8鉄風 ROCK COLUM by 8TETSU Vol.111
                                                                                       
              
          俺が一番参考にした器楽達人シリーズ

こんばんはなげまる! 頑固8鉄です。
なついあつ、いかかがお過ごしでしょうか。わたくしは、ますます、ビールと抜け毛が進む日々をすごしております。
では、おなついなか、体など壊しませんよう、ご自愛くださいませ。
では、ごきげんよう。
違う?違うか・・・・
じゃあ、なんか書くよ、社長・・メンドくせえなあー、ったくようー。

さて、ある日、わたくし、歌手だったら、すぐに、重要性とか人気とか関係なく、好きな歌手がずらーっと出てきますが、器楽奏者だと、かなり「うーん」と悩んでしまうことに気がつきました。
もっと、基に返ってみると、自分が本当に没頭する「趣味」ってなんだ?っていうところまで戻ります。
それって、俺の場合、音楽ではなくて、「ビデオゲームをやること」なんですよ。
次が、たぶん「自分で器楽演奏すること」
次が、「好きな"歌"を聴くこと」
なんだと思います。
「聴く」のが好きなのは「歌」であって「器楽演奏」ではない。
「やる」のが好きなのは「器楽」であって「歌」ではない。
自分は「歌うのが趣味」だと思ったことが一度もないことに気がつきました。
同時に「器楽を聴くのも趣味」ではない。
だから、ホントに好きな器楽奏者は誰だ?と訊かれると、うまく答えられないんですね。
それに、いつも感じているのは「器楽は歌の伴奏だ」ということだったように思います。だから、インストのアルバム(特にジャズやクラシック)って、ほとんど持ってないし、あまり聴かない。(クラシックにいたってはゼロ)。
だから、正確に言うなら、「好きな器楽奏者」じゃなくて、「自分が器楽演奏をするのに一番参考にした人」シリーズくらいのもんなんですね。
ルイ・アームストロングをのぞいて、思いつくのは、全員、「俺自身が演奏するのを趣味にしている楽器」の名人ばかりなのはそのせいです。
なお、俺は、譜面の読み書きが一切出来ません。
メジャーとマイナーコードの基本形や進行の基本形は知ってますが、こまかな理屈は知りません。小学校の音楽は、譜面のテストが主体なので、いつも5段階の1か2でした。
でも、知らないから出来ないわけではありません。
最初に面白がって手にした楽器はウクレレで、6歳の誕生日に買ってもらったものです。
だから、ウクレレで「参考にした奏者」なんていません。俺は俺です、ってことです。
だってガキですから。「牧慎二です」とか言うと面白いかもしれませんが、そんなこたあ、ありません。先日、tubeを観ていたら、なんとかイワオさんって人が、「直接教わったのだが、牧師匠はのいやんなっちゃった節は実は、普通の押さえ方ではなくて、ハイポジションコードフォームでカッティングでうんたらかんたらと得意げに語っているビデオがあったけど、そんなこと7歳くらいから知ってます。ちょっとジャズ風にやるとこんな感じで・・となんとなく勘でやりますが、「そのコードなんですか?その音なんですか?その進行はどういう理屈で・・」とか訊かれても一切答えられません。だって、俺自身が知らないんだから。
どの楽器に関しても同じようなことがいえます。アコーディオンやギターで、曲に合ったファンシーなコードを出す手を知ってますが、それがどんな音で構成されてるかなんて知りませんし、なんている名前のコードなのかも知りません。考えたことがないからです。
スケール練習が大事だ、とか言いますが、俺はそんなことしたこともないし、未だにちゃんと出来ません。でも、1曲通してなにか演奏しろといわれたら、いくらでも出来ます。
なぜかわからないけど、そういうものだと思って生きてきました。
なぜこんなことを長々書くかというと、「俺が参考にした」というのには、そういうバックグラウンドがあることを理解して欲しいからです。理屈から組みたてている人、というのは、実は、聴くとわかるんです。そういう人は俺には参考にならないんです。わかんないので。
ウクレレ達人のオータサンはすごいと思うけど、譜面なんて簡単に理解するし、コードもすぐに答えられるし、そういう膨大な音楽理論や知識を駆使してあれだけの演奏をなしえていると感じます。いい悪いではなくて、俺はそういうのが出来ないので、あまり参考に出来ないんです。そういう前提で選びますから、そのつもりで、ということです。




第1位 ドン・サンチャゴ・ヒネメス (ダイアトニック・アコーディオン)


フラーコのおとうさん。
昔、イカ天に出たとき、アンケートがあって、「プロ指向ですか、アマ指向ですか」というのと「将来、何になりたいですか」という質問がありました。俺は、もちろん「アマ」と書いたのですが、何になりたいか、というところで、とっさの思いつきで、「アコーディオンのおじさん」と書いたことを覚えています。そのとき、アタマに浮かんでいたのは、この人の笑顔でした。
テクニックがどうの、という世界ではない。そういう魅力ってある。
でも、やってみればわかりますが、やたらとバリバリ弾く人(曲)より、実は、こちらのほうが、ずっと難しい、と長年感じています。このマエストロのタイミングの正確さと暖かな音色は、同じ楽器を使って、テクニックをそっくりコピーしても、なぜかなかなか再現できないんです。
それでも、少しでも近づけるといいなあ、といまだに思い続けているのです。


