相変わらず
         ROCK FIREBALL COLUM by NANATETSU Vol.165


 先日発表された「ホースシューリング」の最終章、最強ヴァージョンの評判はやはりすさまじいものがあるようじゃのう! The-Kingでしか到達出来なかったカ・ン・ペ・キなスタイルに驚喜されておる方が後を絶たない!と聞いておるぞ。 もし「キング・オブ・ホースシューリング」のスゴサをまだ実感出来ていないお方は、なにはともあれもう一度チェック! そして実物を拝むためにThe-Kingに連絡なされ〜。
 しかしこの七鉄、メデタイ「キング・オブ・ホースシューリング」の完成に関して、大した助力も協力もしとらん。 つか現実的に何もでけんがな! 今更「ホースシュー」の伝説や、エルヴィスの「ホースシューリング秘話」なんてやっても、諸君の方がはるかに詳しいじゃろうしな。
 
 なあ〜んも出来ないのも情けないハナシなんで、“お得意(!?)”の脱線路線において、「ホースシューよもやま話」をさせて頂くとしよう。 エルヴィス云々とは関係なしに、地球上には様々な「ホースシュー(馬蹄)」が存在しておる。 恐らく長い年月をかけて地味に調査を続けていけば、書籍「世界の馬蹄伝説」が出来上がることじゃろう。 現状のわしの知識ではとても本1冊のボリュームには到達せんが、今回は諸君にも興味を持って頂けそうな幾つかの「馬蹄のおはなし」を紹介してしんぜよう。

 
 
「ホースシューリング最終章」に捧ぐ!?
「世界ホースシューよもやまバナシ大全集
のほんの一部分!?


“火と氷の国”アイスランドに存在する、神の馬が創った美しき馬蹄型渓谷
 
 昨年末にわしの友人の旅人から仕入れたオハナシから始めよう。 その知人は約半年かけて北ヨーロッパの旅を続け、わしに色々と旅の土産話を持ってきてくれたのじゃが、わしの「ホースシュー・ストラップ」にスルドク反応! 「馬蹄の形をした大自然の芸術を見て来たよ」と。 それはイギリスの北約800キロに位置する島国アイスランドあるらしい。
 「ぬわにっ!」ってわしも即座に反応してネットやら書籍で調べてみたところ、情報量は極めて少なかったが、そいつはアイルランドの「ヨークルスアゥルグリューヴル国立公園」っつうヨーロッパ最大の国立公園の中に確かに存在しておった。
 写真で御覧の通り、大草原が見事なまでに美しい馬蹄型にくりぬかれた渓谷であり、輪郭の全長は不明じゃが、深さは80〜100メートルの大渓谷じゃ。 名前は「アゥスビールギ」(神の渓谷!)っつうらしい。 北欧の神話によると、「オゥジン」つう名前の神様が所有する8本の足を有する伝説の名馬「スレイプニル」が、足の1本を下ろしてこの光景のような蹄の跡を誕生させたということじゃ。 まさに「ホースシュー」まつわる伝説、神話に相応しいオハナシじゃ!



映画「遙かなる大地へ」に端を発する、トム・クルーズとホースシューとの因縁


 日本では大してヒットせんかったが、トム・クルーズの主演作「遙かなる大地へ」は、映画史上もっとも「ホースシュー」そのものが“幸運を呼ぶシンボル”として印象的に登場する作品じゃ。 まだ観ておらん方は急ぎチェックじゃぞ。
 トム・クルーズ本人が「ホースシュー」型のアクセサリーをしておる写真はいまだに見た事がないが、実はトム・クルーズは「遙かなる大地へ」以外にも、何かと「ホースシュー」とは所縁のある人生を送っておる。

 まず彼の出生地とされる場所じゃが、「世界最大の滝・ナイアガラの滝」近くの小さな街と言われておる。 このナイアガラの滝は、その巨大なスケールはもとより、広大なホースシュー型をした滝でもあるのじゃ。 実際に現地では「Horseshoe Waterfall」と呼ばれており、古い日本の資料ではそれが直訳された「馬蹄型の巨大な滝」と記されておるのじゃ。
 また映画「ミッション・イン・ポッシブル2」の冒頭でトム・クルーズが登場するシーンは、アメリカ西部アリゾナ州の砂漠地帯に屹立する巨大な岩石が背景にされておる。 この砂漠地帯の中にはいくつもの大自然の“岩石彫刻”や“芸術的渓谷”が点在しており、そのひとつが「ホースシュー」型にくりぬかれた巨大な渓谷に大河コロラド川が流れ込んで出来上がった長大な「Horseshoe River」(馬蹄型河川」があるのじゃよ。 トム・クルーズは「Horseshoe River」の美しさに心を奪われ、こちらでの撮影を希望していたとも伝えられておる。 
 アイスランドの「アゥスビールギ」、「ナイアガラの滝」、そしてこの「Horseshoe River」。 まさに神が創りたもうた絶世の自然美じゃ。 「Horseshoe」のスタイルそのものが「神の仕業」であり、それに魅入られたThe-Kingの仕事ってのは、言うなればロックンロールの神の命なのかもしれんゾ!   



