞかしOL 連中にモテまくって不倫伝説をいくつもこさえていただろう!
 また忘年会の夜のギタープレイをOLどもが聞いたら、彼女たちは代表のギターを自分の身体になぞらえて全員失神しちゃったに違いない(笑)

 すべからく、会社組織なるものには代表の威厳が必要だ。A社の代表のギタープレイは、日頃ロックンローラー気質が体内に充満し、忘年会でソイツを炸裂させている荒くれ社員たちを統率してしまう威厳があったのだ。 一見ひっちゃかめっちゃかのA社が何故組織としての統制が保たれているのか、その答えは代表のギタープレイにあるのかもしれない。サラリーマン上がりの俺にとって、やはりA社はトンデモナイ会社だったのだ! (つづく)


■「原宿ロックンロールドリーム/第2回」■
■「原宿ロックンロールドリーム/第1回」■


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