8鉄風 ROCK COLUM by 8TETSU Vol.153

 ウイチタ・ラインマン & グレン・キャンベル




  みなさん、こんばんにゃ!にゃんこ8鉄です!
わたくし、最近主夫業をやっておりまして、朝飯を朝飯前に作るんですよ!
朝飯を朝飯後に作ったらものすごくヘンテコだと思いませんか?
そんな深い哲学的疑問をいだきつつ、今日はグレン・キャンベル!
明日もグレン・キャンベル!あさってもしあさっても
(以下略 ま、はまっているわけでございます。カントリーはグレン・キャンベル!スープはキャンベル!
というわけで、グレン・キャンベルの3枚組CDがアメリカから届きました。
聴きだしたのですが、いきなりオーティス・レディング、エヴァリー・ブラザースのまるコピーからスタート。
いいですね、こういうストレートさが。変に個性を出そうとしないあたり、純粋に音楽が好きだという
素直な人柄が出ていて、俺は大好きです。
なんだ、コピーじゃん、とか言っちゃあダメよ。コピーとかカバーとかなくなったら、
世の中の音楽の99パーセント消えちゃいますから!
ちなみにこの人のもうひとつの真髄は、歴史に残るスタジオギタリストであったことです。
フランスのジャズ、ジャンゴ・ラインハルト~アメリカン・ジャズのレス・ポールの流れを汲む人なんですよ。
70年代を懐かしむ爺のわたくしだけひとりで盛り上がっているところへ同年輩のミュージシャン友達連中が乱入!
以下はいろんな人がいろんなことを言ってます。
登場人物(実際のやりとりです。)

A(ハワイアンスティールギタリスト。ハワイでも有名人。)
B(日本のカントリー音楽界の大先輩。ギタリスト。グレン・キャンベルのファンとしては最古参)
C(ブルーグラスマンドリン奏者。70年代音楽の大ファン。生き字引)
D(ジャズピアノ奏者。)
E(ロックギタリスト。)
F(テキサス州サンアントニオの名所グアダルーペシアターの支配人。)
8(おれっち)

A Wrecking Crew だからね!

8 ハル・ブレイン、キャロル・ケイ、リオン・ラッセル・・
(注)Wrecking Crewは、ドラマーHAL BLAINE、ギタリストTOMMY TEDESCOにAL CASEY、
サキソフォニストPLAS JOHNSON、
キーボーディストDON RANDIら名うてのセッション・マンで構成、60年代のウェスト・コースト・サウンドに
多大なる影響を与えた超絶スタジオ・ミュージシャン集団で60年代西海岸ロックのすべてを引き受けたバンド。
キャンベルは名うてのギタリストだった。

B 彼の歌唱力そして仰るギターの演奏力は抜群だったと思います。惜しい人が亡くなりました。

8 まったくですね。地味に見えるけど、素晴らしいミュージシャン。。。
ちょっと聴いた話では、日本で認知度がとても低いそうで(特に日本のカントリー界)、ちょっと不思議です。

B 日本のカントリー界の人は、彼の歌はポップスと思ってスルーしているのではないかな。?
どちらでも良いですが。素敵だから!

8 そうかもしれないですね。あれがカントリー?っていう人いるそうだから。
あれがカントリーだよっ!って言ったことある。

B 私は昔から好きだったので、仕事でWichitaに行った時は嬉しかった。
夏だったので高圧電線は鳴っていませんでしたが。
街から一歩出るとトウモロコシ畑ばかり。それを地元の人に言ったら、
真顔で「イヤイヤ!小麦もあるよ!」とマジ顔で言ってました。(笑)

8 アメリカの田舎は規模がまったく違いますね。サンアントニオから北上したところに
バンデラっていう小さな西部劇にでてくるような街があるんです。カントリー観に行ったんですけど、
着くまでいくら走ってもなんにもないし、
人も車も走ってない。ぜーんぶ牧場なんだそうです。あれじゃあカウボーイが現役なわけだね。
行ってみて納得しました。

8 今、たまたまサイモン&ガーファンクルのブリッジ・オーヴァー~の
グレン版カバーを聴いてますが、変にいじらないのに、感動的です。涙もの。

C 過度なオリジナル推奨をする人がいるみたいだけど、そういうのはちょっと苦手。
世の中にはいい曲がいっぱいあって、それをステキに聞かせてくれるのも歌手のお仕事と思います。
グレン・キャンベルじゃないけど、スリードッグナイトとか、カーペンターズも曲選びがうまいバンドでした。

8 その通りだね。まったくその通り。もちろん知ってるよ。カーペンターズはオンタイムで全アルバムを
LPで買った。かみさんがまったく同じなので、2枚づつ全部まだあるよ。
あのふたりは事実上マーヴェレッツのコピーから入ったんじゃないか、
と思うくらいアレンジと選曲センスがモータウン。