TVドラマ「怪奇大作戦」に登場する“ホースシュー”とロカビリー・テイスト

  「怪奇大作戦」とは、「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」を作った円谷プロダクションが、「怪獣路線」の次に仕掛けた「怪奇妖怪路線」ものの代表作(1968〜1969年放映)。 自然現象や技術力を悪用した非現実的な犯罪と、それに立ち向かう「S.R.I.(科学捜査研究所)」との頭脳戦闘がストーリーじゃ。
 その第18話「24年目の復讐」において、事件のカギを握る横須賀のアメリカ海軍兵が出入りしていたバーの名が「Horseshoe」だったのじゃ。(笑) 正面のメイン看板の他に袖看板(店舗の側面に掲げられる中型看板)も登場してくるので、これは実在したバーじゃ。 ホースシュー型の小さいネオン管まで見えるしな! もっとも撮影に使われたのは正面入り口周囲だけで、バー内部は撮影用のセットだったのはチト残念じゃった。
  それでもわしは、「Horseshoe」の名を冠したバーが当時の横須賀でもっとも米海軍兵に人気があった様に描かれておっただけでご満悦じゃい。 もちろんバー「Horseshoe」がドラマの事件解決の糸口になっていたのは言うまでもない!

 なお「怪奇大作戦」の中で最高傑作と言われておる第24話「京都買います」のヒロインを演じた斎藤チヤ子さんは、当時“日本のロカビリーレディ”の代表格としてシンガーでも活躍されておったお嬢さんじゃ。
 劇中では仏像の美しさに心を奪われ、最後は自分自身が仏像になってしまう(?)清楚な日本人女性を演じておったが、「ロカレディー」とのギャップがスゴイ! 日本のロカビリーバンドとして活躍したスイング・ウエストの50周年記念コンサート(07年)にも出演されておった美人さんじゃが、目元が“我らがマリリン嬢”にチョイ似の様な気もするのお(笑)。 

 また「怪奇大作戦」の劇中、何度も「S.R.I.」オフィスが登場するが、そこで使われておる音声通信装置のマイクが、なんと「ガイコツ・マイク」みたいなんじゃ! この番組製作スタッフの中には、かなりの50s好きがいたと思うぞ!



“ホースシュー”の名に彩られていたアメリカン・カルチャー

 この度「怪奇大作戦」に登場するバー「Horseshoe」を久しぶりにチェックしたワケじゃが、その余勢で全24話、DVD6枚をぜ〜んぶ観てしまった。 有難いことに他にも小さな発見があったんじゃよ。 第14話「オヤスミナサイ」では、“和製プレスリー”と呼ばれておった佐々木功さんが主演格として活躍しとったぞ! そして例のバー「Horseshoe」じゃが、看板の「Horseshoe」のロゴの上に「Diamond」という文字を発見。 このバーの正式名称は「Diamond Horseshoe」だったのかもしれんな。 
 「Diamond Horseshoe」というのは20世紀前半にアメリカのブロードウェイで栄華を誇ったナイトクラブ&ミュージカル劇場じゃ。 1945年には同劇場のミュージカルショーのシーンを主体とした同名映画も制作されておる(日本では未公開)。 「幸運の到来」つうイワレを更にダイヤモンドで飾る!という贅沢極まりないネーミングは、劇場の繁盛と映画のヒットも相まってやがて一人歩きすることになり、「エンターテイメントのメッカ」「商売繁盛」というニュアンスで、アメリカ中の数多くのレストランやナイトクラブの名前に使われるようになったのじゃ。

