ROCK FIREBALL COLUM by NANATETSU Vol.107


ビッグ・ロッカーたちはビジネス・フィーリングも多彩!
 LP盤拡販のために考え抜かれた懐かしいアイディアの数々!!



 常日頃からPCのOSやアプリケーションをヴァージョン・アップしたり、流行りのi-podやI-phoneもしっかりチェックするなどして、世の中から置いてけぼりを喰わんように涙ぐましい(!?)努力をしとるわしじゃ。 でもどーしてもやる気にならんのが、音楽のダウンロードってヤツ。 音楽はメディアに収録されて、ジャケットに包まれて、店に陳列されてはじめて、「作品」としてありがた〜く入手させて頂くという習慣が抜けんのじゃ。 更にレンタル・システムまで充実しておる21世紀は、本当にCDやDVDのソフトが売れんらしいな。
 まさかこんな時代がやって来るとは夢にも思わんかった。 しかしよぉ〜く思い出してみるとだな、LP盤の時代から「レコードが売れる時代」なんて言われた事はなかったもんじゃ。 LPの売り上げだけで懐が潤っていたのは、ほんの一部の超ビッグ・ロッカーだけであり、あのローリング・ストーンズだって、「ツアーをやらないと食っていけない」とさえ密かに囁かれておったもんじゃ。
 だからロッカー側はLPを売る為に、「アイディア・ジャケット」とか「カラーレコード」とか「その他の付録」とかの付加価値に知恵を絞っておった。 でもそんな小手先のアイディアが売上に直結するのはせいぜい発売後1〜2ヶ月間ぐらい。 モノホンのビッグ・ロッカーのアイディアは、もっともっとユニークで常識外れ、もしくは「アート・プロモートの王道」的であり、そのビジネス・スタイルにも風格ってもんがあった。 そう! この度のThe−Kingの新作、ロックンロール・シューズ3連発のように、本道を踏み外さない堂々たる姿勢じゃ。 今回はそれを紐解いてみせるので、諸君の今後の「ビジネス」や「生き方」の参考にしてほしいぞ! あまりにもビッグネームばかりなんで、一見新鮮味に欠ける印象を受けることじゃろうが、こんなこと、どこの音楽雑誌にもそうは出ておらんぞ。 ビッグな連中から学ぶことができるのは音楽やファッションだけではないのじゃ! 


超ビッグ・ロッカーだけに許されたゲイジュツ的(!?)なイタズラと遊び心!
 

■ビートルズ/アビイ・ロード■

 やはりLP盤ビジネスでもビートルズは先駆者だったのじゃ。 「アビイ・ロード」を発売する1〜2年前から、「ポール・マッカートニーがホールにおっこって(?)死んじゃったかもしれない説」をさりげなく流布しておいてだな、その証拠を「アビイ・ロード」のジャケット・デザインの中に散りばめたのじゃ!
@停泊中の車のナンバーは「IF28」。 これはポールがもし生きていたら28歳という意味。 Aポールは左利きなのに右手にタバコを持っている。 Bジョンに神父、リンゴに葬儀屋、ジョージに墓掘り人の格好をさせている。 Cポールの写真だけ合成写真っぽくしている等など。
 こんな見事な仕掛けデザインをかましてファンの興味を刺激したもんじゃ。 収録内容の凄さもあって、発売後あっという間に世界中で1000万枚が売れたらしい。
 ちなみに「アビイ・ロード」は音の方にも仕掛けがひとつ。 裏ジャケの曲目に記載されていないシークレット・トラックを最後に1曲収録。 それも、前の曲が終わって「あ〜これで全曲終わったな」とリスナーが一息入れた瞬間に大音量で「ジャーン!!!」と始まるという曲間タイムまでも計算された心ニクイまでの演出じゃった。


