8鉄風 ROCK COLUM by 8TETSU Vol.114
                                                                                       
         
     ロス・ペリキートスのご紹介(宣伝もしくはコマーシャルもしくはセールス)
 

 どもどもー。新しくバンドを立ち上げて、ミョー忙しい○ンコ8鉄です!
ごぶたさ、じゃねえ、ごたぶさ、えー、久しぶりだいこん!
さてさて、実は、わたくし、新しいバンドを立ち上げまして、というより、23年ぶりに、アコーディオン実演に復帰いたしました。
帰ってきた浦島太郎!

何を始めたかというと、テックス・メックス(もしくはノルテーニョ)という、アコーディオン中心の音楽です。
テックス・メックスとかテハーノという呼び名の音楽は、主に、アメリカのテキサスとメキシコのヌエボラレドにまたがる同じ系列の音楽の、アメリカサイドの音楽を指します。メキシコサイドは、ムシカ・ノルテーニョといって、ほとんど同じようなものではありますが、歌の内容や、ノリ、ダンス音楽として発展したテックスメックスがインストが非常に多いのに比して、歌を聴かせるのが主で、ほとんどインストがないのが、ノルテーニョの特徴になっています。
ノルテーニョの偉大なアーティストにロス・アレグレス・デ・テランがいます。エウヘニオ・アブレゴとトマス・オルティスのデュオによる素晴らしいコーラスと楽器のコラボレーションは今でもスタンダード。基礎になっています。


僕ら、ロス・ペリキートスは、ノルテーニョを中心に、「オールド・メキシカン・ロマン」を感じていただけるようなステージを展開したいと考えています。

テキサスには「アコルデオネス・デ・テハス」という、専門のテレビ番組があるようで、各地域によって少しづつ異なるテックス・メックス・コンフント(バンド)の紹介をしています。グラミー賞5冠王のフラーコ・ヒメネスだって、こういうコミュニティの中の人なのです。
Los Periquitosは最小限の構成でやっていますが、このクリップでも、ダイアトニック・アコーディオンとバホ・セストという編成のコンフントが出てきて、本来の姿をみせてくれます。


テックス・メックスは、村のお祭りバンド、みたいなところから発展してきた音楽ですが、テキサスのメキシコ系アメリカ人にとっては、いつでも、発展し続けている音楽のようで、最近では、音楽の特質は変えずに、こんなにカッコイイ、テハーノ・アイドル・グループまで生み出しているのです。
(Las Fenix)

現地では、たーくさんありそうなコンフントですが、やはり、大スターとか、始祖、とか、偉人がいるわけです。
「テックス・メックス音楽の父」といわれるナルシソ・マルティネス
レス・ブランクの有名なドキュメンタリー映画「チューラス・フロンテラス」から、「ムチャチョ・アレグレ」。これは、かなりの難曲ですが、さすが、大師匠、すらすら弾いてます。
映像のとおり、彼は動物園の飼育係をしていました。
こうした音楽で生計がなりたつ人は、ほぼゼロだった時代です。それは、今でも、ごく一部の例外を除いて変わらないのかもしれません。
楽しいのに、どこか哀愁のある、「元祖テックス・メックス」名人の素晴らしい演奏をお聴きください。



フラーコのおとうさん、ドン・サンチャゴ・ヒメネスは、テックス・メックス音楽の創始者のひとり。
この分野のトゥルー・クラシックといえる、ドン・サンチャゴのオリジナル、テックス・メックス・ポルカの傑作「ヴィヴァ・セギン」「ラ・ピエドレラ」をお聞きください。

ドン・サンチャゴの息子さんでフラーコの弟さんは、これまた有名なスター、サンチャゴ・ヒメネス・ジュニア



おとうさんの意思を継いで、先代の音楽を守り続けています。
おとうさんに匹敵する、見事な2列アコーディオン(ホーナー・エリカ)による「ラ・ピエドレラ」の演奏です。




世界で一番有名なテックスメックスアーティストは誰かといったら、それははっきりしていて、グラミー5冠王のフラーコ・ヒメネスです。
世界中のロックやカントリーの大物と共演し、尊敬されてきたマエストロ。
いつものフルバンドではなく、相方のバホ・セスト奏者マックス・バカ氏(名前で笑わないように!)とふたりだけ見事な、ミニ・コンサート。
テックスメックスの創始者のひとり、御父さんのドン・サンチャゴ・ヒメネスと同じく、ユーモラスで暖かな人柄がよく出てる。こういう音楽は本当に人柄がよく出るなあと思います。世界が愛するマエストロ、ということですね。



