8鉄風 ROCK COLUM by 8TETSU Vol.137 |
昔、観た外タレ | ||
ばんこんですいません、8鉄です。 32歳って今では普通ですけど、昔は晩婚・・・んなこと言ってどうする。 さて、今回は、タイトルのまんまです。 記憶中枢をひっくり返し、残ってる印象を述べる大会!! 一体だれ?っていうのは、めんどーくさいので、自分で調べてみてくれる?みんな有名人だからね! 1 リトル・ミルトン 80年代観に行きました。強烈な印象だったブルースマン。 そもそも、どこが、リトル、なのか! でかいじゃないか!もしかして、○○○がリトル・・失礼。 ピッキング強!へびーげーじ、じゃん?太かったなあ、あれが。じゃなくて音が。 2 エディ・クリーンヘッド・ヴィンスン&ピー・ウィー・クレイトン (80年代のどこか) 「バカでかい声のハゲ」で有名な40年代シャウターと、カリフォルニアのジャンプブルース系ギタリストが同時来日。 最初はピー・ウィーだが、声がもともとへなへな系。ギタリストとしては、40年代からアナーキー(「ロッキン・ザ・ブルース」を聴け!)だった人ですごい。 その後、エディー「ハゲ」ヴィンソン! 椅子から思わずこけて落ちるほど、でかい声。 会場がどあーっ!とどよめいたのが強烈。ブルース系で来日したなかでは、珍しくサックス奏者。ジャズでも有名な人なので、スマート。 なんか、すごくいいものみたなあー感強し! 3 ジョン・リー・フッカー (80年代のどこか) 実は、若いころ、俺は、案外、律儀で、ちゃんとしてないと気持ち悪い人でした、音楽は。 それを根底からひっくり返したオジサン。ブルースの神様のひとり。 適当にゴニョゴニョ、小節数はまちまち、テンポでたらめ、歌詞はめちゃめちゃ・・なにせ、ソロだし。適当にはじめて気が向いたら終わる。 バカボンになった気分だった。「これでいいのだ!!」 4 クラレンス"ゲイトマウス"ブラウン(通称「げいとさん」) げいとさんは、あの有名な、「オーキー・ドーキー・ストンプ」でもって、20代だったわたしをたたきのめしたテキサスオヤジ。 11フレット?のカポ、あのへんてこりんな2本指のタッピングみたいなピッキング、、などなど、強烈な個性を忘れ去れるほど、見事な演出と完璧さ。 一番、印象に残るのは、あのメヂカラ!! ニコリともしない仏頂面で、一言もしゃべらず、鬼のようなメヂカラで、完全無欠の演奏をするおっかないおじさんでした。 楽屋ではにこやかな人だそう。普通、逆だろ?... なお、ピー・ウィー・クレイトンが、来日時、吾妻光良さんのインタビューに答えて、「ゲイト?あいつは、駄目だね。全然駄目。だってカポしてるだろ?」 っていったのは有名な逸話。 しかし、目の前、数メートルで見たけど、「完璧主義」「メヂカラオーラ」が半端でない。しつこいけど。 5 アール・キング&ジョニー・アダムス(80年代のライブイン) 今は亡きアダムスさん、ごめんなさい。わたしは、あなたのサイン入りLPを売り飛ばしてしまいました。生で観たのに。ほとんど覚えていないし・・・すいませーーーん!! 全部、一緒に来たキングさんが悪いのです。 ブルースのライブで、客席が国会みたいに野次だらけ、爆笑につつまれるライブなんて後にも先にもキングさんだけです。 最高にヘタクソでした!!! バンドもゆるすぎです!!! さすがルイジアナです!!! チューニングが狂ったギターで、汗まみれで、雨にも風にも野次にも負けず、Tボーンウォーカー弾きをするキングさん! そして、やったぜ!とガッツポーズをして、にんまり笑うその笑顔の愛くるしいこと!!惚れてしまいそうです! というわけで、おっかないげいとさんの対極。不気味なジョン・リーの対極。 なんか、わかりやすく、ほのぼのとしました!! あれ以来、俺にとっては、キングといえば、BB!でも、フレディ!でも、アルバート!でもなくて、アール!!なんですよ、マジで! 6 アルバート・コリンズ+ロバート・クレイ(80年代日比谷野音) コリンズさん、野音のブルーズフェスで、あの工事現場シールドは反則だろう!! 当時はワイアレスがなかったのです。 円鏡(当時の)に似ていると評判だった人だが、見た感じは、「マイケル・ジャクソンのスリラーで踊ってる人の誰か」っぽかった。 この人も、たしか「カポッ!」の人。きっと、ピー・ウィー先生は、認めん!と言ったに違いないと思います。 クレイは・・・相手が悪いよな・・・やけにうまいおにいちゃんという印象しかありません・・・俺が、「うまいからなんだ?」と思うようになったのは、キングさんとかアルバートさんとか、「アクが強すぎる人」ばかり観ていたからかもしれません。 7 ドクター・ジョン+ネヴィル・ブラザース(80年代九段会館) こういう組み合わせってやめたほうが良かったんじゃないか?と個人的に思います。