曲は未完成でも、“詩”の公開で面目躍如

■ドアーズ/太陽を待ちながら■

 
ドアーズのファーストとセカンドにはいずれも10分を超す大曲が収録されており、サード・アルバム「太陽を待ちながら」でも三度大曲が収録される予定じゃった。 このドアーズ特有の大曲は、ロック詩人ジム・モリスンの才能の象徴であり、モリスン教徒は心待ちにしておったが、残念ながら三度目は完成に至らず、ドアーズは仕方なく大曲の一部だけを短く編集して収録した。
 やはり「大曲のないドアーズのアルバムなんて・・・」と発表直後は落胆の記事が音楽誌を賑わせた。 しかし音楽としては完成しなかった大曲「蜥蜴の祝典」の長い歌詞を、ドアーズ初の見開きジャケットに掲載。 それがまた「歌詞」のレベルを超越した素晴らしい「詩」だったのじゃ。
 モリスン教徒には、この長大な「詩」を堪能するだけでもアルバムを買う価値は大!だったのじゃよ。 当時はジャケットに歌詞が掲載されること自体が珍しかった。 それはロックにおける歌詞の重要性が認められていなかったということじゃが、ドアーズだけは例外じゃった。 音楽とビジュアルだけはなく、更にもうひとつの固有のセールス・ポイントがあったドアーズならではの知性溢れる力技じゃった。


安易なシングルカットを拒否した、楽曲への揺るぎない自信

 ■レッド・ツェッペリン/フォー・シンボルズ■

 現在でもロック・シーンにはアルバムに先行して発売されるシングル盤が必ずあるもんじゃが、ツェッペリンは4枚目のアルバム発売に際しては、シングル無しの「いきなりアルバム勝負」に出たのじゃ。 このアルバムには、ご存知ロック史上に輝く名曲「天国への階段」が収録されておる。 アルバム全体の素晴らしはもとより、話題は「天国への階段」に集中! ファンだけでなく、他のロッカー連中までがこの曲を絶賛!。 そして「天国への階段」のシングルカットが熱望されたのじゃ。
 じゃがツェッペリン側はこのシングル・カット要望を頑なに拒否! 理由はただひとつ「アルバムの方が売れなくなるから」じゃ。 また「“天国への階段”だけを聞きたいという人もアルバムを買うだろう」という絶対の自信があったのじゃよ。 シングル盤の一過性の売上よりも、高値のLPの拡販を目論んでの戦法じゃ!己の表現に死ぬほど自信を持つことができる者にしかできない、堂々たるビジネス・アクションじゃ!


極上ヴァージョンを後回しにして、二度のオイシイ成功!

■ディープ・パープル/24カラット
 ビッグ・ロッカーには必ずベスト盤というものがあるな。 20世紀の終わり頃からは、このベスト盤に付加価値をつけるために、アルバム未収録のシングルB面曲や、未発表ライブ・バージョンをくっつけたりするようになったもんじゃ。 そのアイディアのハシリは、さしずめこのアルバムじゃろう。 通常そうした追加曲ってのはオマケ的な印象が強かったが、ディープ・パープルに至っては、最高のバージョンを追加してベストアルバムの価値を飛躍的に高めたのじゃ。
 名盤の誉れ高い「ライブ・イン・ジャパン」には、アンコールで演奏された「ブラック・ナイト」が収録されておらず、実際にライブを体験した者は「あのラストのスゴイ演奏がなんで入ってないんだ!」と憤慨しておった。 実は日本公演における「ブラック・ナイト」の出色の出来はパープルもしっかり認識していたようで、自他ともに絶賛する「ブラック・ナイト」を「ライブ・ジャパン」の後に発売予定のベスト盤「24カラット」に収録。 見事売上大幅アップ計画を完遂! 目先の評価や売上のアップを我慢して、もう1回おいしい思いをする! あっぱれっ!


