ROCK FIREBALL COLUM by NANATETSU Vol.42


 諸君、新年あけましておめでとう。 お正月はちゃんとナッソーでキメタかのお〜。 なに、「レブルジャケット」にした輩もいるだとお? それもまたグッド・チョイスじゃ! いずれにしてもTHE-KINGのアイテムをまとって初詣とシャレこんだ諸君には、きっと天界のキングからありがた〜いお告げがあったことじゃろう〜♪
 06年、07年はロック・ヒストリーやエルヴィス生誕関連の大規模なイベントが続いたが、今年は4年に一度の夏季オリンピック・イヤーじゃな。 ロックとは趣きの異なる盛り上がりを見せる一年になる訳じゃが、ところで諸君、オリンピックに出場する日本選手団の正装着のカラーは何色だか知っとるかな? 「え?・・・ええと、赤と白だったかな」なんつっておったら、日の丸弁当世代のわしじゃあるまいし(ほっとけ!)、時代遅れもはなはだしいぞ。 答えは青、ブルーじゃよ。 だから雪解けの季節とともに、今年の日本の街は「青」に色づくことになるのじゃよ。
 青、ブルーといえば、ロッカーの我々にとっては「ブルー・スウェード・シューズ」って無条件反射してしまうが、新年に際してここはひとつ日本の新しいナショナルカラーともなった「青」というカラーに注目してみよう。 そして青をカッコよく着こなすことが出来れば、08年はええ年になることじゃろう!


〜謹賀新年 08年元旦〜
2008年はイヤー・オブ・ブルー! 
青を知り、青をまとって一年を駆け抜けよう!!


ずは「青」が日本五輪選手団のトレードカラーになった経緯からいこうか。 元々のトレードカラーは、長年に亘って赤と白のコンビネーションに決まっとった。 これが1984年のロサンゼルス大会から「小柄な日本人を少しでもカッコよく、逞しく見せるため」に青に変更されたのじゃ。 以降、日本のスポーツ界の代表チームのユニフォームは次々と青が基調となったのじゃ。 もっともお馴染は、サッカー日本代表チームのユニフォームじゃろうな。
 「にっぽんイコール青」の気運が高まり始めたのは1970年代の終わりごろじゃ。 これは日本のプロ野球界からの影響によるものじゃった。 1978年に誕生した横浜大洋ホエールズ(現横浜ベイスターズ)、続く1979年誕生の西武ライオンズがともにセカンドユニフォームに青を大胆に使用したことが世間でかなり好評を博したのじゃ。
 そこで色彩学者なんてそれまでは聞いたこともなかったセンセー方(失礼!)がテレビにおいでなさっては、「色彩学的に見てですなあ〜、青という色は黄色人種をもっとも逞しく、知的に見せるカラーであり、日本人にピッタリであ〜る」なんて鑑定をしておったな。 

 ただしこの青のブーム、実は日本独自のブームではなかったんじゃ。 わしは知っとるぞ、オッホン! アメリカのスポーツ界では既に青の大全盛時代を迎えておったのじゃ。 スカイブルー(水色)、マリンブルー(藍色)、ネイビーブルー(紺色)、コロンビアブルー(深青緑色)などなど、濃淡の具合で多彩に色分けされた青系のカラーが、数多くのチームのユニフォームを彩っておったのじゃ。
 アメリカには「ディケイド・カラー」(10年毎のシンボルカラー)っつうもんがあり、50年代が平和&オシャレの「ピンク&オレンジ」。 60年代が反抗と革命の「赤」。 そして70年代が
明るい未来と強く逞しい肉体と精神のシンボルとしての「青」じゃ。
 70年代とは、ベトナム戦争の敗北によって「強いアメリカ」という世界的認識が崩れてしまった頃じゃ。 だからアメリカは76年の建国200周年に合わせて、国家を上げて国威の復権を目指しておった。 だからシンボルカラーに選定された青は、アメリカにとって切り札ともいうべきカラーだったのじゃ。 そしてこのブームを嗅ぎつけた日本のファッションデザイナー諸氏が、日本のスポーツ界に青の導入を推進したという訳じゃ。 やっぱりアメリカは日本にとってお手本になるというか、参考にすべき兄貴的な国家だったのじゃよ。


