コルトは生産を止めたようじゃが、ビストルパンツにおいては熱きROCKABILLY FANSのハートを見事に撃ちぬいてしまったようじゃのぉ〜

それにしても今、ガソリンが高いのぉ〜どうせ高いんならこの際、愛車にハイオクをとくと飲ませてやるとイイぞっ!  なっ、なぬぅ〜
わしの愛車が知りたいだとぉ? 仕方ないのぉ〜   ピンクのサンダーヴァ〜〜ド様だぁ〜とも言いたいとこじゃがぁ・・・・・・
 悪いねぇ〜 オッホンっ!!! ブラック・ボディーのチャリンコでぇ〜い! どうでもいいが、よくぞわしのチンチロリン用のダイスをクリックしおった!
キミはできる男だ。今回は「老人と海」張りに長編なんで、まずはボトルと氷を手元にセッティングするといいぞ。
        七鉄、感涙! 祝!! 「ブルースウェードシューズ」誕生
〜ガンコ七鉄先生、
自由とロックンロールを語る〜
 わしは心底ジ〜ンと感動しておる。不滅のロックンロールナンバー「BLUE SUEDE SHOES」発表50周年のこの2006年、ホースシュー、ナッソー、ピストルパンツにフラップシューズなんかとならぶ"真のR&Rアイテム"である「ブルースウェードシューズ」がLOVE ME TENDERと
THE KINGの共同プロデュースにより誕生しおったからじゃっ!

 ため息がでるほど妖艶なサイドラインの曲線美、ハード&ソフトの絶妙なスウェードの“毛並み”、仕事量2倍にあたるダブルコバに走る優雅なホワイトステッチ、静謐な眩さを放つブルースウェード、失われかけていたフィフティーズ伝統の技と香りがここに蘇った!夢か、幻か!万感の想いとはこのことであり、もう何を語れというのじゃ。圧倒的な感動とは、ただひたすら人を言葉から遠ざけるもんじゃのお〜。(その反対に、酒の方はガンガン進むのはなぜしてかのぉ〜
 グビっ 
 このまま、男は黙って祝杯といきたいところじゃが「万感の想いはいいが、七鉄、オタクは一体何をしたんだい?」ってかわゆくないツッコミや「いつもの脳天気酒男の七鉄らしくねえぞ!」っつう御意見が何故か聞こえてくるぞ。この偉大なるブツの誕生に、諸君もいささか興奮気味のようだけに、仕方ない、今回の大いなるこの感動を祝い酒で流してしまうことなくやはり祝辞代わりの一発をかますとしよう。

ブルースエードシューズ
 「ブルースウェードシューズ」なるブツの存在が脚光を浴びたのは諸君もご存知の通り、カール・パーキンス大先生&王者エルヴィスが同名のナンバーを大ヒットさせてからである。時に1956年。フィフティーズ・カルチャーが成熟期を迎え、その真打ちとしてロックン・ロールが登場したことにより、時代の空気が決定的に優れたアイテムを誕生させる土壌と雰囲気を作り上げていた頃なんじゃが、ここで更にしつこく、かつ、チ〜とばかり深く、1950年代中期を振り返ってみようではないか。
 この時代、アメリカ全体が大消費時代となる一方で、実はもうひとつ育まれていた風潮をご存知かの?若者の「思想と行動の自由化」じゃ。“ガッコ行って、お仕事探して、結婚して、・・・”つう当たり前の人生じゃのぅて、「俺たち、他にやることあんじゃねえのか?」って多くの若者が初めて考え出した時代なのじゃ。いわゆるティーンエイジャー出現ってやつだ。まあ豊かな時代のゆとり、反動といえばそれまでじゃが、わしは青春時代を戦争に奪われてしまってのう・・・(涙)って、そこまでの歳であるワケないじゃろっ!
 そこで一部の先鋭的な若者の間で流行していたのが“自分探し”のための放浪の旅なんじゃぜよ。格安航空券もインターネットもない時代の若者にとって、人生に敷かれている当たり前のレールから外れて、たった一人で自由に世界を放浪する。これほど夢と勇気とスリルに溢れた行動はなかったのじゃ。そんな時にエルヴィスが登場してきて、若者の燃え盛る魂に決定的に火をつけたのじゃ。ロックンロールのビートに酔いしれながら、自由に行動することが若者の絶対的な特権となったのじゃ。
 この時代の若者が「ビートジェネレーション」と呼ばれる所以は、こういうことなんじゃ。ロックン・ロールにしろ、放浪の旅にしろ両者の魅力のポイントはFREE(自由)&MOVE(動き)なんじゃな。そしてFREE&MOVEを生み出すベース(足元)を華麗に演出するアイテムが求められる中、運命的に産み落とされ、50年代の後半に爆発的な人気を博したアイテムがそう「ブルースウェードシューズ」じゃ!「ブルースウェードシューズ」とは、エルちゃん同様まさに時代の象徴、申し子なのだ。

