ROC

ROCK FIREBALL COLUM by NANATETSU Vol.17

 親愛なる諸君。 一年間ご精読いただき、この七鉄、心より感謝申し上げまするぞっ! 諸君のロックスピリッツ溢れる好奇心がわしのコーナーを支え続けてくれんたんじゃ。 拙文、乱文だったが、諸君ならわしの衰えを知らぬロックへのガンコなこだわりに共鳴してくれたことじゃろう。 
 “過剰を極めれば知の塔にいたる”じゃないが、今年も大酒かっくらいながらも、ぎょ〜さんロック聞いて、研究して、コンサート行ったわい。 年寄りの冷や水、悪あがきなどと言われようがなんだろうが、長年キープ・オン!してきたこの生き方は変えられんのじゃ。 このわしのスタイルを、いつの日か麗しのマーガレット嬢に認めてもらう夢も捨ててはおらんぞ! では本年最後の「超ガンコ七鉄コーナー」をどうか楽しんでくれたまえ!

 

七鉄流 「ロック言葉の宝石集」〜第一巻
 “未来とは過去の未来ではない!”

 わしは酒の飲みすぎか、ハタマタ勤勉な姿勢がまだまだ足りんせいなのか。 ご自慢の“大シャウト”をバックアップすべき楽器演奏っつうもんが、いまだに尊敬するカール・パーキンス大先生のレベルにまで到達しておらんのじゃ。 なんつって、実はカールのおとうさんどころか、その足元にも及ばんというのが巷の噂のようじゃが、ええい、黙らっしゃいっ! その分、ロックを語る熱〜い言葉やセンテンスの持ち駒じゃったら、そんじょそこらの“ロックちょこざいな”には負けんぞお〜。(それも、歳とともにただのタワゴトにならんようにせんと)
 まあ、このコーナーを読んで下さっている諸君なら、そんなことはとうにお分かりいただいていると信じておるが、そんな“言葉の男”七鉄先生から、一年間のご精読への感謝のしるしとして、2007年度をロッカーとしてユニークにぶっ放せるような、少々マニアックだがゴキゲンで“使える”「ロックキーワード」をご紹介しよう。 どれもこれも遠い時代のブルーズから現代のロックの中にまで、真のロッカーたちに愛用されてきたフレーズじゃ。
 決して本屋さんにある「ロック名言集」の類ではないぞ。 偉大なるロッカーたちのセッションやディスカッションの中から生まれてきた、“でくしょなりー”なんかには出ていない、ありがた〜い、レア〜な単語やフレーズじゃ! この中で気に入ったものをみつけて、来年度の諸君のロック・スピリッツのシンボルにしてくれたまえ。 題して七鉄流 「ロック言葉の宝石集」第一巻じゃ!
 
 え〜まずはわりと聞き覚えがありそうなレベルのもんからご紹介していこう。 え?マジでそんな意味もあんのかよっ!ってなもんもあるからよ〜くご覧になって損はないぞ。 ロックワードってのは奥が深いもんなんじゃ。

◆アイスクリーム Icecream
 アイ
スクリームといえば、いつの時代も子供や女性に大人気で、かわいらしいイメージがあるものの、こいつに“マン”が付くと 「誰にでも愛される人気者」さらに「魂を一端クールダウンさせ、新たに火をつける素晴らしきヤツ」ってことになるんじゃ。 男性なら「アイスクリームマン」、女性なら「アイスクリーム・ケーキ」じゃ。

◆ゴット・ザ・フィーリング Got the feeling
 最高の音楽は、理屈じゃなくてハート、フィーリングで感じとるものじゃ。 そんな感性を大切にしろ!ってな感じで使用される。 優れたアーティストのライブなんかを聞くと、よく演奏直前にこのフレーズが掛け声として使われておるぞ。 なんとかのひとつ覚えのように「オーケー、レッツ・ゴー!」なんてスタートじゃカッコワリイ〜ってもんじゃ。

elvis&gene◆ムーヴ Move
 ムーブを「動く」とか「移動する」なんてお勉強英語風に訳していちゃあ、ロッカーとして失格じゃ。 こいつは「旅をする」ってニュアンスで使うんじゃ。 ロッカーのライフスタイルの原点を表現した言葉じゃ。 「ロック旅がらす」って感じで使うなら「mover」(ムーヴァー)、「街を出ろ!新天地を目指せ」なら「movin' on」 (ムーヴィン・オン)じゃ。

