8鉄風 ROCK COLUM by 8TETSU Vol.296 |
ライフタイム トップ 10 みなさん、こんにちわんたんめん、頑固8鉄です。 前回に引き続きまして、今回も「トップ10もの」の第二弾。 今回は、「幼心につきささる忘れじのメロディ (東京12チャンネル 日曜夜8:00)的な特集をお送りします。 子供心になぜか忘れられない曲って、あるんですよ。 それが今につながっている。 通して聴きなおしてみると、ジャンルとか年代とかバラバラなのに、 なぜか共通したところが多いんですよね。 こんなんしらんぜよ!ってのもあるでしょうが、まあ、聴いてみてください。 ロカビリー周辺の音楽から、50年代映画音楽まで、さまざまです。 みなさまも、俺はこれだな!ってのがあると思う。 頑張って思い出してみるとなかなか楽しいですよ。 第10位「サムタイムス・アイム・ハッピー」(レスター・ヤング 1943年) ジャズサックス史上、必須というか、 必ずベストに挙がる歴史的名演。 もともとは、23年に書かれたミュージカルで、ときどきわたしは幸せ、という、 タイトルだけで深淵な、人生の機微を歌ったオリジナルがあるのだが、 この歌の深みを最大限に引き出したのは、レスターのインスト。 彼のサックスは、言葉を超えて、ペーソスの 彼方へ連れて行ってくれる気がします。 ジャズというと、まず、これを思い出すのね。 第ゼロ位(トップオブザトップ)「男の世界」(ジェリー・ウォレス 1970年) 第9位「ゼルダの伝説」(ゼルダの子守歌)」(1986年) これまた、昭和の都会っ子らしいというか、小学生で機械式ゲームにはまり、 その後、長年、コンシューマ機、PCでゲームをやってきました。 国産ゲームはゼルダ。音楽が素晴らしい。 神曲だ、と言われていますが、まったく、その通り! 曲を聴くだけで、シリーズ中のどの作品のどの場面だったかわかるほどです。 白眉はやはり、メインテーマ「ゼルダのテーマ」。 さすが、天下の任天堂を代表する名作。なにもかも、完璧! 第8位「5つの銅貨」(ダニー・ケイ 1959年) 伝説のジャズコルネット奏者、レッド・ニコルズの有名な伝記映画。 小学校5年でLPを買ってもらい、すべて暗記するまで聴いたものでした。 現在も当時のLPを持っています。なにが心をつかんだのか、 よくわかりませんが、スイング、ディキシーランドあたりの古いジャズが好きになりましたね。 それ以前に、武道館でクレイジーキャッツを観たというのも大きいなあ。 あのころ暗記したものというのは、なんの努力もせずにできるのです。 語学と一緒か。勉強もちゃんとやっておくんだった、と後悔。 数学が苦手で、いまだに金勘定ができず、貧乏なままですよ。 金持ちになる人は、基本、算数得意系の人です。 第7位 「名犬ロンドン」(田辺靖雄 1963年) オリジナルのアメリカ映画「リトルホーボー」(1958年)から派生した カナダのテレビシリーズは、1963年に日本でも放送されました。 自分が気に入って歌っていた一番最初の記憶は、この主題歌。 貨物列車を乗り継ぎながら、町から町へ、流転の旅を送り、 その先々で出会う人々を助け、愛されながら去っていくロンドンの姿がたいへん好きでした。 ちなみに、ロンドンという名は、役名ではなく、主役のジャーマンシェパードの名前。 ドラマでは、役名はなく、名無しの権兵衛。旅がらすの名無しというコンセプトは、 わたしののちのお気に入り映画、「荒野の用心棒」へと繋がっていきます。 今でも、どこかでジャーマンシェパードをみかけると、 「あ、ロンドンだ」と思ってしまいますね。 第6位「グラウンド·スピード」(フラット&スクラッグス 1961年) 高校生だった1970年代後半にブルーグラスをよく聴いてました。 大学になってからは、ブルーグラスバンドを作っちゃった。 