あくまで、「個人的に」ですけど。 ネヴィル、ぜんぜん、覚えてないんですもん。混ざって、「もろギター・スリム」なワンパターンギターを弾いていたドクターひとりに喰われてました。 ましてや、前半のドクターピアノ独演なんか、これでもか!!まだまだ続くぞ!!もう参ったか!!いい加減に辞めて欲しいだろ?え?ってくらい、ガンボでお腹一杯な気分でしたから。古典的なNOピアノの名人芸を死ぬほど聴けました。なお、歌はダミ声にきこえますが、実際はものすごく深い低音ブースト声なんだなあ、と実感。間違いなく「天才」です。 8 スカタライツ(1989) なんか、100パーセント「ブルースしか観てない」って思われるのもなんなんで、この辺で違う畑のやつ。 結論から言うと、「最高」でした!! すかぱら、とか、えげれすのつーとーんすか、とかと全然違う、モノホンのスカはね、 へ っ た く そ なんですよ!! アール・キングどころじゃない。ヘタクソって結構難しい観念で、ここで言うヘタクソは、一言で言うと、「クラシック音楽みたいなもんと比べて」くらいのゆるい意味です。... きちっとしたところがただの一カ所もない、というか。 逆に言うと、スカパラだのイギリス勢なんかは、「キモチワルイくらい巧すぎて、あんなんスカじゃねえ!!」って思いました。 ベース(こんとら)なんか終始、音がはずれっぱなしだし、中心のサックス、ローランド・アルフォンソなんて、「なんとか音楽院系」と比べたら、まるっきり酔っ払いのシロウトにしか見えません。ヨレヨレのヘナヘナです! でも、この、ラム酒飲んだ勢いでデタラメにブラブラしてる感こそが、スカ・グルーブなのだ! スカ=スカタライツなのだ!!と確信しました。 最高でした!!スカ、大好きです!! 9 チャック・ベリー(80年代渋谷パルコ?) いままでは、「ビルボードなんて縁がない(ただしR&Bチャート除く)」人々ばかりでしたが、この人は、「世界一ヒットが多い人たちグループ」のひとりです。作詞作曲歌手ギタリスト、なので、巨万の富を持っている大富豪。いくら名作をたくさん書いていてもニューオリンズのドーナツ屋店主だったキングさんあたりとは雲泥の差です。(けなしてません!キングといったらアール!) で、中学生くらいから、ノーミソの中で、「ダックウォークする生身のベリーを観て熱狂する自分」を空想するくらいファンだったもので、もう、観ただけで満足でした。オチはありません。本当にそう思うし、未だにそう思うし、現在90歳近くなって、ヨレヨレになってもステージに立ち続けるベリーを観て涙ぐんだりしています。生涯ファンです。 ちなみに、2回目は、横浜球場で、RCサクセションと一緒にでてましたが、途中で突然雷がバリバリと鳴りだし、危険なので、30分くらいで中断になってそのまま帰ってしまったそうです。ざーんねん。 10 ボ・ディドリー(? 中野サンプラザ) ボさんは、このとき、よく知らないえげれすのロック野郎と一緒に来日。ロン・ウッド、ってだあれ?って訊いたら、ローリング・ストーンズの人らしい。(ぜんぜん知らなかった)。イギリスってダスティ・スプリングフィールド以外、念頭になかったので。 だもんだから、ウッドさんが表に出てくるたびに、心の中で「どけ!」と叫んでました。というのも、ボさんも、ベリーさんと同じで、中学時代のアイドルのひとりだったからです!(どんな中学生。。) この人、ベリーさんと同窓(チェス・レコード)で、親友だったそうですが、絶対に、ベリー(なぜか呼び捨て)と違って「常識人」「善人」だと思う。世間の評判もいいし、スキャンダルもない(ベリーなんて前科2犯でムショ暮らし)。そういう不思議な「真面目オーラ」がでていました。 あ、音楽は、文句なしに、「ワンパターンの美学」で、超かっこよかったです!! 11 ライ・クーダー (?) 年場所がわからん。 延々続くR&Bの大御所、まだあったような気がするけど、ロック?の人。 ライ・クーダーってロックの人、っていうと変だな・・なんだろう・・。 まあいいや。俺にとっては、新しめな人ですが、行きました。 なにせ、録音物が全作、傑作な人なので。... で、たまたま、このときは、フラーコ・ヒネメスが一緒に来ている時でした。あのアコーディオンを観たときから、ステージの端っこにいる、ちょっとヘンタイっぽいメキシカンオヤジに目が釘付けに! もちろん、ライ・クーダー本人、よかったですよ!これまでの人たちがみんな「超ワンパターン速球のみ」だとすると、この人は、「全部変化球」みたいな人ですが、ヴァン・ダイク・パークスよりも、フランク・ザッパよりも、汎アメリカ系音楽、みたいな広がりを見せてくれました。目から鱗です。 本物の、泥臭いルーツ系の人たちと比べると、ちょっと、「出来杉くん」っぽいところがありましたけど、とてもよく覚えています。 |