ROCK FIREBALL COLUM by NANATETSU Vol.14

 バハマのマイタイはなかなかの味わいじゃった。さて、切れ味スルドイ、ジャックナイフをクリックした諸君、こんなモン持ち歩いてはイカンゾッ! まあええ、歓迎しよう。 YOUは噂通りのキレもんじゃ!
 
ロック50周年といわれた2006年度も、ついに残り二ヶ月じゃ。 歳月の流れは誠に早いもんじゃのお〜なんて言ってばかりおるとますます歳寄り扱いされてしまうので、ここらで一発威勢のいい、結構キョ〜レツッ!な人物にご登場いただくことによって、ロックの原点を見つめ直すことを諸君に提言するとしよう。 「老兵は去り行くのみ」ではなく、まだまだ元気、生涯現役じゃあ〜。


七鉄、ロックの原点を語る
 「ロックとは“危機感”を点滴するアート」じゃっ!


 第一条 ボスは常に正しい
 第二条 ボスが間違っていると思ったら第一条を見よ

 ガンコモノのわしもさすがにあきれてしまうような超ワガママなこの訓示。 実は、アメリカ野球史上最悪の荒くれ軍団と評された70年代半ばのニューヨーク・ヤンキースを統率していたビリー・マーチン監督が、監督室の扉に貼り付けていた恐るべきスローガンじゃ!
 マーチンは、過去の実績や名声よりも、今調子の良い選手を優先起用することで、オーナーやベテラン選手、時にはファンとも衝突を繰り返した炎の様な監督じゃ。 クビと復帰を実に8回も経て、ついにヤンキースのもとに栄光の座を奪還したのじゃ。 世界は違うが、わしはビリー・マーチンこそ、ホンモノのロッカーだと信じておる。

 さてと、前置きはこれぐらいで本題に入るとするが、今年は「ロック誕生50周年」みたいに位置づけられて、エルヴィスやロックの歴史を振り返る優れた記念出版物、企画本が随分と出よった。 半世紀も経ってようやくロックが正式に市民権を得たって感慨もあり、お陰でわしの“ガンコぶり”も大いに若返ったことは言うまでもない! 
 でも待てよ・・・果たしてロックって「栄光の云十年の歴史」なんて世間様から讃えていただくようなエラソーな存在になっていいものなんじゃろうか?っつう疑問もはっきり言って、ある。

 「ロック」という音楽や文化の原点は何か? エルヴィスをはじめとしたホンモノのロッカーたちの歴史をあらためて振り返ると、それは音楽でもファッションでも生き方でも、世間の常識や時の風潮を簡単に受け入れてたまるかっ、オレ様はオレ様の道を行くっていう「強さ」、そしてその「強さ」を何が何でも守り通すビリー・マーチン監督のような「信念」に貫かれていることが分かるってもんじゃ。 
 そう、ロックとは自分の生きる道に常に“危機感を点滴する”恐るべきアートなのじゃ。 簡単に言えば、自分の信念を忘れんように生きていくための音楽ってことじゃ。 それは「社会通念を拒絶する孤高のダイナミズム、美しさ」のシンボルでもあり、50年経とうが、100年経とうが、書籍や博物館に収められて評価、賛美されるようなもんじゃない。

 だから、ホンモノのロッカー、ホンモノのロック・ライフを送っている諸君。 若かろうが歳を取っていようが、諸君は永遠の戦士、アウトローであるっ!ってことを忘れないように。
 長くロックの歴史の構築に貢献してきたロッカーの生き方を辿ってみると、どんなに金や名声を得て、また幸せな家庭を築き上げても、世間や常識へ「挑戦」することで、己のロック魂、信念を守り続けている。 こういう素晴らしき野郎どもが存在するからこそ、わしはええ歳こいてロックから離れられないんじゃっ! いや、ロックの方がわしにまとわりついてくるんじゃ、と言った方が正しいかのお〜!

 まずキング・エルヴィス、そしてキングの意志を継いだ優秀な後輩たちはみんな永遠の戦士、アウトローなんじゃ。 今年がロックの歴史を一望するべき年度であるならば、そうしたロックの原点をあらためて感じ取って欲しいのじゃ。

 ことエルヴィスに関しては、来年はさらに「30回忌」だから、新しいブツがまだまだお目見えすることじゃろう。 そこで未発表モノに「ぉおっ!」「ついにでたぁ〜」って単純に喜ぶのもええが、賢い諸君なら、一発テーマをもって接していこうではないか! 「人生のチャレンジャーとしてのエルヴィス」に着目しながら、おニューのブツを待望してはどうかの! 
 終生ロッカーであり続けたエルヴィスのそうした側面、横顔との出会いが諸君の行く手に新しい光を灯してくれることじゃろう。

 
 これから先、己の進む道に迷いが出たら、これじゃ。

第一条 エルヴィスのロック(スピリット)は常に正しい。
第二条 エルヴィスが間違っていると思ったら、第一条を見よ。


ついでに

第三条 第一条、第二条を提唱したガンコ七鉄先生は常に正しい(!?)




