ROCK FIREBALL COLUM by NANATETSU Vol.60



 前回カマした“ロック・エンジェル”風レディを探しとった訳ではないが、わしはつい先日までハワイでバカンスをしとった。 年寄りは適度に自分自身をいたらわんとな!(都合のいい時だけ年寄り発言するなって声もあるようじゃが) 
 ところでハワイ滞在中に、昔からずっと大尊敬しておった王貞治監督(ソフトバンク)が勇退なされたのぉ。 そのやつれたお姿をネットで拝見したわしは「“お気楽極楽”のわしよりも、王監督の方こそハワイでゆっくり静養するべきじゃ」と猛反省してしまったんじゃ。 さらに、だ。 THE-KINGのボスより「タマムシをついに捕獲した!!」と速報が入った! ぬおおお〜!!! こりゃあ早く現物をこの目で確認せにゃあいかん。 早いトコ頭ん中を夏から秋へ切り替えんとロッカーの流行に遅れるぞ!ってことで急きょ帰国を早めて 襟元を正して当コラムと向き合っておるのじゃ。
 さて襟元を正して何を書くかのお? 前回「ロック・エンジェル」という女性がテーマじゃったから、今回は男性といこう。 ♪〜この中じゃおまえさんが一番イイ男。 どうだい、1曲やらねえか!〜♪ 「監獄ロック」のこんな一節が似合うイカシタ「ロックスター」といきたところじゃが、ここはいぶし銀の魅力で男性も女性も虜にするロッカーのセレクトを少々厳かにやってみたい。 
 そう、「イタリアン・カラーシャツ」を颯爽と!というより、さりげなくシブくキメることのできるような大人の魅力溢れる男性ロッカーがええ。 これぞまさしくわしが目指す男性像なんじゃが、わしの場合は酒による赤ら顔のテカリ具合とタマムシカラーの輝きとがバッティングしてしもうて、ただの“テカリスギオ”に成り下がることが判明・・・。 誠に残念だが、ここは理想の男性像を思い描いて書かせていただくとしよう。 「“女磨き”はエステから」と言うらしいが、「ロッカーの“男磨き”はわし頑固七鉄コーナーから」じゃっ!(笑) しっかりとエクササイズするようにな。


 「イタリアン・カラーシャツ」の底知れぬ輝きが似合うニ・ク・イ・ヤ・ツ
 男も女も魅了される、ロック史を陰で支えた“いぶし銀”ロッカーたち
 
 
 崇高なプライドで歴史を走り続ける“裏”ブリティッシュ・ロック界の親分

●レイ・デイヴィス

 60年代の初頭から活動を続けているブリティッシュ・ロック界の長老キンクスのリーダーじゃ。殿様キングスではないぞ! この男の魅力とは、男としての器、度量の大きさであるとよく言われておる。 有名なエピソードとして、68年のドアーズのヒット曲「Hello,I Love You」が66年のキンクスのヒット曲「All Days, All of the Night」とクリソツと大騒ぎされた時のことじゃ。 レイは涼しげにこう言い放った。 「ドアーズといやあ、あの天才ジム・モリスンだろう? あんなファンタスティックなアーティストにマネしてもらえてこっちこそ光栄だよ!」
 さらに77年にヴァン・ヘイレンがキンクスの代表曲「You Really Got Me」のカヴァーを大ヒットさせた時も、「あの曲はもう彼らの曲といってあげてもいいんじゃない?」と笑って答えた。 やれなんとかの権利だ、侵害だと騒ぎまくる世知辛いご時世において、レイ・デイビスのこれらの発言はなんとも清々しい! これが真のプライドってやつじゃないかのお〜、諸君。
 80年代中期、当時大人気だったロック界の歌姫クリッシー・ハインド(プリテンダース)と目出度く結婚。 クリッシー曰く「ロック界のもっともイカす男と結婚できた私は、全女性ロックファンの中で一番の幸せものよ!」 わしはその当時ロスでキンクスのライブを観たが、見事な逆三角形のボディに着崩したスーツがよく似合っておった


苦悩する姿が似合ったダンディな“ペシミスティック・ロッカー(悲劇的ロッカー)