A  やっぱりウィチタラインマンが一番好きだな。

8  最高だね。ラインストーン・カウボーイはかみさんがフェイバリットだと言っている。
60近くなって夫婦の好みがかなり被ってきたw
 ラインマンはエノッキー(ロッキン・エノッキー。日本有数のギタリストで友人。)も
フェイバリットみたいだよ。おれたちは50年代音楽ばっかりやっているようで、やはり同世代なんだね。みんな。

A 恋はフェニックス、ガルベストン、ジェントルオンマイマインド、サザンナイト、

(ラインストーンカウボーイ)



D グレン・キャンベル、小学校3年生くらいのときに栃木会館(宇都宮市)で観たなあ。
楽しかったのは覚えてる。まだ東北道も新幹線もないころだから、けっこう時間かけて来てくれたんだろうなあ。

8 とてもいい人だったらしい。極貧家庭の出で難しいことはわからないけど
ギターと歌を歌うのが俺の人生なんだよ、っていう名言残した。

E 最初に聴いたマイ・ウェイはグレン・キャンベルのヴァージョンで、しばらく彼がオリジナルだと信じてました。
8 エルビスだ!と思っている人多数。あとは、フランク・シナトラ。ホントはポール・アンカの作ですわ。

F I love that you love country and western music. I worked at a
Western museum and got to meet Glen Campbell and many great musicians
.(あなたがカントリー音楽が好きなんて素敵だわ。わたし、以前ウエスタンミュージアム(テキサス州ダラスにある)
仕事してたことがあって、グレン・キャンベルはじめ、たくさんの偉大なミュージシャンに。)会ったのよ。

8 Glen Campbell is My favorite country artist in My childhood days.
He is very famous in Japan especially in 60's to 70's and came to Japan few times .
(グレンは子供のころに一番すきだった人のひとりだよ。日本でもすごく人気があって何度も来日してます。)



まあ、グレン・キャンベルの人生については、検索すれば一発で出てきます。


かいつまんでいえば、ショー・ビジネスでの約50年間で、70枚以上のアルバムを発表
。レコード4,500万枚を売り上げ、12枚のゴールド・アルバム、4枚のプラチナ・アルバム、
1枚のダブル・プラチナ・アルバムが認定され、『ビルボード』誌のカントリー・チャート、ホット100、
アダルト・コンテンポラリー・チャートに80曲がランクインし、うち29曲がトップ10に入り、うち9曲が第1位。

ヒット曲にはジョン・ハートフォードの「ジェントル・オン・マイ・マインド(Gentle on My Mind)」、
ジミー・ウェッブの「恋はフェニックス(By the Time I Get to Phoenix)」、「ウィチタ・ラインマン(Wichita Lineman)」、
「ガルベストン(Galveston)」、ラリー・ワイスの「ラインストーン・カウボーイ(Rhinestone Cowboy)」、
アラン・トゥーサンの「サザン・ナイツ(Southern Nights)」などがある。
という、まさに大スターだったわけ。

恋はフェニックス、ガルベストン



1967年、「ジェントル・オン・マイ・マインド」がカントリー・アンド・ウエスタンで、
「恋はフェニックス」がポップで、カントリーとポップの双方でグラミー賞を獲得。
初期のヒット曲3曲が2000年、2004年、2008年のグラミー殿堂賞を受賞し、
2012年、自身がグラミー特別功労賞を受賞した。CMAアワードおよびACMアワード双方で
男性ヴォーカリスト賞を受賞したことがあり、1968年にはCMAの
最高賞エンターテイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
1969年、俳優ジョン・ウェインが映画『勇気ある追跡』にキャンベルを出演させ、キャンベルはゴールデングローブ賞新人賞にノミネートされた。キャンベルが歌ったこのタイトル曲はアカデミー賞にノミネートされた。
というわけで賞とりまくりの実力派。
しかし残念なことに、2011年、アルツハイマー病の診断を発表。
2017年8月8日、アメリカ・ナッシュビルの施設で午前10時頃、死去、81歳。

わたくしは、大学時代、キャンベル最大のヒット、ジェントル・オン・マイ・マインドを
レパートリーの一番の売りにしていた時期があるのですが、はやり、ウイチタ・ラインマンは凄い。
ウイチタのどこまでも同おじ景色が続く風景画のような詩の中に肉体労働者の苦労と家族への思いがにじみ出る、
素晴らしい歌詞が多くのアメリカ人の共感を呼んだヒット曲で、この曲を聴くたびに
本物のカントリーの素晴らしさを改めて実感するのでした。


ウイチタ・ラインマン






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