 さて、時代の寵児となった「ブルースウェードシューズ」なんじゃが、なぜしてスウェードなの?どぉしてブルーなの?おせえて、おせえてぇって素朴な疑問をもった諸君もおることじゃろう。まぁまぁ〜あわてるでにゃい。その解答は極めて単純明快じゃ。それは、先達が作り上げていた常識への反抗じゃ。スウェードというのは元々、乗馬用の馬のサドルやシューズやバッグの裏地などに使われるいわば縁の下の力持ち的存在であり、シューズのメインは本革と決まっておった。またブラックやブラウンと違って、ブルーのカラーリングはスウェードにはまず使用されておらんかった。じゃが、FREE&MOVEをシンボライスする新しいシューズには、それまでの常識へ「No !」と宣言することが前提となり、その結果、ブルーのスウェードのシューズと相成った訳で、素晴らしい逆転の発想じゃ。「お洒落は足元から」とよく言われるが、「ブルースウェードシューズ」においては、そんなヤワでカルイ考えではな〜い!
これは時に、生地のオモテ地より裏面の方がキテル!って判断して、世に出るTHE KINGのNassau作りにも匹敵しているぞ。
 だから、カールのお父さんが「俺のブルースウェードシューズを踏まないでくれっ!」ってシャウトしたのはシューズへの愛着はもとより、「俺の自由を邪魔しないでくれっ!」っつう意味もあるのじゃよ。(ここメモしておくように)
 ブルースウェードシューズ」とは、まさに
「自由(な発想)による自由のための自由なシューズ」であり、「自由」「若さ」「情熱」「果てしない夢」のシンボルなのであ〜る。
 ただ、このシューズそのものはいかん詮「脇役」にすぎんぞ!その「主役」は鋭い感性と拘り、自由な発想をもった諸君自身じゃ。もう一度だけ言おう。あくまでも主役は「ブルースウェードシューズ」でなく、そ・い・つ・を・モ・ノ・に・し・た・諸君なんじゃ!!さあ諸君、輝かしい未来へ向けて、このブルースウェードシューズで華麗で自由なステップをキメてくれ〜い! そして自らの足で広大な世界を渡って行ってほしいぞ。
 スウェードというなめし革製造の生まれたスウェーデンでもいいし、(スウェードとはフランス語でスウェーデンの意味じゃ)
ロックン・ロールやブルースの本場でもええ。そういう諸君の未知へのアクションが新しいライフスタイル、ムーブメントを呼ぶのじゃ。更にコイツをもう一足マイルームに奉納しておけば、天下無敵の魔除けにもなるじゃろう〜。
       わしのおスミつきじゃあ〜!!

 フゥ〜 わしは、ボチボチあやしいネオン街の方へくり出るとするかのお〜。一人祝い酒じゃ寂しゅうなってきた。
「あんたのブルースウェードシューズでアタイのヒールを踏まないで!」なんてホザカれんようにせんとな!