●リチャード・マニュエル

 今は亡きザ・バンドのマルチプレイヤー。 グループがブレイクしても、何故だか風貌が垢抜けなかったザ・バンドのメンバーの中では唯一ダンディな男じゃったな。 たまにヨレヨレのシャツとジーパンを身につけておっても、それもまたクールじゃった。 先天的に服の着こなしがうまいシャレ男なんじゃろう。 「タマムシシャツ」の類が見事に似合うセンスがあった!
 しかしこの男の真の魅力はそんな表面的な部分ではなく、それはにっぽん風にいうと「耐え忍ぶ男の渋み」とでもいうべきか。
 リチャードはもともと楽器はなんでもこなせて歌も上手く、作詞作曲も出来る器用なプレイヤーじゃった。 しかしザ・バンドにはパートそれぞれにおいてはリチャードよりも腕の良いメンバーがおり、結果としてリチャードはいつもバッキングに回っておった。 なんでも出来るのにいつも裏方さん・・・グループが大きくなればなるほどリチャードの悲哀と苦悩は明らかになっていったが、それがまたファンの胸をかきむしり、グループの中ではもっとも女にモテた! 88年首つり自殺でこの世を去ってしもうた。 エリック・クラプトンの隠れた名曲「ホーリー・マザー」は、豊かな才能を活かし切ることの出来なかったリチャードに捧げられたナンバーじゃ。


 スコッチとサックスをこよなく愛した心優しき仕事人

●メル・コリンズ

 70年代に発表されたブリティッシュ・ロックのレコードの内、サックスプレイの70%を担当していたと言われる隠れた名プレイヤーじゃ。 どのプレイにおいても、曲にビシッと一本筋を通すような豪快でシンプルなエネルギーが漲っておったもんじゃ
 「メルって男は、いつもどこかの酒場でリラックスしていてさ。 それでも“俺たちのアルバムで一曲吹いてくれよ”って一声かけるとすぐにやってきてバッチリキメてくれるんだ。 で、またどっかの酒場に消えていくんだよ。 実にいい男だったね」とは、人気ドラマーだった故コージー・パウエルの談。
 しかし名声にも大金にも興味を示さず、セッションマンとしてのギャラは、酒と身の回りの世話をする女に消えてしまっていたらしい。 その潔いライフスタイルはブリティッシュ・ロック界の中で語り草になっておる。 写真からも分かるように、欲のない心優しい男だったようで、それでいてやる時はやる!いいねえ〜、こういう生き方は実にクールじゃ。 いつも酒場でリラックスしている、ってトコはわしと一緒なんじゃが・・・。 やっぱり手に職を持っておる者ってのは自由に生きていけるもんじゃの〜。
 同世代にはアンディ・マッケイ(ロキシー・ミュージック)という花形のサックス・プレイヤーがいたが、ロック通にすれば華やかなアンディよりも、必殺仕事人であるメルの方が断然イカしておったんじゃ。


 比類なきレディーキラーだった、ウエストコースト伝説のセッションマン

●J・D・サウザー

 コヤツはわしのライバルなんじゃ(!?) 我が愛しのマーガレッ いやリンダ・ロンシュタッド嬢を一時期骨抜きにした男だからじゃ!(笑) アメリカの国民的歌姫であるリンダをして「気が狂うほどホレタわ」と言わしめおった。 羨ましい限りじゃのお〜。
 「ユア・オンリー・ロンリ―」という大ヒット曲(78年)をもっとるが、キャリアのほとんどはウエストコーストの地味なセッションマンじゃった。 後世まで語り継がれるような派手なプレイを残している訳ではないが、「J・Dがスタジオでギターをいじくっているだけで凄いインスピレーションが湧いてくる」とまで言われた静かなる音楽の神様みたいな男じゃ。 シルクのYシャツと革製のスリムタイを愛用するシンプルなファッションがまた、J・D独特の抑制された男の色気を際立たせていたもんじゃった。
 ちなみにJ・Dにイカれていた女性はリンダだけじゃない。 マリア・マルダー、ボニ―・レイット、りッキー・リー・ジョーンズら70年代のウエストコーストを飾った数多くの歌姫たちは、み〜んなJ・Dに夢中だったそうな。