第2位 ドン・ナルシソ・マルティネス



さて、俺がこんなに完璧に出来ない点は、ドン・サンチャゴと同じですが、まだ、この人のほうがやり易いです。なぜかわかりませんが、俺と相性がいいのかも。GCFのアコーディオンでGから突然Dに移調したり、ほとんど例がないようなこともしますが、それも面白い。
あと、テックスメックスアコの世界では、外側の列(GCFならG)から真ん中の列(GCFならC)への移調がたいへん多いパターンですが、C列の使い方に独特の癖があって、それが俺のお気に入りなんです。あとマイナーの曲が多いのも好きな理由のひとつ。
歴史的な重要性は改めて書きません。
「テックス・メックス・コンフント音楽の父」です。
あと、蛇足ですが、俺のオヤジに似てます。親近感が・・w


第3位 フラニー・ビーチャー

ギターを始めたのは、11歳くらいのときでしたが、オヤジがギター弾くの趣味だったので、小さいころからいじってはいました。
ちゃんと弾けるようになるには、(天才は別にして)やはり10歳くらいにならないと無理かなー。指の長さではなくて、指の力がないから。
レコードの世界で、器楽奏者で最初に、参考にした人って誰なんだろう、と考えてみると、やっぱりこの人、フラニー・ビーチャー。ビル・ヘイリーのコメッツのリード・ギターが好きで、片っ端からコピーしたものでした。(ただし、55年以前の録音のコメッツはダニー・セドローン。)
ただし、本人は、簡単すぎてつまんない、と思っていたようで、「金のためだった」と正直なこと言ってました。
なお、俺は故人ばかり聴いている、といつも言いますが、この方は存命しています。(もう100歳近いはず。)
下のクリップは、さっき発見したきわめて珍しいもので、自宅でのインタビューとソロプレイ。
40年代から、ジャズマン(ベニー・グッドマンのメンバー。チャーリー・クリスチャンの後釜)として名手だった人なので、恐ろしくうまい。普段観られない、独演(コードソロ)をこのクリップで観ると、全盛期の本物のすごみを、嫌というほど見せつけられます。...


第4位 レオン・レッドボーン

こんな風にうたえたらいいなあ、と思いましたが、この独特の声質を出せるわけでもなし、せめてギタースタイルでも・・といろいろ勉強させていただきました。赤骨先生。
いつもCフォームで弾いていますが、全音ドロップのBbチューニングでやってらっしゃいます。まったく練習をしないんだそうで、テキトーにやってもサマになってしまう方なんでしょう。
でも、たぶん、若いころに、ブラインド・ブレイクをコピーしまくった形跡ありw


第5位 レスター・レイモンド・フラット

参考というより、ブルーグラスの基礎。
歌手としてもギタリストとしても好きです。





第6位 カール・パーキンズ


キング・オブ・ロカビリー。
高校生くらいに、ビーチャー、ベリーと並んでよくコピーしました。
やはり、この手をやると、手癖になってます。


第7位  リー・アレン (テナー・サックス)


サックスはうまくないですが、一応やります。
サックスソロが延々続くジャズは、ヤングやホーキンズといった一部例外を除いて、基本、好きじゃない。
歌の間奏にちょろっと出てくるようなのが好きなんです。
そういうので、なにより、素敵なのが、ファッツやリトル・リチャードの後ろでサックスをかましてた、ニューオーリンズの有名セッションマン、リー・アレン。特に、ピアノ・スミスのリトル・ライザ・ジェーンでのソロは、お得意の古謡引用も効いていて、最高です。
HUEY "PIANO" SMITH - LITTLE LIZA JANE



第8位 ボビー・ゴードン (クラリネット)

ジャズマンですが、あまり知られていません。
俺は、友人からたまたまもらったものなので、あまり真剣にクラリネットをやったことがありあせん。でも、なんだかんだで数十年もやっていて、どんな音を出したかったかというと、この人の音です。
俺がこの人を好きなのは、レオン・レッドボーンのバッキングの常連だからです。


第9位 ローレンス・マレロ (テナー・バンジョー)

テナー・バンジョーは以前持っていて、ある程度弾けましたが、手放しました。
なんで、この人が出てくるのかというと、ウクレレで参考にした人というのが、ほとんどいないからです。ウクレレのジョー・パスみたいな、オータサンをいろいろコピーしてみたこともありますが、俺がウクレレで一番楽しいのは、気楽にチャカチャカ、ストロークをしているときです。
この曲はウクレレでもスタンダードですが、誰がはじめたものなのか全く知りません。俺が参考にしたのは、マレロのバンジョーです。



第10位  レイモンド・カーネ (スラック・キイ・ギター)


再度、ギタリストに戻ります。
ちょっと特殊な奏法としてハワイアン・スラック・キイのレイ・カーネを挙げます。
俺はブルースのボトルネックをほとんどやらず、ギターのオープンチューニングはほぼ全部この人のコピーで覚えました。
俺は、ハワイアンを一度もまともにやってみたことがなく、知識もたいしてありませんが、この人を勝手に「キング・オブ・オープンG」と位置づけています。
すごく面白いチューニングと絶妙のフィンガリングで、一度覚えるとクセになる魅力があります。いろいろな曲をこの人っぽい感じにアレンジして、ずいぶん楽しんだものでした。
さ、5時半だ。仕事おわり!
お先に失礼しまーす。THE KING 買ってねー!バイビー!


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