て、音楽の世界においては、ご存知の通りブルース、ブルーグラス、ブルー・アイド・ソウルという特定のジャンル名に青が起用されておる。 いずれも、ポップスとは一線を画する深い味わいで勝負する魂の音楽であり、愛と忍耐と清らかな精神のシンボルといったニュアンスを表現するために青が一役も二役もかっとる訳じゃ。
 ロックの世界で青といったら、それは諸君、なんと言ってもカールのお父さんの「ブルー・スウェード・シューズ」とイカすヴィンセントのブルーキャップスの青じゃな。 まあここは年長者のお父さんのブルーに花をもたせることにしよう。 ヤァ〜!
(←お父さんの掛け声じゃ)
 お父さんは、「ブルー・スウェード・シューズ」を書き上げる時、青にどんな気持ちを込めたのじゃろう。 それまでアメリカにおいて青と言ったら、肉体労働者のカラー(鈍いくすんだ青色)であり、ブルースもマイナーな音楽だったし、青は一般的にはあまり垢抜けたイメージは持たれておらんかった。
 そんな時代に青にスポットライトを当ててみせたお父さんの勇気とセンスは偉大じゃよ。 
若者の瑞々しいノリと勢いとシャレ、つまりアメリカの新しいパワーとして青をフューチャーしたかったんじゃろう。 いわば青に新しい生命を吹き込んだのじゃ。 まあ結果としてその手柄のほとんどは曲をヒットさせたエルヴィスにいってしまったが、諸君、カールのお父さんにも大きな拍手を頼むぞ!



米のスポーツ界、アメリカ社会、音楽界、そしてカールのお父さん! 青というカラーに対する様々なスタンスをご紹介してきたが、青ほど様々なニュアンスをもって扱われてきたカラーはないじゃろうな。 ひょっとしたら、すべてのカラーの中でもっとも人々の心の奥深くに息づいているのが青なのかもしれんな〜。
 さあ青の実体が分かったら、あとはカールのおとう・・・いやいやこの場合は「ブルースウェード・シューズ」をメジャーにしたエルヴィスのごとき、颯爽と青を身につけて08年のスタートを切ろう! まずはTHE-KINGの代表的ブルーアイテムのカットをあらためてご覧いただいて、「青の攻略法(着こなし)08年版」をじっくり練ってくれ〜い。 まあ必ずしも青じゃなくてもええ。 青に宿る純正ロックスピリッツが溢れるTHE-KINGのアイテムならノープロブレムじゃ!
 この際じゃから、青をにっぽんのスポーツ界だけではのうて、ジャパニーズ・ロッカーのシンボルカラーにするぐらいの勢いでまとってみたまえ!
 じゃが、王道ブラック&ピンク、グレー&ピンクをカマシテからのハナシじゃぞ。
 ちなみにだな、昨年末にフューチャーされたジェームス・ディーン・モデルの「レブル・ジャケット」のカラーである赤、先述した通り反抗と革命の赤じゃが、こちらもロック・ライフには欠かせないカラーといえよう! 「レベル・ジャケット」も、襟を立ててカッコよくキメでくれ〜い!
 そして冬の夜空に輝く「ブルームーン・オブ・ケンタッキー」を見上げてくれ〜い。 
「月がとっても青いから〜♪」ではないぞ!




七鉄の酔眼雑記   

 新年早々、知人二人が揃って日本を後にされた。 お一人はフィリピン。 もうお一人はスリランカ。 いずれも赤道にほど近い灼熱の国でのお仕事であり、家族を日本に残しての最低二年間の任務だそうじゃ。 わしの送った言葉は「暑い国では何が起こるかわからんぞ。 とにかく身体に気をつけなはれ」じゃった。
 わしも何年間か経験があるが、亜熱帯地域の発展途上国での仕事ってのは、常に体調不良に悩まされるものなのじゃ。 文化、習慣、言語の違いの戸惑いなんざは後回しであり、まずは己の健康維持のために四苦八苦せねばならんのじゃ。 年がら年中暑い気候というのは、春夏秋冬のある地域で生まれ育った者に対して、身体の思わしくない部分を余すことなく狙い撃ちしてくるものなんじゃ。 しかも現地の薬は日本人には強烈過ぎて、効き目が出てくる前に胃腸がやられてしまったりもするからタチが悪いことこの上ない。 日本人の身体が、いかにヤワだったかを思い知らされるハメになるんじゃよ。
 このハナシを先のお二人に出発前にお伝えしたのじゃが、まったく意に介すことなく、ポカンとまるで他人事のような顔をして聞いておった。 日本人は呑気というか、自衛意識が低いというか、平和過ぎるのお・・・何も知らんこのお二人の旅立つ背中を見送りながら、「神様、どうかお二人をお守り下され」と祈ったわしじゃった。

 さあ〜て、このわしは今年はどこに旅をするかのお〜なんて考えておったら、親しい後輩から埼玉県は川越醸造の芋焼酎が2本、どど〜んと御年賀で到着した! 聞けば、川越っちゅうところは芋の名産地だそうで、「芋けんぴ」なんぞも大変美味らしい。
 そういえば、わしは年末に上野のアメ横へ行って「干し芋」を仕入れておったので、さっそく「芋×2正月」とシャレこんで(?)ヤリ始めた。 今年は芋のように、どろ臭く、しぶとく、味わい深く生きるぞお〜!
 よし今年は「焼酎を巡る旅」でもやってみるかの〜♪ などと相変わらず酒とは縁の切れないわしじゃが、酒のみならず、ロック魂の方も不滅じゃ!諸君、今年もよろしゅう〜!


GO TO HOME