8鉄風 ROCK COLUM by 8TETSU Vol.297 |
ロカビリーの一番おいしいところ(ちょいマニア)編 おばんどすえ!頑固8鉄です。 りかばりー、もとへ、はらへりー、 もとへ、ろかびりーはよかとよ! ガッツがあってタイもヒラメも踊りだすたい!そうですたい! そうですひらめではない。でないといかんぜよ! なわけで、今回のコラムは、 「ロカビリーの一番おいしいところ(ちょいマニア)編」 でごわすですたい!そうですたい! 1.Lorrie Collins - Mercy まあ、陣美銭湯だの江戸小倉だの馬出堀一だの、超一流どころはどれを聴いてもすごーいわけです。 今回は、そんなではないけれども、「おー、これはギラギラ光っとる!」というのをピックアップ。 順不同です。 まずは、こちら。コリンズ・キッズといえば、「テックスリッターのランチパーティ」で活躍したコドモデュオ。 おねいさんは、美人でにこにこしながら、シャウトし、弟はガキのくせしてバカテクギタリスト。 しかも、すさまじい勢いで踊りながら弾くという、ほとんど曲芸の世界でした。 ちょっと、弟(ラリー。今年亡くなりました)が鬱陶しいかなあ、という向きには、こちら。 おねいさんのローリー中心でよかとよ! 2.Sonny Burgess - Red Headed Woman 56年に出た、レッド・ヘッデッド・ウーマンはエルビスがいた、サンレコードから。 初期ロカビリーの最もエネルギー溢れる演奏と言われたもののヒットはせず。 しかし、聴き所もたくさん。そもそも、この人、抜群に歌うまい! ブルース・スプリングスティーンにも敬愛されていました。 この曲では、トランペットが絡む、40年代のロイ・ブラウンといった、 R&B音楽を感じさせるあたり、クロっぽくて面白いです。 3.Johnny Burnette - Honey Hush ヒットがなくても、最初のハードロックバンドといわれる伝説のジョニー・バーネット・トリオ。 ドラムスがなくても、パワフルなビートと、 なんといっても革新的なポール・バーリソンのギター・プレイに注目です。 リンク・レイと並ぶ、パワーコードの元祖。 特に、このビッグ・ジョー・ターナーのR&B曲カヴァーは、 原曲のイメージをとどめないくらい風変りな演奏です。 目立つバーリソン・ギター!かっこいい!ハードロックだぜよ! 4.Sid King & The Five Strings-Sag Drag And Fall 50年代前半、ウエスタンスイングからロカビリーに変容した 最も初期のバンドのひとつ、ファイブ・ストリングス。 最初期らしい、ウエスタン衣装バリバリの彼らはあまり見た目を変えずに、 そのままロックサウンドに移行しました。 カントリーフレイバーが色濃く残る演奏に注目です。 5.Roy Orbison - Problem Child ロイ・オービソン「プロブレム・チャイルド」 バラードで有名なオービソンは50年代は ティーンキングスのロカビリアンだが、なにより、ぶっ飛んでるのがこれ。 ちなみにめちゃくちゃハイセンスなギターはオービソン本人。 ギタリストとしての底力が半端ない。 そんな一面も、もしかすると見逃されているかも。 6.Eddie Bond - Flip Flop Mama ガッツのある、野太い声のボンドは50年代半ばのロカビリアン。 マイナーでしたが、エルビスとツアーなどもしていたようです。 ここでも、聴きごたえのあるワイルドでブルージーなギターがいい味出してますね。 7.Ricky Nelson&James Burton-Believe What You Say こういうのを聴くと、やはり、ロカビリーはギター音楽だというのがよくわかります。 聴きどころはもちろん、ジェームズ・バートンの素晴らしいギターワーク。 歌にからむリードギターはたった2音でもセンス次第で大化けします。 バートンは「シンプルイズベストの天才」って感じでしょうか。 8.Joe Clay&Mickey Baker-Get On The Right Track ジョー・クレイは、正統派ロカビリーの古典、「ダックテイル」で有名ですが、 この「ゲット・ア・ライト・トラック」では、R&Bギタリストの過激派、ミッキー”ギター”ベイカーと共演。 ロカビリーにあるまじき、バリバリのブルーズギターが超マッチ! こんなのもロカビリーの楽しみのひとつであります! 9.Lynette Morgan -My Rovin' Eyes こちらは、現代。イギリスの素晴らしいリネット・モーガン。 もう溜息が出るくらい素晴らしい! 2010年のロカビリーレイブから「ローヴィン・アイズ」。 最も初期の、知られざるビル・ヘイリー(サドルメン時代)の作品をカヴァー。 選曲、アレンジセンス、器楽演奏、 そしてリネットの歌、非の打ちどころのない名演。 |