 またバー「Horseshoe」の袖看板の方じゃが、こちらは店名よりも馬蹄が大きくデザインされており、これは明らかにかつてアメリカ全土の歓楽街に数多くあったホテル「Horseshoe」と同様の袖看板と同じスタイルなんじゃ。 一般庶民にとって「Horseshoe」なる言葉は「幸運の到来」じゃが、ギャンブラーや旅芸人にとっては「一攫千金」「ワンナイト・ラブ(一夜限りの恋愛)」といった意味合いで愛されておったので、彼らの訪問を待ち受けるカジノ(賭博場)やホテルの名前には「Horseshoe」が実に多かったのじゃ。 「怪奇大作戦」の撮影に使用されたバー「Horseshoe」は、きっとこれらのアメリカ本土の懐かしい流行にあやかって名づけられたに違いない。



ミック・ジャガー・モデル(!?)の「ホースシュー」

 ロック界において、「ホースシュー・モデル・イコール・エルヴィス!」という暗黙の取り決めがあったのかどうか定かではないが、ビッグロッカーのほぼ全員がエルヴィスから強烈な影響を受けているにもかかわらず、大っぴらにホースシューをアクセサリーとして愛用しとる者はいまだにおらん。 唯一クサかったのがミック・ジャガーではなかろうか。
 映画「ギミー・シェルター」において、ミック・ジャガーは黒猫をイメージしたレオタード風のステージ衣装に身を包んでおり、胸には奇妙なワンポイントマークがあしらわれておった。 これはファンの間ではミックの誕生月の星座「しし座」のマークであるというのが定説じゃ。 確かに左右対称にした2つのクエスチョンマークを組み合わせた様な「しし座」のマークに似てなくもないな、ってことでわしも一時はその説に納得しておった。

 じゃがその「しし座マーク説」の信憑性はにわかに薄れてきた。 まずミックは堂々とエルヴィス・フリークであることをファッションで披露し始めおった。 何と言っても、当時の大人気デザイナーだったオジー・クラークに頼んで、こともあろうに色とりどりのジャンプスーツをステージに衣装に採用し、「オレのジャンプスーツの方がエルヴィスよりイケてるぜ!」とは言ってはおらんが、エルヴィスからジャンプスーツの特権の譲渡を望んでおる?ような暴挙に出たのじゃ。
 そしてオフのフォトセッションでも大ぶりのホースシューをあしらったペンダントで堂々と胸元を飾り立てておったのじゃ。 「エルヴィスの聖域」に入り込もうとするとはなんつう不届きものじゃ! そう思った時、あの黒猫衣装のワンポイントマークは、「しし座」のマークに見せかけた、ディフォルメ型のホースシュー・モデルだったんじゃなかろうかと!?わしは閃いたんじゃ。

 黒猫衣装を着てステージに立つ自らをイメージした「ミッドナイトランブラー」(真夜中の徘徊者)っつう曲がストーンズにはある。 その歌詞が3番になると「ランブラー」ってとこが「ギャンブラー」に変わるのじゃ! 「ホースシュー」は世のギャンブラーのお守りとしても重宝されておっただけに、あのマークはミック・ジャガー流「ホースシュー」だった!という結論に達したのじゃった。

 

 今回の執筆を機に、世の中に存在する「ホースシュー・アイテム」ってもんをネットで検索してみたが、結構あるもんじゃな。 もっともオモシロかったのは、おちょこの底に付ける馬蹄型のすべり止め。 さすがは「ホースシュー」! 大事な酒を守るアイテムとしても活躍しとるんじゃな〜と酒好きのわしとしてはニンマリしてもうたけど、正直なところ、アクセサリー類以外ではあんま感心できるアイテムは・・・。 「ホースシュー」のイワレが乱用されとるようでなあ。 「ホースシューリング」の最終ヴァージョンが完成したのだから、今後は「ホースシュー」というネーミングも型も、「グレースランド」と「The-King」が独占する時代になるべきじゃ!
 じゃあメデタクそうなったら、何を作りたいか? それはな、ボスと原宿時代からよお話しておったよ。 成功した者だけが飲むことの出来る超高級ウイスキー入りの「ホースシュー型ボトル」じゃ! もちろん採用するウイスキーのテイスティング担当は、このわしじゃ! ウイスキーとコニャックの2種類が入ったヴァージョンとか、モノホンの「ホースシューリング」がセンターにセッティングできる超デラックス・ヴァージョンとか、酒の勢いを借りて色々とアイディアを出しまくったもんじゃが、あれから四半世紀、本当にそれをやりたくなってきたな。 その為にも、諸君には今後より一層のお買物でThe-Kingブランドを盛り上げることをお願いしたい! わしは本当の「世界ホースシューよもやま話大全集」の執筆に励み、大ベストセラーにするべく努力を続けることにしよう(と思う)!?   