当時、ブルーグラスギターが好きで、レスターフラットのフィンガーピックを 使ったエレガントなリズムギター、前面に出たり下がったりする器楽演奏に惹かれていました。 古いブルーグラスは、歌ものもいいが、何気ないインストルメンタルが粋だと思います。 グラウンドスピードのラストのベースバチバチスラップはかっこよかった。 ちょっとした工夫でおしゃれで面白くなるものなんだなあ、と学びました。 器楽奏者としてのわたしのルーツみたいなものです。 第5位「スイート・アズ・ザ・ワイン」(ザ・マーセルズ 1961年) さてさて、大人というか、18歳で千葉に引っ越したとき、 毎日聴いていたザ・マーセルズ。もう、このころは、さすがに、俺は刑事になる!とか思ってない。 大人になると、なぜ子供時代の夢をなくすんでしょうね。 で、好きだったのが、アメリカの古いドゥーワップ。 当時の佐倉、臼井は、駅前の住宅街(王子台)がまだ造成中で、 京成臼井の駅舎も現在の位置に越したばかりでありました。 山林に囲まれた田舎町はそれから巨大なベッドタウンに変貌しましたが、 代わりに当時夜中に聞えたカエルの大合唱も田舎道を横切る蛇も星の近さも 夏のせみ時雨も失っていきました。 そんな時代の変わり目を思い出すのが、この歌。 マーセルズはブルー・ムーンで有名なノベルティドゥーワップグループ。 この曲を聴くたびに造成地を往復する巨大なトラックの大群と当時の空気を思い出すわけです。 第4位「刑事コロンボ」(ヘンリーマンシーニ 1970年) 写真4 海外ドラマが好きでよく観たものです。最も印象に残るこの曲は、 コロンボ、マクロード、マクミランの3本を流していたNBCミステリームービーズのテーマ曲。 作曲はヘンリー・マンシーニ。なんと、主メロがテルミン! 日本にも「7人の刑事」、「太陽にほえろ」なんてのがあって、刑事ドラマ、大好きでした。 刑事コジャック、刑事トマ、鬼警部アイアンサイドなどなど、 あまりに好きすぎて、将来は刑事になりたいと思っていたものでした。 その後、学生になっても、法学部に行ったり、公共の仕事になって、 会社勤めにならなかったのも、この辺に原因があるのかもしれませんね。 貧乏家庭の中学生だった私の週末の楽しみは刑事ドラマだったのです。 第3位 「ジェルソミーナ(道)」(ニーノ・ロータ 1954年) ジェルソミーナは天使のメロディといわれています。悲惨な話ではありますが、 意味のない人生なんてない、という重いテーマがしっかりと心に入ってくる。 いまでも最も忘れがたい、最も衝撃を受けた映画が小学3年のときに NHK教育テレビで観たフェリー二の「道」でありました。 トランペットの哀愁あふれるニーノ・ロータの音楽も印象に鮮やかです。 第2位「さくらのテーマ」、「歌子のテーマ」(男はつらいよ) 主題曲のみならず、「さくらのテーマ」、「歌子のテーマ」 (第7作「柴又慕情」)の美しさは筆舌に尽くしがたいものがあります。 山本直純あっての寅さんでありましたね。 さくらのテーマは、ラストのシークエンス「思い起こせば恥ずかしい日々」という お決まりの「寅さんハガキコーナー」で必ず流れるテーマ。 青い空に白い雲が浮かぶ前景に、涼し気な風鈴の図。 ミンミンゼミのせみ時雨。いやー、日本人でよかったなあ、と思うのです。 第1位 男はつらいよ(渥美清 1969年) まあ、またか!とお思いでしょうが、 やはり、昭和育ちの忘れがたいメロディといったら、これですよ。 男はつらいよ、のテーマ曲、すらすら歌えるくらいしみ込んでいます。 最初に映画館で観た寅さんは、 「寅次郎夢枕」(1972年)でありました。11歳の時です。 父が大好きだった寅さん。これくらい、両親を思い出す曲はないんですよ。 夢枕のマドンナ、八千草薫の美しさも忘れ難い。 以後、テレビ、上映館で、寅さんを全作制覇。 寅さんは自分にとっての原風景という感じです。 |