目の上のタンコブを逆手に取った、ロック史に残るアイディア・ライブ盤

■ライブ・ブートレッグ/エアロスミス

 今も昔もロック・ビジネス最大の悩みはブートレッグの存在。 海賊盤とも呼ばれる違法ライブ盤じゃ。 60〜70年代のブートレッグは、テレコ、デンスケなんかで客席から安易に録音された粗悪品が多く、聞くに耐えないシロモンが多かった。 しかしこれが熱狂的ファンには需要が高く、音楽評論家たちの中にも「貴重な資料になる」と密かに入手しているモンもおった。
 ロッカーにとっては、演奏状態の悪い物は自分たちの評価を下げてしまうし、何よりもその高値が正規盤セールの邪魔になるんじゃな。 そこでブートレッグを逆手にとって製作されたのがこのアルバムじゃ。 タイトルはもとより、ジャケ・デザインもブートレッグ風で、ライブ演奏ソースも荒っぽいものばかりを収集し、そこに見事な編集処理をほどこすことでハードロック系のライブ盤としては前代未聞のダイナミズムを生み出すことに成功したのじゃ。
 結果、第一期エアロスミスの終焉を飾るに相応しいビッグ・セールスを記録。 ブートレッグ退治に役だったのかどうかは知らんが、利益を横取りし続ける憎きブートレガーに対して一矢を報いた気分だったじゃろう。

 と、ここまではビッグ・ロッカーならではの横綱相撲的なLPプロモート大戦略。 ではさらにブリティッシュ・ロックの歴史を代表する二大反体制(!?)バンド、ローリング・ストーンズとザ・フーが図った、いまだに誰もマネすら出来ない“キミョウキテレツ”な戦略もご紹介しておこう。 彼らの戦略はわしの推測、憶測に過ぎんが、恐らく当たっておると思うぞ。 読んでおいて損はない!


違法品を正規品のプロモートに利用した、ワル知恵の極致!

■ローリング・ストーンズ/70年代のアルバム
 
憎きブートレッグの存在を巧みに利用して、実にズル賢い成果をゲットしたのがストーンズじゃ。 ストーンズのライブの絶頂期は70年代の前半であり、その効果もあって72年発表の「メインストリートのならず者」はアメリカで初めてゴールドディスク(売上50万枚)を記録。
 既に当時のライブ・パフォーマンスを映像に収めていたストーンズは、それを「レディース&ジェントルメン」という映画に編集。 さらにオフステージのランチキぶりを収めた「裏レディース・・・」ともいうべき「コックサッカー・ブルース」も製作した。
 しかしどちらもついに公開されることはなく、この2つの映像作品のブートレッグが世界中に流出する事態となったわけじゃが、これが結果として、当時のストーンズの公私にわたる「スゴサ」を宣伝費を一切かけることなく世界中のロック・ファンに浸透させることになったのじゃ。 
 70年代初頭まではLPセールスでは苦戦していたストーンズも、このブートレッグ効果によって、長年の悩みを多少は解決したんじゃなかろうか。 ザマアミロ、ブートレガーどもめ!ってとこじゃろう。 「レディース・・・」の方は本年メデタク正規DVDが発売となったが(いまどき武道館でフィルム・コンサートでっか?)、やはりモノスンゲエー演奏! お蔵入りにする理由なんてどこにもない。 これを未公開としたのは、やはり「ブート逆利用」の意図以外は考えられん! いやあ〜ミック&キースってホント悪魔的なまでに賢いのお〜御見それ致しました!


トラの威を借るタヌキ、いやヒョウ(!?)

■ザ・フー/ダイレクト・ヒッツ
 ご存知の通り60年代までは音楽市場はシングル盤が中心であり、LPを大量に売ることができたのはビートルズぐらい。 シングル曲はLPには収録されていない時代でもあり、シングルとLPとの明確な連動制も無かった。 「もっとLPを売るためのシングルの効果的な利用法はないのか?」ってとこで皆んな悩んでおったが、トンデモナイ策を講じた奴らがいった。 ザ・フーじゃ。
 1967年にストーンズの連中がヤクでしょっ引かれて活動中断になった時、ザ・フーは公に対して「我々はストーンズの逮捕に抗議する」って声明を発表し、シングルAB面ともにストーンズのカヴァー曲「ザ・ラスト・タイム/アンダー・マイ・サム」を発表した。 「オレたちはロックとすべてのロック・ファンの味方だぜ!」ってスタイルをアピールする格好のシングル盤となった。
 この事件は、ビッグロッカー同士の麗しい友情アクションの様に語られることが今もって多いんじゃ。 しかしそんな見解は甘ちゃん過ぎるぞ! ザ・フーは、約半年後に初のベスト盤「ダイレクト・ヒッツ」の発売を控えており、人気で先行するストーンズをちゃっかりそのベスト盤のプロモーションに利用したんじゃよ!


