8鉄風 ROCK COLUM by 8TETSU Vol.76
                                                                                                                                

器楽奏者家のコスト



 どうもー、んんつっぱー、頑固エイトです。

はてさて、俺も、アマチュアだけど、いろいろ音楽活動してんだぜ!

だけど、よく考えたらずいぶん金使ってるんじゃねえかな? なんて考えたことある人、結構いるんではないかしら?というのが今回のテーマ。

じゃあ、一体何にどれくらい出費しているんだろうね、ということをボンクラ勘定で考えてみました。



まあ、いろんなヒトが、いろんなもので、いろんなことをしてますから、何となく平均的にはこんなモンじゃ焼きと言う具合のモンですから、話1/2で聞いてね。



ええと、高い安いは別にして、誰でもかかる費用というのがあります。以下のタイプAは、最低これだけというもの。活動範囲、活動の仕方によってタイプBとCのように拡大するものと思われます。



タイプA:「自宅エンジョイタイプ」

多いよね!

大多数のアマチュアの方は、このあたりにいるんではないかい?

趣味とはいえ、やはりカネはかかるもの!親父の遺産が1チョーエンくらいあったりする人は、ぜーんぜん平気ですが、平成大不況の日本では、馬鹿にならない出費、かもしれません!

では、順を追ってみてみましょう。



1. 楽器代

歌手であってもなんか楽器のひとつくらいはやるもので、やっぱりこれは必須の費用でしょう。ただ、これはもらいもの、ひろいもの、ふきでもの・・はないな、まとにかく0円から、合計すると高級不動産並(5000万円とか)の価格帯まで、非常にばらつきがあります。 アマチュアがストラディヴァリウスだのスタインウェイのグランドピアノだの買ったりするものなのか、わたくしは、ぜーんぜん縁がなくて、わかりませんが。

2. 維持費(弦、リードなど消耗品及びオーバーホール)

「どんなにギター弦が腐っていても結びながら一生使う」とか、「サックスのリード300年分が懸賞で当たった」とかいうんでない限り、どうしても何かかかるのが楽器などの維持費。楽器そのものの値段とは関係なく一律に掛かります。めったに消耗品交換がないピアノだったとしても、定期的に調律したりするし、ギターの弦なんかすぐ錆びるし、定期的に必要なサックスのタンポ(弁のウラの革)交換なんてヘタすりゃ10万だし、案外かかっているのがこれだと思います。



3. ソース代(CD楽譜等)

ウスター・・・じゃないのよ、音源のことなのよね!当たり前田のクラッカー。ま、「他人の音楽を聴いたことがない」というヒトはいませんが、現在は、録音物もなにか持ってるのが普通です。たいていのプレイヤーは熱心な音楽ファンなので、かなりな数のLPやCDを買ってきているのではないでしょうか。1枚2000円だとして、ほらほら、合計してごらんなさい・・結構な額でびっくりしたりしませんか?



タイプB:「ライブ、演奏活動タイプ」



4. 交通費

自分で演奏して、となりのオバちゃんやウチのバアちゃんに聴かすというだけでない活動をしているヒトは、その活動範囲によって、上記の1?3以外にいろいろ経費が掛かってきます。交通費は、「たまたまライブハウスが職場の近所なので定期券がある」とか「ウチがロックパブ経営」とか、掛かるヒトと掛からないヒトがいますが、まあ、雑ぱくに言って多少はかかるのが普通でしょう。ブルーグラスのヒトみたく、「全国のフェスティバルを渡り歩いている」なんてことになると、ぎょっとするほど掛かっていたりします。



5. 雑費(飲食費等)

雑費は、だいたいメシ代でしょう。メシ喰わないヒトはいませんし、たいていライブハウスやスタジオで練習なんてことになると外食するのが普通。ま、その辺歩いてるお父さんに、「ぼ、ぼくは、お、おむすびが、、すき、なんだ、なあー」って言ってみるのも手でしょうが、普通は素直に外食すよね?普通なら帰って家族と食事したりしますから、やっぱりこれは経費でしょう。