テックスメックスの最初の女王、と言われている12弦ギター弾き語りのリディア・メンドーサ。スタンダードになっている「マル・オンブレ」です。
バンドで演奏するときに、バックでアコーディオンを弾いたのが、「テックスメックスの父」と言われる、ナルシソ・マルティネスでした。
平たい言い方ですが、戦前録音の凄みがたっぷり味わえる、オリジナルバージョンをどうぞ。




モダン・コンフントの偉大なクリエーターのひとり、ヴァレリオ・ロンゴリア。メロディックでセンティミエントを感じさせる素晴らしい歌とアコーディオンで多くの人々を魅了しました。

ロンゴリアは戦後、コンフントのあり方を大幅に変えました。その功績のひとつに、テックスメックス流メキシカンーキューバン・ボレロの確立があります。
こちらは、名歌手、フレディ・フェンダーとデュオで歌った素晴らしいステージ。




フラーコ・ヒネメスとまた違う方法論で、コンフント音楽の枠を超えていった人がいました。来日したときに、観ましたが、あまりに枠を超えすぎていて、「ダイアトニック・アコーディオンを使ったなにか別のもの」という感じがしたのを覚えています。
完全にエレクトリック化したアコを駆使する様子は、ローランドの電子ダイアトニックより20年は先んじていたと思います。
そんなスティーブ・ジョーダン(エステバン・ホルダン)の、テックスメックス・ビバップ?といっていい、「クロックワイズ」。音楽の「枠」なんてホントはどうでもいいことに気づかせてくれます。




今では実現不可能な、ものすごい豪華ステージ。革命児二人、ロンゴリアとエステバン・ホルダン(スティーブ・ジョーダン)の競演。
目がまわるほど豪華絢爛です。踊ってください!

そんななかで、今回ご紹介するのは、モダン・コンフント(アコーディオン中心のテックスメックスバンドを、コンフントと呼びます)のクリエイター、偉大なドン・トニー・デ・ラ・ローサ
ちらっと聴くとわかりますが、その男らしい、おおらかな歌声と、そのバックで流れる、流麗でかっこいいアコーディオンがマッチしてます。
ところがですね、どう聞いても、歌っている人とアコーディオンの人は別の人に思えますが、なんと、どちらもデ・ラ・ローサ本人です。しかも多重でなくて、一発録り。ライブでもこんな風にアコーディオンを引きながら歌うんです。



日本で唯一の現地公認テックスメックス・コンフントである、「コンフントJ」は、トニー大先生の弟子に当たるグループで素晴らしい後継者です。
テックスメックス界(本国の)で有名になった日本のアーティストにエル・ガトスのkenji katsubeさんがいます。惜しくも若くして亡くなりましたが、当時のバックメンバーだったオノリオ今村さんとスポック田中さんが結成し、15年間、定期的に現地で演奏活動をされて、名声を得ている日本のコンフントがあります。
大阪を基点とする「コンフントJ」。
故勝部さんの師匠だった、大スター、ドン・トニー・デ・ラ・ローサの流派を守る素晴らしい演奏で、まさしく本物の凄み満点。今のところ、日本のコンフントは彼らだけです。




テックス・メックスは、何もアコーディオンだけではありません。
リトル・ジョーの名作中の名作,LAS NUBESは、見事なオーケストラサウンドにのった、テハーノ・ソウルそのものです。
感動しちゃってください。




さて、いろいろとご紹介いたしました、テックス・メックスとノルテーニョ音楽、いかがでした?
興味をもたれた方は、本物なんて聴かないで、わたくしを観に来ましょう!ぜひそうしよう!そうでないと困る!!というわけで、次々に決まったライブ予定のフライヤーをどかどかと載せて今回はおしまいっ!





GO TO HOME