◆キャント・ゲット・イナッフ Can't get enough
 ストーンズの名曲で有名な「I can get no satisfaction」 (満足できねえ)とまったく同じ意味。 まあこのフレーズはロックするヤツの永遠の心境じゃが、たまには違った言い方をしてみるのもイキってもんじゃ。


 さてと、ここからはちょいと意味深でスピリチュアルな表現といこう! 外人さんとセッションしたり、ロック談議をかます時に使ったら「コヤツ、なかなかやるのお〜」って見直されるかもしれんぞ!!


◆ティルト Tilt
 こいつは、“ヤリだしたら止まらない、愛すべき暴走野郎”や、サイコーのジョークを連発するヤツを呼ぶ時に使われるぞ! 


◆テイク・イット・アズ・イット・カム take it as it come
 “じたばたすんじゃねえよ。 あるがままに受け取っときゃいいんだ!”ってな意味。 懐の深いヤツ、器量の大きいヤツ、要するにスケールの大きいわしのようなイカしたロッカーが吐いてこそ様になる言葉じゃ! 


◆ウィッシュフル・シンフル wishful sinful
 もうどうしようもなく死ぬほど好きなもの。 つうか、ほとんど宗教のように崇拝しているもの、そう、わしや諸君にとってのロックのような、そんな対象への永遠の忠誠を誓う表現の前後につける 、かなり文学的な強調表現じゃ。 

◆スターレス・アンド・バイブル・ブラック starless and bible black

 “星も見えない真っ暗な夜”って意味であり、本来は絶望の象徴のような言葉じゃが、 これが不屈のロッカーたちが多用することによって、“男一匹誰にも頼らず生きていったるわい! 信じるものは己だけじゃ!!”って逆説的な決意表明に使われるようになったんじゃ。 つまり、ワンウルフ(一匹狼)のわしのような男にこそ似合うフレーズじゃっ!

 ◆ターン・オン turn on
 一般的には“スイッチを入れる”っていう何の変哲もない意味じゃが、これが真ん中に「you」とか「me」とかを入れると、なんと“感動する”のふか〜い強調ヴァージョンとなるんじゃよ。 オレはキミをサイコーに感動させる 〜I turn you on !〜ってふうに使うんじゃ。 フレーズは簡単だが意味は限りなく深いぞ。 ヒッピー用語とする説もあるが、古いブルースナンバーにも登場するそうじゃ。 

◆ドラッグ・アウェイ drug away
 これはスゴイ言葉じゃぞ。 直訳すると“引きずっていく”っつうことじゃが、そんな甘いもんじゃない。 強引に、何が何でも、人生を賭けて相手を感動させる(別天地に連れて行く)ってな意味じゃ。 ちなみに、間違っても異性への愛情表現に使わないように。 「強奪する、略奪する」になるんでくれぐれもご注意じゃ。 


 最後に、短い単語、フレーズじゃ物足りん方へ、ロング・ヴァージョンもお届けしておこう!

◆ユー・キャント・プット・ユア・アームス・アラウンド・ユア・メモリー
You can't put your arms aroung your memory
 “テメーの思い出の上にあぐらをかくことなんかデキネー”、つまり“オレたちゃ過去に構っているほどヒマじゃねえんだよ。 常に未来に向けて走っているんだ”ってことじゃ。 激しい失恋の感情表現と、屈強の決意表明の両極端な場合にいずれも使われる非常に珍しいセンテンスじゃ。
 
