8鉄風 ROCK COLUM by 8TETSU Vol.180 |
年頭の歌 みなさん置けましてアメでとうごじゃましゅ! バカですね相変わらず8は。 よくクリスマスソングというのは聴きますが新年ソングというのはきかないでしょ? お正月が目出たい!おせちだ蟹だ初詣だ!といってるのは日本だからなんで、まあ仕方ない。 でも新年がらみの歌がないわけでもない。 わたしもよく知らないので、ベスト新年ソングなど、ネット検索してみるとあまりよく知らない歌が出てきました。 結構たくさんある。 まあ、そんな中から、50年代、60年代あたりに的を絞って少しご紹介しましょう。 まずはずばりHAPPY NEW YEAR はい、マクガイアです。 マクガイア・シスターズは1952年にコーラル・レコードから出てきたグル-プ。 アーサー・ゴッドフリーのタレント・スカウトに出演して以来、ゴッドフリーをはじめエド・サリバン、ディーン・マー ティン、ダニー・ケイ、ミルトン・ベル、アンディ・ウィリアムズ、ペリー・コモ、レッド・スケルトンなどそうそうた るエンターテイナーたちのテレビショーの常連として大変な人気を博しました。 戦前からある白人女声コーラスグループで大変な人気があったのはアンドリューシスターズ。よく比較されたそうです が、よく似ていてどっちがどっちかわたしもよくわかりません。どちらも言えるのは、戦前から続く白人ポップ(ティン パンアレイ)の一角を占めるクラシックで上品なエンターテインメント界のアイドルだったことでしょう。 一時期ロック評論などでは、黒人音楽の悪質なコピーなどと言われたパット・ブーンなどと同系列の人たちと いう印象が強い。確かに持ち歌のオリジナルは泥臭い黒人R&Bというのも多いので、 いかにも薄っぺらな感じもしますが、そういった人種間闘争みたいな議論抜きで素直に聴くと、 50年代音楽の最も洗練されたエンタテインメント系ポップの代表選手だということがわかります。 68年にはいろいろギャングがらみのスキャンダルもあったようで、一度解散しますが、人気は衰えることなく、86年 には再結成。再びテレビ、ラスベガスの大物の仲間入りを果たし、姉妹の上2人が亡くなるまで活躍したようです。 続いて、クリスマスソングに見せかけて実は新年ソング!という素直じゃない歌「Bringing In A Brand New Year」。 歌うのはチャールズ・ブラウン。 ブラウンは1940年代のリズム&ブルース歌手、というイメージが強いですが、実際は99年まで活躍した息の長い ミュージシャンです。歌手としてだけでなく、ピアノ奏者としても有名。 40年代はオスカー・ムーアのスリーブレイザースの歌手として活躍しますが、「なんかさあ、俺がメインでがんばっ てるのに、なんでバックバンドのやつのほうがえらいわけ?」とかいざこざがあって辞めちゃった。 で、ソロにになって成功っていうパータンね。50年代の人です。60年代70年代にはすっかり忘れ去られていまし たが、80年代にボニー・レイットの尽力でカムバックし、99年に亡くなるまで現役で活躍しました。 ちゃんと、ロックの殿堂(アーリーインフルエンス部門)にも入っています。 続いてはこちら。「 New Year's Resolution」。 ええ、そうですよ。オーティス・レディングです。プディングじゃありません。ガッタガタ!といってもわたしの体 じゃなくて、gotta gottaですね。ここではカーラ・トーマスとのデュエットで、暑く熱く厚く男女のごたごたを歌っ ています。男女のgotta gottaじゃねえかよ、夫婦喧嘩は犬も食わねえけども、お正月だから、ま、いっか!みたいな。 しかし、ソウルはどれも、男女のごたごたを熱く歌いますなあ。 もう1曲行きましょう。 ドゥーワップの傑作。ハートビーツ。やあー、ドリーミーですなあ。ソウルの前がドゥーワップなんですが、なんで こうも違うんでしょう。ある意味、ソウルはリアルになった、んでしょうね。恋愛なんて幻想さ、ふっ。。みたいな。 でも、夢だっていいじゃないか!という立場からみると、ドゥーワップのこのセンチメンタルなドリーミー加減は なんとも素敵じゃないか!と思う。 まあ、なんでも、それぞれいいところがあって、音楽は懐が深いなあ、などと改めて感じる年始でありましたよ。 |