 いやはや、デキルやつってえのは、考えことが違う。 ヤルことが違うと思わずにいられんな! 自分たちのやっとるロックを心底楽しんで、身体張ってやっとるから、スゴイアイディアが生まれてくるんじゃろうなあ〜。 The−Kingブランドもまた然り! 
 グレイトなロックンロール・シューズの3連発がThe-Kingより発表されたばかり! 足元ビシッとキメて、気分を引き締めてアクションを起こすにはぴったりの季節になったのお。 諸君もビッグ・ロッカーのアイディアからしっかりおベンキョウして、ゴキゲンにシューズをゲットして、にんまりしながら更なるクールなロックンロール・ライフを自らの手で創造してくれ〜い。

  


七鉄の酔眼雑記
 〜オニーサン、キャバクラどーですか!?

 先日のとある晩、いつものようにしこたま飲み、最寄りの駅から千鳥足で家路に向かうわしに背後から声がかかった。
「オニーサン、キャバクラどーですか!」
 イタリアン・カラーシャツでキメとったから、背姿が「オニーサン」に見えたのは許してやろう(ちょっと嬉しい!)。 じゃが「キャバクラ」ってのはジョーダンきついぞ。 わしの住んどる所は、超高層マンションがひとつドカンと建ってはおるものの、まだまだ昭和の下町情緒が色濃く残る都電がガタゴト走る街じゃ。 一歩路地裏に入ると、野良猫さんがのんびりと昼寝しておるようなトコじゃ。 「キャバクラだとお〜?んなもん、どこにあるんじゃボケッ!」とシャウトかましたくなったが、客引きさんがおるんだからあるんじゃろうキャバクラが・・・。
 既に酒が汗になって吹き出しとるぐらい飲んどったからキャバクラはご遠慮したが、翌日の休みの夕刻からわしは徹底したご近所散策をしてみてまたまた驚いてしもうた。 わしの部屋は都電の駅の目と鼻の先にあるんじゃが、部屋から徒歩5分以内にまさに「何でもあった」のじゃよ。 ここ1〜2年の間にオープンしたという、大型スーパー、KFC、マクドナルド、tsutaya、100均ショップはもとより、例のキャバクラ、最近流行のガールズ・バー、インド料理屋にタイ料理屋、大手居酒屋チェーン店3軒、コンビニ2件、終日営業のショットバーやダーツ・バー、古本屋に古着屋、更にフィリピン・パブにチャイナ・パブに韓国アカスリ!

 いやあ〜参った!下町の小さな街にこれだけそろっとるとはまったく知らんかった。 あんまりにもおもしろかったから深夜もう1回見て回ると、さらにマッサージ店、ゲイ・バー、風俗店が妖しいネオンをまたたかせており、ついでにタチンボ嬢までおって腰が抜けそうになった!(腰が抜ける事はしておらんわい!) ここって本当に下町なんじゃろうか。 一応夜になると駅周辺は左上の写真のようになるが、先述したショップのほとんどがこの写真がとらえた範囲内にあるようなもんじゃ。
 デイリーの仕事の関係上、酒を飲むのは都心ばっかりだったので、まさか自分の部屋がこういう環境の中にあったとは、これぞまさに「灯台もと暗し」!。わしの利用頻度の高いショップ類で、徒歩5分以内の範囲にないのは大型書籍店とPC機器取扱店と図書館とぐらい。 でも都電もしくは地下鉄で1駅のところにそれもあるから何ら不自由はしておらん。
 しかしこの環境、いかがなものか? 「いい加減に一箇所に腰を据えて・・・」という神のお告げなんじゃろうか? ひとつだけ分かっとることがある。 神のお告げを守ったならば、間違いなく財布の紐が緩くなって、またまた酒量が増えることじゃ!(笑) まだまだバリバリ働かんといかんな、これはっ!




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