◆ザ・フューチャー・エイント・ホワット・イット・ユーズド・トゥー・ビー
 the future ain't what it used to be
 “未来とは過去の未来ではない”????? まあ落ち着け。 よ〜く考えてみい〜。 昔描いていた未来と現在描いている未来は違っておるじゃろ。 昨日より今日、今日より明日、夢は常に膨らませ、より大きな未来を描け!ってことじゃ。 限りないロックスピリッツと美しいリアリズムが合体したセンテンスじゃ。



 今回はわしが好きなフレーズ、センテンスのベスト50ぐらいの中から「第一巻」としていきなりセレクトしたかったものを披露させていただいた。  あらためて並べてみると、ロックサウンドとはまた別の次元において、ロック・ワードってのもええもんじゃ。 すべての言葉は、“ロックが好きでたまらん!”“ロックとともに生涯を歩む”ってな心境、信条を何とか言葉で表してみたいっていうロッカーたちの心の叫びから生まれたもんじゃ。 もちろん中にはロッカーが使ってはじめて光り輝くもんもある。 真のロッカーとは言葉の魔術師、スナイパーでもあるんじゃな。

 わしの「ロック言葉の宝石集」を読んでみて、心が動いた諸君は、さっそく来年からロッカーとしての「言葉のお洒落」「発言のこだわり」も追求してみてはどうかの! 「有限実行」とも言うではないかっ。 サイコーの言語表現っつうのは何よりも自分自身を奮い立たせてくれるし、その場の者をストレートにノックアウトするってもんじゃ。 そんな新しいお洒落、こだわりなんかも、諸君の2007年度ロック・ライフの中で意識してくれるとわしも嬉しいぞ!

 では今回もお付き合い、心から感謝いたす。 どうかよいお年を! 来年このコーナーでまたお目にかかろう!! 
正月もばっちし飲みまくってテンション上げてまっとるぞ!!!

 さてと、わしにおいては、ぼちぼちおニューのフラップシューズを箱から取り出すとするかのお〜!




 七鉄・雑記編   

 先日、某忘年会で酒宴を盛り上げる定番の“ビンゴ”ってやつがあり、わしはめでたく3等賞とかで高価なマフラーをゲットしたんじゃ! 実はわし、昔っから“クジ運”ってもんがまるでなくて、抽選とかで賞品が当たった記憶がほとんどない。 「そんなとこで運を使っとったら、肝心なとこで運がまわってこんわいっ!」なんてずーと強がっておったんじゃが、この度のラッキーにはミョーにじ〜んとしてしまってのお〜。 “懐の寒い貴兄には、せめて首元喉元だけでもあったかく・・・”っつう神様のご加護に感謝してしまったわしじゃ。

 「七鉄っあん、アンタ困るよ。歳食ってちょっと弱気になってきたんじゃねえの〜」って愛すべき諸君やTHE-KINGのボスから同情つうか、「渇っ!」を入れられそうじゃが、どっこいビンゴの後のわしは元気じゃ。 連日連夜ラッキー印のマフラー巻いて、忘年会前の景気付けに立ち飲み屋で“夜もはよ”から盛り上がっとるわい!
 立ち飲み屋ってのもたまにはええもんじゃぞ。 にっぽん経済を根底で支えとるサラリーマンや、年老いてなお肉体を駆使して働いていらっしゃる尊い“生涯一ブルーカラー”の諸氏とご一緒する酒は実に「うまいっ!」。 酔いにまかせてのたまう彼らのシンプルな“男”の人生訓が最高の肴じゃ。
 「男は何故働くか? それは家族を食わせるためだ」
 「男の武器とは? それは親からいただいたこの頑丈な肉体だ」
 ええのお〜、ええのお〜、男ってもんは、すべからくこうあるべきじゃ。
 ではでは、最後に年末特別披露のわしの人生訓じゃ。
 「七鉄は何故酒を飲むのか? それはそこに酒があるからじゃあ〜!」って、いやいや最後まで失礼してしもうたわいっ!

 あらためて、この一年間「超ガンコ七鉄先生コーナー」をご精読いただき、ありがとうございました。 諸君ならびに、毎回このコーナーのENTERを飾るイカシタイラストを描いて下さったYanagiya画伯、そしてTHE-KING殿に心より感謝致します。


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