七鉄の酔眼雑記 〜「It's A Rock n' Roll Star Fashion !」
 
 「超ガンコ七鉄コーナー」をスタートさせてもろうてから、今年で早や8年目に入った。 諸君よ、ホンマに長い間お付き合い頂いてありがとうございます。 これから七鉄は、長い長〜い旅に出るのでサヨウナラ・・・。
 ではなくてだな。 その「七鉄コーナー」の2006年の第一発目(連載第2回目)が「ガンコ七鉄、ホースシューを語る」ってタイトルで書かせてもらったのじゃ。 そこで欧米諸国における「ホースシュー(馬蹄)」と「馬」という存在について少々語っておるので、そちらの方もこれを機会に読んでみてほしい。 日本にはない「馬蹄と馬」への欧米人の信仰心みたいなもんを紹介させてもろうておるんでな。

 The-Kingの歴史は、ボスの「ホースシュー・リング」と「ナッソー」へのこだわりの歴史と言ってもええじゃろう。 ボスの奮闘ぶりを横目で見ながらわしは一体何をやっておったんじゃろう・・・って、少々ナサケナ〜イ気分にもなるが、まあここまで、少なくとも「ホースシューリング最終章」の完成まではクビを切られることなくささやかなサポートを続けさせてもろうただけでも、道楽ジジイ七鉄としては及第点かいのお〜なんて呑気に自分を慰めておる今日この頃じゃ。
 でもな、人間には「柄(がら)」ってもんがあって、それをわきまえておかんと世間様から笑いモノにされちまうんで、わしはまだ「ホースシューリング最終章ヴァージョン」を着用して外出してはおらんわい。 とてもとてもわしなんかが世間様にアピール出来るシロモンではないのは、その完成度を見れば一目瞭然! 部屋でコッソリはめては、「100年早いわ〜」って感じじゃな。

 かつてユーラシア大陸を放浪しておった頃、ビンボー旅行の毎日に嫌気がさして、たま〜にビーチ・リゾート地のオープンバーなんかで「にわかリッチマン」をしてくつろいでおった。 そんな時のためにとThe-King製の「ナッソー」を何着かスーツケースにしのばせておったんじゃ。 ウソの様なホントのハナシなんじゃが、波の音を聞きながらナッソー羽織ってビールをチビチビやってると、よく白人さんから声をかけられた。
 「そのジャケットはどこで買ったんだい?」
 「それはこの近くで売っているのかい?」
ってな。 最初は「こいつらホモか?」って警戒したが、彼らは明らかにわしではなくて「ナッソー」ばっかり見ておった。 白人さんの社会における「ナッソーの知名度、威力」ってもんを、そしてThe-King製の「ナッソー」の完成度の高さってもんを思い知らされのお。 当時はまだThe-Kingのホームページは無かったんで、「わしの友人が作ったもんじゃ」って返答しかできなかったのが残念じゃったが、「ボスはエエ仕事をしとるんじゃな〜」って見直したもんじゃ。 その時からThe-Kingがインターナショナルな存在になることをわしは確信しておったワケじゃ。 

 先日女性の知人のパーティーに「エドワード」をキメて行った。 その時知人のイギリス人の彼氏さんが、わしの「エドワード」を指さして
「It's A Rock n' Roll Star Fashion!」
 って言い放った! その彼氏さんと話をしてみると、彼は別にロックファンでも何でもないらしいが、「エドワードが醸し出すクールなロックフィーリングはオレにだって分かる」みたいな事を言っておった。 そう言えば、旅先でわしの「ナッソー」目当てに話しかけてきた白人さんたちも、ロックファンってわけではなかったことを思い出したぞ。

 よーするに、そういうことなのじゃ。 ロックファンだろうがなかろうが、The-King製のアイテムはロックの本場の人間なら誰でも分かる正真正銘の「ロック・アイテム」なのじゃ! 「ナッソー」で褒められて、「エドワード」で褒められたら、当然お次は「ホースシューリング」で褒められたい!って思うのが、The-Kingファンとしての当然の心理じゃろう。 早く「ホースシューリング」が似合う男に成りたいもんじゃが、果たして死ぬまで間に合うかのお〜(苦笑) 
 今のところ、その願望の追及は諸君にお任せする! 一人でも多くのThe-Kingファンが「ホースシューリング最終章」をキメて、ロック本場の人々から称賛されてほしいゾ! そして“真打ち”は、このわしじゃ!(笑) 

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