だけど、とりわけ、バンドの連中なんか気さくな仲間だったりするのが常ですから、飲みにいっちゃえー!押上にいっちゃえー!レッツ・ゴー・ロックンロール!なんてノリになってもなんの不思議もありません。そうなると、「こら、経費なんかな?単なるお遊び・・だよね???」なんてことになったりもします。

マジな話、練習スタジオレンタル代なんてのになると、これはまた、結構バカにならない金額だったりもしますよねえ。






6. 衣装代

これはヒトによって違うでしょうが、「これはステージで使おうかな」なんて思って買ったヘンなものってなんかあるでしょう。普段は滅多にしないスカーフとか蝶ネクタイとか。 ま、ライバル増やしたくないので、NHKのアナウンサーみたいにタンタンと申し上げます。THE KINGのブツはいいんですよ!いくらかかっても、そのアクション、人として正解! マチガイはございません!



タイプC:「自宅録音タイプ」



7. 機材代(特殊録音機材、マイク等)

また、「あまりライブを見に行ったり、出演したりはしないがウチで多重録音をしている」というヒトもあろうかと思いますが、この「レコーディング機材系」というのが結構大変な出費となります。電気系の楽器だと必然的にかかるし。楽器なんかだとある種コレクター的快感から、あまり「経費」という感じはしませんが、これら無機質な「機材」というのは、中小企業の工場の「減価償却資産」みたいで、いかにも経費という感じがするもんですから、「設備投資しすぎて倒産」ということにならないようにしないといけません。



大体こんなところでしょうか。ある程度になるとタイプBとCが増えてくるので、いずれか、もしくは両方というヒトも多いでしょう。



では、これら全部について出費するくらいのヒトがいたとして、大体どれくらい使っているのでしょうか。



そんなに個々で違わないのは、ソース代、交通費、維持費、雑費かな。CDや楽譜を月に10万円買うというヒトは多分少ない。せいぜい5000円程度じゃないでしょうか。交通費は住んでるところ、ライブに行く頻度にもよるけど、月2500円がいいとこでしょう。雑費、維持費も合わせて月平均2500円くらいと仮定します。



まあ、簡単に月1万とすると、年間で12万。



一方、楽器代や機材代といった「資本」を見ると、10万の楽器を10年使ったとして、年間1万、機材も同じくらいとすると、合計2万使ったことになります。



相当質素かなあ、という感じでも年間14万円、音楽で出費してる。



これを5人編成のバンド、ライブチャージ1500円、月1回の出演で回収しようとしたら、どれくらい客がくればいいでしょうね?



大体40人くらいです。



なんとなくいけそうな感じもしますが、40人は意外に多い客数ではないでしょうか。しかももうけなしのトントンです。



楽器もらいもの、機材は借りる、スタジオ借りない、水筒持参、自転車で行くなど、最小に経費を切りつめても、せいぜい年収14万程度ということでもあります。



まあ、しかし、金もうけが目的じゃないというヒトも多いでしょうし、他と比べてそう経費がかかる趣味でもない。ゴルフはしませんが、かなりかかるらしいし、ギャンブルにいたってはいわずもがなでしょう。単に、酒飲んでたってもっとかかるかもしれません。比較的安価な趣味といっていいのではないでしょうか。



ただし、先に述べたように、クソ高い楽器が50丁あるとか、スタジオを作ってしまったとかいうヒトは別です。 孫子の代まで借金したりしないように気をつけましょう。


ま、死ね、じゃない、シメの言葉といってはなんですが、なんだかんだ言って、音楽の実力ってそんなに差なんてないんですよ、実際は。それに、バンド、って言ったって、古今東西見ればわかるとおり、やっぱり、「ショー」なわけですよね。「見せてナンボ、聴かせてナンボ」ですから、意外と金かけてもいいんじゃないかなー、ってのが実は衣装だったりします。

その辺を着流しで・・とか、キンキラキンのスパンコールで・・とかいうのも、多いにアリ!なんですが、やはりここは、ロック!ロック!といえば、浅草六区・・じゃない、押上のTHE KINGで決まりっ!なわけです!

では、おあとがよろしいようで・・・マタネー!バイビー!ケーロヨーン!





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