 ★七鉄のアイテム紹介コーナー   KSR-002

  「DOUBLE-DIA RING」 ダブルダイヤリング」 

 フィフティーズスピリッツの“生きた”アイディアが光るTHE-KINGのアイテムじゃが、今回は、フィフティーズの代表的なシンボルのひとつであるダイヤをモチーフとしたリングを紹介しよう。ダイヤを表す縦長の菱形といえば、世間一般的に認知されている登録商標みたいな形じゃ。このあまりにも有名なダイヤの菱形をアクセサリーに転用するとなると、これはヒジョ〜にむずかし〜作業だとわしは思うぞ。四つの角の鋭角度、天地左右への広がりの比率をひとつ間違うと、それはもうお子ちゃまのお絵かき以下のレベルになってしまう。更に立体となると突起度(前方への飛び出しサイズ)も絡んでくる。鋭角度、天地左右の比率、突起度の組み合わせは膨大にあるが、その90パーセント以上はダサダサとなり格好いい組み合わせに至ることは稀であろう。これは永遠に解けない数式みたいなもんじゃ。それだけにダイヤの菱形に取り組むことは簡単なようで困難極まりないのじゃ。
 
ダイヤリング  そこでTHE-KINGがはじき出した、ダイヤの鋭角度、天地左右の比率、突起度の組み合わせの数式がこれじゃっ!ビミョーにシンプルで、ビミョーにシャープ。ビミョーに独創的で、ビミョーに優美。この“ビミョー”さ加減の波状攻撃こそ、このダイヤモンドリングに秘められたTHE-KINGの隠し技であり、そこに大小二つのダイヤの対比の妙味を加えて、これまたビミョーなインパクトを与えておる。実に奥深い仕業じゃ。「ホースシューリング」や「ブルースウェードシューズ」のような必殺技をもよろしいが、時には、こういうTHE-KING独特のビミョーな秘技をじっくり味わってみるのもええもんじゃ。これをキメるのは、相当なセンスがいるぞ諸君!簡単に弾けちゃいそうな音楽のフレーズをバシッとキメることと同じくらい困難であろう〜なあ〜。
だが諸君なら必ずデキル!わしのこのコーナーを読んでくれるほどフィフティーズに情熱と拘りを持っている諸君に不可能はないっ!

      SILVER 925製  変色防止ロジウムコート付き   SIZE #12〜#24
            最大高さ 19mm  最大横幅 22mm 重さ 13g

      各\18,900 (税込) 
 GOLD仕上げ \22,050 (税込)




 番外編   

 「ブルースウェードシューズ」誕生の時代背景をとっくり諸君にご紹介した今回の「七鉄コーナー」じゃが、エルヴィス登場の後に、もう一発若者を熱狂させた作品についてもふれておこう。そいつは、1957年に発表されたジャック・ケルアックという作家の著書「路上/ON THE ROAD」じゃ。この作品は、アメリカ全土をヒッチハイクしまくる物語であり、今では紀行作品の古典的名著となっており、エルヴィスが当時連発していたロックン・ロール・ナンバー同様に若者の間で爆発的に流行することになる。エルヴィスは音楽で、「ブルースウェードシューズ」はアイテムで、そしてジャック・ケルアックは読み物でそれぞれ若者の心を熱く激しく刺激したのじゃ!まさに、ビートジェネレーションにとってのバイブル的存在じゃ。50年代、60年代に活躍したミュージシャンの多くが、“自分の人生を変えた一冊”として「路上/ON THE ROAD」を挙げることが非常に多いので、諸君も是非読んでみてくれたまえ。
 最後にちょっとイキでヤバイ情報をひとつ。ここんとこフランス人ジャーナリストたちの間でスウェード・シューズが人気を呼んでいるらしい。フランス人ジャーナリストっつったら、その業界では世界一エネルギッシュでインテリでお洒落と評判の連中じゃ。特ダネがあれば世界のどこでもすっ飛んでいき、独特の感性で記事にするジャーナリスト魂って、どこかロックン・ロール・スピリッツと共通した泥臭い美しさがあり、わしとしては嬉しいところなんじゃが、そんな悠長に感心している場合ではないっ!

 今のところヤツらご用達のカラーはブラウンとレッドらしいが、感性鋭いフランス人のことだ。近いうちに必ずブルースウェードに着目するに違いない。それよりも更に感性が進みすぎとるのがロカビリアンだ。我々のスウェードシューズはブルーだっ!という主張は加速し、加速した段階で、今度はツマランものとなるであろう。裏街道が「美」そのものだ。


GO TO HOME