8鉄風 ROCK COLUM by 8TETSU Vol.227

2021年版 死者のカタログ

もういくつ寝るとお正月。頑固8鉄です。
さてさて、年末恒例の年越しそば、行く年くる年、紅白歌合戦、いろいろありですが、どうもわたくし、
人が悪いのか、どっかおかしいのか、人が死んだ、っていうニュースが大好きです。
大好きってのも変か。でも、昔、好きだったあのスター、ミュージシャンは今、
みたいなの知りたいですよね。特に50年代~70年代あたりに活躍した方は亡くなってることもある。

もちろん、知り合いだのごく普通の人だのが死んでもうれしいどころか悲しいですが、
お年を召した有名人だと、「あー、とうとう亡くなったか。」「ああ、時代の区切り目なんだな。」
とかいう感慨を持ちます。で、なんだか、死んだってうれしいわけでも楽しいわけでもないが、
誰もいつか必ず死にますからね。時代を代表するセレブについていえば、それはやはり、
人の死っていうだけじゃなくて、時代の終わりを意味するんじゃないかと思うのね。
それで自分の人生を見直したり、時代を振り返ってみることもできる気がします。
そういう意味で、年末に必ず出る物故者の一覧なんかは見ますね。
2021年も、天に召された伝説的音楽家がけっこういます。



なんといっても、創世期のロックの大人物は、
ドン・エヴァリー。エヴァリー・ブラザースの兄のほう。
8月21日に84歳で死去。なお、弟のフィル・エヴァリーは2014年に74歳で亡くなっています。
いうまでもなく、エルビスの少しあとに出てきましたが、おとうさんはカントリーギターの創始者のひとり。
名家の出で、その素晴らしいギタープレイとハーモニーで歴史に残る活躍をしました。
その影響が、もっとも色濃いのはビートルズでしょう。
さらに、その後のカントリー音楽のあり方を変えるほど大きな影響を与えました。


さらに、いろいろとスキャンダラスではありましたが、とうとう60年代の大プロデューサー、
フィル・スペクターが、1月16日に81歳で死去。
なにせ、殺人犯として獄中死。しかしながら、彼の作り出した音楽は今でも偉大です。


60年代アメリカンポップでは、もうひとり、ザ・モンキーズの
マイク・ネスミスが12月10日に78歳で死去。
「デイ・ドリーム・ビリーバー」とか好きだったなあ。

イギリス方面では、マージービートのアイコンであるジェリー&ザ・ペースメイカーズの
フロントマン、ジェリー・マースデンが2021年1月3日に78歳で死去。
「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」は、永遠の名曲。



さらに、ローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツが8月24日に80歳で死去。

リズム&ブルース界では、スプリームスのメアリー・ウィルソンが2月8日に76歳で死去。
モータウン初期の人。リードシンガーだったダイアナ・ロスは77歳でまだ現役です。




我が国の重要ミュージシャンも相次いで亡くなりました。

寺内タケシが6月18日、82歳で、また、原信夫(シャープス&フラッツのリーダー)が
6月21日に94歳で死去。
8月14日には、タレントとしても活躍した歌手のジェリー藤尾が81歳で死去。
ジェリー・マーズデンの若いころの動画を見てすぐにおもいだしたのが、
グループサウンズと寺内タケシなんですが、こちらも亡くなってしまったのですね。

2021年はビル・ヘイリー関係者、50年代から活躍したオリジナルメンバーが
相次いで亡くなりました。
これで、50年代コメッツの重要人物は全員鬼籍に入ったことになります。

ジョゼフ・フランク・ダンブロージオ(ジョーイ・ダンブロージオ)
(1934~2021)
ラスベガスにて87歳で死去。
ビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツの最初のサックス奏者で、
オリジナルコメッツ最後の生き残りだったジョーイ・ダンブロージオが
今年9月に亡くなりました。55年にはコメッツを脱退し、ドラムスのディック・リチャーズ、
ベースのマーシャル・ライトルとジョディマーズを結成。
ラスベガスで活躍しますが、59年に解散。
ジョーイはそのままラスベガスにとどまり、65年からホテルのフロアバンド
、サテライツのサックスマン兼カジノ、シーザーズ・パレスでフロアスーパーバイザーを勤めました。
25年勤続したあと、退職。マーシャル・ライトル、ディック・リチャーズ、
フランク・ビーチャー、ジョニー・グランデと
オリジナルコメッツのリユニオンバンドに参加。
世界中で活躍しました。



アル・ラッパ・シニア
(1927~2021)
フロリダにて94歳で死去。
1959年から1979年までコメッツに在籍したベーシスト。長くいたので、
よく写真などで見かける顔です。
デッカの最終アルバムからワーナー、メキシコのレコードレーベル、ソネット時代まで、
後期コメッツを支えた人です。ソネット時代のコメッツの「オンステージ」(疑似ライブ録音)では、
歌手としてもフィーチャーされていました。
80年代には、ビル・ヘイリーから生前許可を得たということで、ビル・ヘイリーズ・コメッツを
独自に結成して活動していました。

さらに、リトル・リチャードのバックでドラムスをたたいていた
チャールズ・コナー(Charles Connor)も7月31日に86歳で死去。

50年代ロックンロールの有名人から縁の下の力持ち的器楽奏者まで、
重要人物がかなり亡くなってしまいましたね。


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