★七鉄のアイテム紹介コーナー TWO FACE ペンダント & イヤリング(ピアス)   KSP-008  

 人間の“泣き笑い”の顔をモチーフにしたトゥフェイス・キャラクターは、50年代を代表するキャラの中でも極めて特異じゃ。 ミュージカルの古典的名作「オペラ座の怪人」の仮面からとか、バットマンに登場する同名のキャラからとか、東洋の能面からとか、そのモデルのルーツは諸説様々。 

 “泣き”“笑い”という人生の二面性を恐ろしく形骸化(中身を感じさせないまで無機質化すること)させたこのキャラが、50年代の不良を気取る若者のシンボルになったつうから、当時の若者ってのは、歳若くして哲学的、達観的だったんじゃのう。 いや、所詮人生なんて泣くか笑うかの二つしかない。うだうだしていないで、今を存分に楽しんでやれっ!つう究極の楽観主義者だったのかもしれん! どっちにしろ、ちょっとニヒルでヒネリの効いたクールな嗜好によるヒット・キャラクターじゃ。
 
 21世紀をどのように楽しむかは、諸君ひとりひとりの自由じゃが、“ロッカーたるもの、楽しんで生きるには理由(わけ)がある”とチョイト神秘的に、詩的に、そしてクールに振舞う時を彩るアイテムとしては格好じゃ。

SILVER 925 \13440  (税込)




 七鉄・雑記編   

 北海道の日本ハム・ファイターズが日本シリーズを制し、昨年の千葉ロッテに続いて外国人監督のチームが日本野球界の頂点に立ちおった。 サッカー日本代表もずっと外国人監督だし、野球界もサッカー界もトッププレイヤーはこぞって海外への移籍を希望している。 日本が再び欧米諸国から「教示」を受ける時代になったのかと、ちと複雑な心境じゃ。
 「ロック」の世界も、ロック50周年記念出版物に、ロックが「舶来文化」であることを再認識させられる。 しかしここで「にっぽんってやっぱり・・・」と凹むことはなかろう。本家には本家の、分家には分家の生き方があるんじゃ。

 何年か前、日本のフランス料理界の権化であるシェフと談議する機会があり、そのシェフがこんなことを言っておった。
 「日本人シェフがフランス人シェフの技をまねたって敵わないですよ。対抗するには究極のオリジナリティをつかむことです。 でもその為にはフランス人の技を幾度もまね続けなければならないのです。そんなトレーニングがオリジナリティを生むんです」 
分かったようで分からんミョーな気分になっているわしに、シェフはもう一言。
「だって日本人は毎日チーズや生クリームを食べられない。でもお新香なら食べられる。 お新香をフランス料理に盛り込むには、本場の技を続けていないとその方法は見つからない」と。
う〜んこれは厳しい道じゃのお〜と腕を組んでエラソーに唸っていると、更にシェフは
「何事も楽しいと思って取り組むことです。若い頃は特に興味あるもののマネって楽しかったじゃないですか。それが我々の原点です」と。

 やっぱり世界は違えど、その道を極めたお方のハナシは聞いてみるもんじゃ。 好きなこととはいえ、学習を続けることは時に苦しいもんじゃ。 が、人生、苦もまた楽し!っつうもんじゃっよ、諸君! それがロッカーたるものの人生じゃ。 そのことをわしはよお〜く心得ておるぞっ! まあわしの場合は「いつかオリジナル・バーボンを!」なんて夢を抱きながら、雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ、ひたすら飲み続けた訳じゃ。これのどこが学習じゃと? これは体験学習ってもんじゃわい! 残念ながら志半ばでアル中になってしもうたが、それもまたご愛嬌じゃ! でも最近は酔いがまわってくると、我が良き友のバーボン「レベル・イエール」の故郷、アメリカ西南部の広大な情景が瞼に浮かんでくる境地に達したぞ!って、それって幻覚症状?それともついにオムカエが来たってことか!ええい〜どこにでも連れて行けえ〜ってなもんじゃっ!!

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