 妥協なきロック・ライフをばく進する永遠のロック・ボヘミアン

●マイク・スコット
 最後は少年のような純なロック魂を持ち続ける、いわば“ピーターパン・ロッカー”とでも言うべき男をご紹介しておこう。 このマイク・スコットとは、80年代初頭にイギリスよりデビューしたウォーター・ボーイズなるバンドを率いるシンガー兼ギタリスト・・・と基本的な情報から書き出したのは、デビューから現在に至るまで一度もメジャー・シーンに登場しておらんからじゃ。
 しかしただのマイナー・ロッカーではないぞ。 アルバムが発表される毎にヨーロッパ中のメディアから称賛を受ける、いわばロック研究者好みのロッカーなんじゃな。 「母親のお腹の中にいる時から音楽史を勉強していた」とまで評されるロックとヨーロッパ各地の伝統音楽への深い造詣。 試作能力にも秀でており、さらにポップス界に迎合しない強靭なスピリッツは、失われたロッカーの真髄ってもんを守っておると言えるじゃろう。
 作品づくりにおいては様々なアプローチにトライするスコットじゃが、50年代スタイルは絶対にとらない。 「あの時代のサウンドの熱さは奇跡だ。 奇跡を再現することなどは出来ない!」と語ったスコット。ほほお〜スコット君、よお解っとるのお〜 やっぱり真っ直ぐな男はやることも言うことも一味違うもんじゃ! まあまあそう硬くならんと、たまにはナッソーを羽織ってリラックスするのも大切じゃ!とアドバイスしてやりたいほど熱い男じゃ。

 
 どうじゃ、諸君。 華やかなロックスターもええが、彼らのようなロック・スタイルもまた乙なもんじゃろう〜。 スターはスポットライトを当てられてより一層光り輝くもんじゃが、“いぶし銀ロッカー”ってのは、自らが守り続けている信念やプライドの純度の高さによってその人特有の孤高の輝きを放っておるのじゃ。 やっぱり男として憧れるものよのお〜♪
 そして忘れてはならんのは、伝統のスタイルを守りながらも現代に積極的にアピールしていこうとする優れたロック・ファッションというのは、スターたちにもいぶし銀ロッカーたちにも、どちらにもバッチリとフィットするってことじゃ。 諸君のロック・ライフの将来が、スターかいぶし銀か、どちらに進むかは神のみぞ知るじゃ。 しかしどちらに転んでも素晴らしきロック・ファッションは諸君の強〜い味方じゃ。 そこんトコをしっかりとドタマに叩き込んでからTHE-KINGの作品チェックしてくれたまえ! 





七鉄の酔眼雑記 
 
  
 先日“フルーツとロック”なんてストレンジなテーマを書いたからでもないが、ほどなくして知人からフルーツの大量の差し入れを頂いた。 バナナにリンゴにオレンジにグレープフルーツに、とても一人では食べきれん量じゃった。
 近しい友人に配ってもまだ余る。腐らせてしまうのは勿体ないし、さてどうしたもんか。 そんなある日、たまたまお立ちより下さった二人の女性の友人に悩める現状を打ち明けたところ、彼女たちは見事な手さばきで「フルーツポンチ」「アップルパイ」「フルーツクレープ」を作り上げ、我が家にとっては異例の「スイート・パーティ」と相成った。
 その見事な腕前や出来栄えもさることながら、わしは彼女たちの素早い発想と行動力には唸る思いがした。 そして、「女性ってのは死ぬまでに一体どれぐらいの量のスイーツを食べるんじゃろうか?」と。 また「自分で作ったとなりゃあ、その味も格別なんじゃろうなあ」とも。

 何でも自分の手で作ったものが一番美味しいし、健康にもいいはずじゃ。 余計な能書きとミョーな創意工夫で勝負しようとする新進の料理屋に馴染めんわしは、目の前の素材を素早く好みの食べ物に仕立て上げた彼女たちが眩しくて、羨ましくて仕方がなかった。
 わしにも料理が出来たら、いやいや料理だけではのうて酒も自ら作れたら、人生も大きく変わっていたはずじゃ。 日本人メジャーリーガーのパイオニア、ヒデオ・ノモ投手は「人生において何かを始める時、遅すぎるということはない」という名言を残してくれたが、わしの場合はどうじゃろうな。
 酒作りを学ぶには時間がかかりそうじゃし余命が足りんので、やっぱり飲む方に専念しようって、またまた飲むための言い訳が出来てしまった!
しかし料理といかんまでも、うまい酒の肴ぐらいは素早く作れるようになりたいもんじゃ。 思いたったら吉日となるか否か、乞うご期待!!
(って期待してくれるお方はどこにいるんじゃ?????)


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